CB-Fアップデートの要点は精度と軽さにあり 前編

ホンダ・CB-Fアップデートの要点は精度と軽さにあり 前編

ホンダ・CB750F発売からほどない1980年にオープンし、今に至るまで多くのCB-Fを扱ってきたタジマエンジニアリング。車体からエンジンまで、定評あるカスタム手法は今も新たなステージに進んでいる。その詳細を前編・後編に分けてお届けする。

ホンダのCB-Fをどう楽しみたいか、その選択肢を広げていく

CB-Fを今楽しむには、レストアやメンテナンスで性能を維持する方法と、前後ホイールの17インチ化や動力性能強化というカスタムによって、CB-Fのスタイルを生かしながら現代的な走りを手にするという方法がある。とくに後者ではディメンションの変更やフレームの補強という項目が必要になってくるが、その見本的な存在が、タジマエンジニアリングの手がけるタジマスペシャルだ。

「現代車のフレームと旧車のフレームで、別物だろうと思われるけど、狙うところはあまり変わらない。ちゃんとタイヤが使えて、エンジンパワーが生かせるか。タイヤがバイアスからラジアルになったり、太くなったりしてるから、それに合わせてノーマル市販車も変わってきたんです。そこが変わることは割と受け入れられてきた。

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でも、形という点では好みがあるでしょう。同じCBでもFは好きだけどSF(SC30/40/54)はなあという人もいる。それで私と村嶋くん(メカニック)はお客さんから依頼があればFの形で今風の走りを楽しめるようなバイク作りをしてきたんです」(タジマエンジニアリング代表/田島歳久さん)。

その言葉通り、タジマスペシャルではFのフレームを測定・修正後に20カ所に補強を加え、現代ラジアルタイヤに対応させている。エンジンも多くの個体を扱ってきた中で多彩な仕様を試し、出力と扱いやすさ、寿命をそれぞれバランスさせる仕様を確立してきた。車体側の軽さとも相まって、全体のバランス感は高まる。

 

TAJIMA CB-F FRAMEは20カ所の補強で現代ラジアルに対応

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適度な重量感とアルミにない適度なしなやかさを備えて、芯のあるフレーム全体で大きな衝撃をいなしつつ的確にライダーの操作に対応。そして現代ラジアルタイヤやサス、ブレーキにきちんと仕事をさせるのがタジマ補強フレーム。純正に近い硬度のS25C材で行い、重量も抑えている。

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(1 )のネック部はSC54ステムシャフトが入るように延長、ここと左右ダウンチューブを一体化するように補強( 2 )。その反対=後ろ側からサイドレールをつなぐ三角ボックスも入る( 3、 4 )。

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(3、4) サイドレールとダウンチューブを結ぶ三角部の別角度。バックボーンにも上側にハーフパイプ(1.2~1.5mm厚材)を追加( 5 )。シートレール開始部上下も補強手直し( 6 、7 )。

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(8、 9 )ネック部から左右ダウンチューブにかけての横側にハーフパイプを被せる。エンジン前側(10)と後ろ側(20)で左右フレームを橋渡しする。18インチ改ならこの2カ所でOK。

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(11)サイドスタンド部を強化、(12)STDの底面左右連結パイプ前で左右フレームをつなぐようにくの字状に入るパイプ(13)はねじれ防止用。(14)は左後ろエンジンマウント部の補強。

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(14、15)シートレール立ち上がり部はモナカ合わせの三角プレート補強。リヤサスのレイダウン化も合わせてここへの入力を受け止め、サスを機能させる。(20)は左右連結パイプの追加位置。

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(16、 17)リヤサスレイダウン加工部は裏側からもプレートを当てて立体のボックス形状になるようにして強度確保。元のマウント部(18 、19)までプレートは続いて、ブロックとしての強さを持たせる。

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(18 、19)上の加工部を上から見たところ(右が前)。穴開きプレートはノーマルにも付くがその後ろ下の側面裏表が補強されている。

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CB-Fのフォークオフセットは45mmで750Fのキャスターは27・5度、トレール117mm。これもSC54データでオフセット35mmにしトレールも100mmと17インチに適正化している。

■取材協力・タジマエンジニアリング

※本企画はHeritage&Legends 2019年10月号に掲載されたものです。

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