外装ペイントを仕上げに残しハードは先に理想形に
自然吸気の1441cc直4エンジンやアルミモノコックフレームをもって2012年に登場、’19年まで日本にもプレストコーポレーション経由で導入されたカワサキ・フラッグシップ、Ninja ZX-14R。旗艦らしい存在感とそれに見合った、車体をきっちり引っ張るスペック等で今も高い人気がある。
この車両はそんな14Rをはじめとして、多くのカワサキ歴代旗艦が出入りするK-2プロジェクトで手が入れられたものだ。現状で外装こそ純正だが、足まわりなどに目を向けると、きちんと手が入っていることが分かる。
「この車両のオーナーさんとは当店のお客さんの紹介でお付き合いするようになりました。当初はあまり手は入れていらっしゃらなかったのですが、カスタム自体には興味があるということでした。それで当店の他の14Rオーナーさんの車両を見ていくうちにオーナーさんにカスタムを実行する意欲が湧いて、手を入れられたんです」
K-2プロジェクトの北村さんは車両の来店からカスタム着手の経緯をこう教えてくれる。フロントフォークを手始めにして、ブレーキまわりなどへと少しずつ作業は進んだ。
「オーナーさんが思い描いた形を元にお話して半年ほどかけて仕様を詰めながらやっていってます。当店ではハード面をきちんと詰めることを行って、オーナーさんは本業柄で電気系は得意ということでアクセサリーほか電気に関わることはご自身で手を入れられています。
ステージとしては長距離ツーリングが多いようで、重いもの(車両)を軽く、乗りやすくすることをポイントにしてホイールもマルケジーニM7RSに。マフラーはノジマエンジニアリングさんと当店コラボのチタンという仕様になりました。14Rなのでポイントを押さえていくと使うパーツはどうしても似てくるんですが、そこは定番。ここではホイールリムをシルバーにしたりなどでの個性化も図ってます」
さらにスイングアームをK-2オリジナルに換えたのが写真の状態で、ハードとしてはいったんの完成状態に至る。その上で、と北村さん。
「YFデザインさんでフルペイントを予定していて、今構想中です」
最大の個性化が待っていた。充実化したハードに理想を表現した外装が組み合わさってのフル完成の姿も、ぜひまた見せてもらいたい。
Detailed Description詳細説明

外装は基本的にZX-14Rの純正で、スクリーンは変更されている。

ハンドルは純正セパレート・アップでフロントマスターはブレンボ・レーシング、クラッチ側はベルリンガーのリザーバー一体タイプを使う。

リヤをフェンダーレス化している。シートはサイド部の表皮をカーボン調にするなどの変更も行われた。

6ポジションのステップはストライカー・スペシャルステップキットで、ドライブチェーンにはRKの530XXWをチョイス。

エンジンやフレームは基本的にZX-14RノーマルでゴールドのSPEEDRA製フレームキャップがアクセントとなっている。

排気系はノジマエンジニアリングとK-2プロジェクトのコラボレート製品でSC=スパイラルコレクターを持った4-1集合エキゾースト+チタン楕円サイレンサーのフルエキゾーストをセットし、軽量化も果たしている。

フロントフォークはオーリンズFGRT207に換装しフロントブレーキはブレンボ・モノブロックのStylemaキャリパーにブレンボ・スーパースポーツディスクを組み合わせる。フロントアクスルはKOODクロモリに置き換えた。

リヤブレーキはキャリパーをブレンボP2-RS84に変更してある。

リヤショックはオーリンズKA544でスイングアームはK-2プロジェクトオリジナル品を使う。前後ホイールはマルケジーニM7RS GENESIの3.50-17/6.00-17サイズで、スポーク部はブラック、リム部をシルバーという仕上げにするこだわり。