セットアップも良好なライトチューン・ゼファー
ストライカーワークスによる、カワサキ・ゼファー1100。緑タイガーカラーをベースとして、元々の車両の印象をキープしたままにしっかりと手が入っている感覚が伝わってくる。
「見ての通り、この車両は吸排気をFCRキャブレターとストライカー・チタンに変更、前後ホイールをアルミ鍛造品に換えた上でセッティングによって前後17インチ化しています」と、ストライカーワークス店長・鈴木さん。
ノーマルでフロント18/リヤ17インチのゼファー1100では、ホイール変更で前後17インチ化するが、フロントが小径化することでのトレール量補正はステム交換によって行うことが多い。ただ、この車両のように、セッティングで補正することもできる。要は仕様をどう理解し、車両をどう使うかということ。この車両では仕立てとしてはゼファー1100本来のゆったりした乗り味がキープされる方向で、ホイール、つまり足まわりの軽量化とリヤショック変更も合わせたセッティング。また吸排気系変更によるレスポンスアップ/軽量化によって、全体的に軽く、扱いやすさも増している。
「オーナーさんは車両を室外保管しているそうですが、細部までよくきれいにされてます」という鈴木さんの言葉を聞いてタンク/シートを外してもらうと、バイクではホコリの溜まりがちなフレーム溶接部(ビードまわり)や、ツインプラグ仕様だから2×4気筒で8個あるコイル(フレーム前の方にマウント)の周辺までがきれいに清掃されている。大物パーツは言わずもがなだ。これだけきれいにしてあれば調子がいいのはその通りで、ベースの乗り味をキープした仕様で乗るのも楽しいはずだ。
もちろんパーツ選択やセットアップには、長年ゼファーを手がけてきたストライカーワークスがバックアップで付いている。ならば、今後も安心して乗っていけそうなのだ。
Detailed Description詳細説明
フロントの18→17インチホイール化に合わせて、フロントフォーク突き出しなどを行ってセッティング。ハンドルバーライザーおよびハンドルバーも変更。フロントマスターシリンダーはニッシン・ラジアルポンプ。ビキニカウル、ヨシムラ・プログレスメーターも追加される。
キャブ換装で小物入れを追加。シート下スペースもすっきりした上に、フレームや各部隙間までもきれいだ。サイドカバーもカーボン製に換装してある。
エンジンはノーマルのままで、オイルクーラーをアクティブ・ラウンドコアとし、ストライカー製スライダーを追加した。この写真からもシリンダー/クランクケースの合わせ目、シリンダーフィンや各部カバー、補機類が新車状態と言えるほどきれいにされていることが分かるだろう。
吸排気はFCRφ37mmキャブレター+3Dエアフィルターに、ストライカー・チタンのリミテッドエディションの組み合わせとしている。
前後ホイールはゲイルスピードTYPE-Cで[純正値:3.00-18/4.50-17→]3.50-17/5.50-17サイズに。フロントフォークはφ43mmのノーマルでTOKIKO・4ピストンキャリパーなどのブレーキまわりもノーマルのままだ。フロントフェンダーはストライカー・SADカーボンに換装されている。
角型アルミ日の字断面のスイングアームはゼファー1100のノーマル。リヤショックはナイトロン、ステップキットにはコワースをチョイスした。