旧車にRWUフォークを装着する見本として変更
ブライトロジックによる18インチ仕様のGS1000S。今年5月23日にこの欄(こちらで確認を!)にアップした個体だが、フロントフォークが純正のKYBからオーリンズRWU、その’25年新色となる黒×金の“コンビカラー”に換装されている。そう、先の東京モーターサイクルショー、オーリンズショックを扱うラボ・カロッツェリアブースでの展示のためにこの状態になったものだ。
フロントフォークの換装(と、大径化にともなうクランプ=ステムやアクスルシャフトまわりの変更)のみと思いそう(それでも十分に大がかりな変更だ)だが、そこはブライトロジック。RWUフォークにマッチングさせるようにブレーキ系も変更した。フロントはラジアルマウント/ニッケルコートのブレンボ・レーシングCNCモノブロックキャリパー、これに合わせてリヤもCNCニッケルコートのGP2-SSキャリパーへ換装し、全体のトーンを整えている。大径フォークに似合うブレーキまわり、これは参考にしたい。
フォーク径が大きくなることでハンドルを切ったときの振れ幅が増える。それによるタンクなどへの干渉はないかの確認、細かいところではサイドカバーに新たに純正を再現するGS1000Sロゴステッカーも製作した上で加え、GSらしさもさらに深めている。
改めて車両の仕様に触れておくと、必要な箇所に手を入れてダイヤモンドコートされたフレームに前後18インチホイールはGSに似合う5本スポークのカンパニョーロの本物。ワイセコ鍛造ピストンを使ってフル組み直しを受けたエンジンは各部バリ取りにバランシングにと細かいメニューを積み重ねて構成されるといった具合で、ブライトロジックで必須とするブレンボマスターは当然、また超小型LEDによって存在感を抑えたウインカーなどとともにGS現役当時の印象と、高い完成度とを両立させている。
その完成度はライダーの意思通りの操作の重視に加え、ネガが起こる可能性を徹底的に排除するという考えの反映。この車両のように同店が販売用に製作するものにも共通で、あとは例えば17インチ化ならパーツもコストも異なるといったようなことに対するアレンジということだ。ここでのオーリンズフォーク換装もそんな見本と捉えていい。
ショー後に元の仕様に戻したというのが惜しまれるかもしれないが、それも換装時点からの想定内。どちらの仕様も同店にオーダーできるということだ。
Detailed Description詳細説明

ビキニカウルを支えるステーがカウルに接する面の表側にはマジカルレーシング・レーサーレプリカミラー・タイプ5ヘッドをマウント。ステムはφ37mm純正からフォークが大径化したのに合わせて油冷系のφ43mm適合品を使う。ブレンボRMCマスターにはGSの雰囲気に合うクラフトマン製丸型リザーバーを備え、スクリーンはスクリーンクラフト製だ。

フロントウインカーはフロントカウル下左右に車検適合の超小型LED製品をセットする。

リヤウインカーはフロントに同じ超小型LEDをナンバーホルダー左右にセット。これは以前に紹介した仕様と同じだ。

シンプルで当時感を表しつつナイフエッジペダアルでライダーの操作を妨げないステップはブライトロジック製。

内部パーツのバリ取りやバランスなどの細かい作業を積み重ねて再構築されたエンジン。ピストンはワイセコ、カムはノーマルで電装&点火系は現代のものが使われる。オイルクーラーはアクティブ9インチ13段ストレートをセットする。

吸排気系はヨシムラTMR-MJNφ36mmキャブレター+K&Nオーバルエアフィルターに、ブライトロジックオリジナル4-1マフラーだの組み合わせだ。

フロントフォークは今回オーリンズRWUの新色、combi(ゴールドインナーチューブ×ブラックアウターチューブ)に変更。合わせてフロントブレーキキャリパーは同じブレンボのアキシャルからラジアルマウント/ニッケルコートのレーシングCNCモノブロックとした。ディスクはサンスター・ネオクラシックディスクの特注品(インナーをブラックにしてより当時感を高めた)。

フロントキャリパーの変更に合わせてリヤキャリパーもブレンボP2-RS84からCNCニッケルコートのGP2-SSへ換装(こちらのディスクはTTF-1用φ220mm)した。

リヤショックはオーリンズ・レジェンド・ツイン(SU132)で純正の下側にパイプ補強を加えた鋼管スイングアームにセット。前後18インチのホイールはカンパニョーロを履き、タイヤはブリヂストンBT-46の]110/80-18・150/70-18を組み合わせる。