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【SPECIAL MODEL IMPRESSION】アクティブ発! レブル1100は クルーザーカスタムの旅力を増強!・アクティブ
パッと見はツーリング向けドレスアップ改だが……
アクティブといえば、スーパースポーツやネイキッドのカスタム向けのオリジナルパーツを展開するパーツメーカー。ゲイルスピードは最もよく知られるブランドだ。
けれどアクティブには「もうひとつの顔」がある。それは世界中のバイクパーツや用品を日本に紹介するディストリビューターでもあること。ハイパープロショックやアクラポビッチのマフラー、ゼログラビティ製クリーンなどは、カスタムの定番として、ご紹介するカスタムバイク群への装着率も高いのはご存じの通りだ。
▲アクティブ・ハイパープロ開発部の安宅健二さん(右)、開発部の福田哲史さん(中)にお話を伺いながらの試乗。左は筆者・中村。バンク角が深くてもリヤブレーキが操作できる、左手リヤブレーキのメリットも改めて体験することになりました。
そしてアクティブが輸入元となる海外製品の中に、ドイツ製「SWモテック」というブランドがある。
SWモテックはアクセサリーメーカーで、バッグやキャリア類、さらにナビ用アクセサリーや電源供給パーツ、ポジションパーツやプロテクターなどを製造している。
同社製品の特徴は、車種別に設計したアクセサリーが多いこと。今回は、そんなSWモテックのアクセサリーパーツで仕立てられたレブル1100に試乗した。
▲左リヤブレーキレバーを足したアイデアで旅力が大きくアップ!
同車に装着されたSWモテック製品は、SLCキャリアを装着してのサイドバッグ数種類と、タンクリングを装着してのタンクバッグ数種類。このバッグシリーズは、先のサイドキャリアとタンクリングを使えば、装着するバッグを数種類から選べる。けれど、やっぱりそこはアクティブ。このレブル、ただのドレスアップでは済まなかったのだ!
それはハンドル左側に、DCT車にはないはずのクラッチレバーが付いていること。
「実はそれ、クラッチレバーではなくてリヤブレーキレバーです。モトGPマシンなどで使われる、左手で操作できる『サムブレーキ』を、試しに通常のレバーに割り当てて使ってみよう、というアイデアで装着してみました」とは、アクティブ開発部の福田哲史さん。
右レバーがフロント、左レバーがリヤブレーキなんて、自転車やスクーターで見るレイアウト。けれど、いざ走り出して使ってみるとものすごく自然に操作できた。
もちろん、通常のマニュアルミッション車では、左ハンドルにリヤブレーキ操作を兼ねさせると、親指で操作するサムブレーキとなり、左手でクラッチ操作もしつつ、親指を動かす。これはなかなかその操作に慣れないけれど、クラッチ操作が必要ないDCTならば、レバー設置のスペースも問題ない上、操作も自然に行える。クラッチレバーがないモデルには、すごく有効なカスタムといえるのだ。
左レバーでリヤブレーキが操作できるイージーコントロール。なるほどアクティブの旅力アップは、ここまでトータルに考えて仕上げた、完成度の高いものだった。バイクメーカーも煩わしいクラッチ操作を省略したビッグバイク、最近で言えばホンダのCB/CBR650RのE-ClutchやヤマハMT-09のY-AMT(CB/CBRでは手動クラッチも残されたが)を次々発表する中でのこのレブル。カスタムでもっと便利で楽しくできる、発想の広がりを感じたのだ。
旅するレブルをさらに快適にスタイリッシュに積載力向上
REBEL1100 DCTをベースに旅力アップを目指して製作されたカスタム。バッグやプロテクター類はSWモテック製で揃える。リヤブレーキの移設関連パーツはゲイルスピードで構成するも、その装着はまだ誰でも簡単にとはいかない。現状はアイデアを詰めるための試作段階。
エンジンなどの動力系はノーマルのままアクセサリーやガードを追加。SWモテック製ラジエターガード・クラッシュバー(3万9930円)は人気商品だとか。
車体の動きにシャキッと芯が入る感覚を味わえるパフォーマンスダンパーは4万1800円。
マットブラックのエキパイにヘッダーパイププロテクション(6050円)が良く映える。
フォークやブレーキ、スイングアームやリヤサスはノーマルのまま。今回の試乗ではパフォーマンスダンパー装着で動きが大きく変わるのを実感できた。
ハンドル左側にリヤブレーキレバーを増設。パーキングブレーキは車体右側のクラッシュバー上に移す。ハンドルは汎用のACTIVEスチールのハイタイプ(4950円)。
写真下の車種別設計によるタンクリングを装着すれば、マグネットでニーズに合わせて大小のタンクバッグを着脱できる。試乗時に装着したのはPROマイクロ(容量3〜5ℓ2万1780円)だが、容量や形状など、13種類のバリエーションがラインナップされているのだ。
サイドキャリアを装着しておけば、装着するバッグのタイプを自由に選択できるのがSWモテックの特徴だ。試乗時に装着したのが完全防水セミハードシェルのSYS-BAG WP M(3万910円)。下写真はキャンバス地を使ったネオクラシック。ハードシェルのABSサイドケースもチョイスできる。
【協力】アクティブ TEL0561-72-7011 〒470-0117愛知県日進市藤塚7丁目55番地 https://acv.co.jp/
※本企画はHeritage&Legends 2024年12月号に掲載された記事を再編集したものです。
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