丸と角という外観に加えてパーツの違いも楽しむ作り
メカドックによるカワサキZ750FXのセパレートハンドル仕様。
「前回紹介していただいたカワサキZ2(2021年1月11日掲載)と同じ860cc仕様なんですが、ピストンはJE製鍛造。キャブレターも同じFCRですがこちらの口径はひとつ大きいφ35mmを選択しています。マフラーもモリワキ・モナカに対してスピードショップイトウさんのメガホンをセレクトしています」
PAMS製電気系やウオタニSP2による点火など、お客さん、メカドック双方で擦り合わせていいと思われるパーツは先の860cc&セパレートハンドル仕様Z2と同じものを使う。ただ、各部をよく見ると、畑中さんが説明するように部分ごとにサイズや使用パーツが異なることが分かる。これは車体側も同様で、同じ前後18インチながらホイールがこちらではMAGTAN、リヤショックがナイトロン……となっている。
「じつはそのZ2とこのZ750FXは両車はオーナーさんが同じ方で、両車フレームも含めてほとんどスペックは同じ。その上でそのようにパーツの性格やサイズでの違いを乗り比べておられるんです。車両はそれぞれ単体でも楽しいとおっしゃる上に、パワーカーブなどの数値には出ないフィーリングなども見つけて楽しんでいますよ」(畑中さん)
狙った作りの中で、違いをあえて2台持ちすることによって楽しむ。じつに羨ましい限り、と言えそうだ。
Detailed Description詳細説明
ハンドルは前回掲載のZ2と同じセパレートながら、この車両ではフラットバーに近いポジションのものをセレクト。こうした点を見ても贅沢に思える。
ステムはJB-POWERで、左右マスターシリンダーはこちらではゲイルスピードを装着する。メーターまわりはZ750FXをそのまま使う。
746cc/φ64×58mmベースのエンジンは、オーナーがもう1台所有するZ2と同じ860cc仕様となるが、こちらのピストンはJE製鍛造品を組み込んである。
オイルクーラーも11段ラウンドコアでブラック化&タンク下配管であえて目立せない。電気系はPAMSで点火ユニットはウオタニSP-2だ。
キャブレターももう1台のZ2と同じFCRを選んだ上で、こちらはφ35mmボアを選択。同じ排気量でのボア違いによる特性を楽しんでいるという。
2.75-18/4.00-18のホイールサイズはもう1台のZ2に同じだが、ホイール銘柄はMAGTAN JB1となり、リヤショックにはナイトロンをチョイス。
PMC・DRAFTタイプ1スイングアームも共通仕様だが、こちらのマフラーはスピードショップイトウ製スチールメガホン、ステップもSSイトウ製だ。