ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends
  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要
カスタムファクトリー刀鍛冶 GSX1100S(スズキ GSX1100S)

油冷エンジンの利点とそれを生かす車体を楽しむ

カスタムファクトリー刀鍛冶 GSX1100S
(スズキ GSX1100S)

取材協力:カスタムファクトリー 刀鍛冶 TEL0721-55-2614 〒584-0085大阪府富田林市新家1-2-18
URL:http://www.katanakaji.com
2024年 7月 22日

直系後継エンジンによって可能性を広げるカスタム

赤いフレームに赤×銀ボディのSBE(’87年)カラーに前後18インチホイールやフロントフォークのゴールドカラーのマッチングも良好なカタナ。カスタムファクトリー刀鍛冶によるもので、注目はエンジン。そう、油冷ユニットに換装されている。当然、その理由や方法、背景を知りたくなる。

「“油冷エンジンを積んだカタナに乗りたい”というオーダーをいただいたんです。オーナーさんはもう1台、フルノーマルのカタナも持ってらして、この車両も加えて油冷との違いというか、カスタムバイクも楽しみたいという感じです。

手法としては当店にはエンジン位置(重量配分等)や補機類含めた取り回しなど油冷搭載のデータもありますし、カタナに油冷エンジンを積むマウントキット(エンジンハンガー)も販売していますから、過去の例と同様、無理なく積んでいます」

刀鍛冶・石井さんは言う。刀鍛冶はその名の通りにカタナ、そして油冷エンジンモデルのカスタムを中心としたショップでもあり、同店なら両車の融合は石井さんも言うように無理なく行える。

油冷エンジンはカタナのそれより前後/左右ともコンパクトになること、ノーマル状態でも出力が上がること(参考としてカタナの111PSに対してGSX-R1100初期型が130PS、後期型で143PS)も利点になる。

「エンジンはJEピストンで1216ccにしてヨシムラST-1カムや当店で持っていた6速クロスミッションも組んでます。フルオーバーホールも兼ねてチューニングもしたという感じです。

ベースは1200(GSF1200等のφ79×59mm/1156cc)と言うか、1200と1100(GSX-R1100。前期はφ76×58mm/1052cc、後期はφ78×59mm/1127cc)のハイブリッドです。1200の腰上に後期1100の腰下、クランクは1200の組み合わせ。

クランクが1200なのは、カムチェーンのテンショナーガイドが1200用は新品が出るけれど1100用は出ない、つまり1100でフルオーバーホールができなくなってるからです。どうしても1100で行きたいなら、いい中古エンジンを探すしかないのが現状です。

シリンダーヘッドでも同じ油冷でも吸排気ポートの形が違っていて、1100の方がパワーが出るなどの特徴はあります。ですからそれぞれの特徴が分かっていれば、ブロック/パーツの組み合わせを変えて特性が変えられる。パワフルなエンジンを作るとか、応用の利く利点もあります。そういう意味でハイブリッドです」

単に換装するだけでなく、今後のオーバーホールのための純正パーツの有無、そして求める特性まで考えた構成でのエンジン作り。カタナエンジンでも厳しくなる純正パーツ事情は、油冷だから大丈夫というわけでもないが、このように歴代モデルの組み合わせができるのはプラスとも言える。

車体も11カ所のフレーム補強が行われる。ネック下に背面、キャブレター後ろ(曲線状になった部分の内側にプレートを追加)。エンジン後ろの左右フレームをつなぐパートの連結部、ピボット上にリヤショックアッパー近辺。

純正φ37mmからφ43mmに太くされたフロントフォークをマウントするステムやスタビライザー付きスイングアームは刀鍛冶によるワンオフ品と、フレームにつながるパーツのノウハウもある。

ステップやバッテリーケースにシート下、トレー形状の電装マウントボックスも刀鍛冶のワンオフ。シリンダーヘッドに備わるオリジナルエンジンスライダーはカタナにも装着可能な同店販売品。

こうした細かいパーツ製作や、冒頭で石井さんが油冷機搭載のデータとして述べていた車体作りは、刀鍛冶の本領でもある。そして同店の油冷エンジン搭載の手法はTOT=テイスト・オブ・ツクバ、ハーキュリーズクラスにもう10年参戦し続けているレーサー、刀鍛冶“刀”によっても進化を続けている。エンジン仕様も車体も、冷却性を高めるためのエアフローも。それらで得たノウハウが改めて油冷カタナに反映されるという楽しみもある。この車両にもそれはいずれフィードバックされるだろうが、その前にノーマルとの違いをオーナーに聞いてみたくなる、そんな興味ある作りも楽しいのだ。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

スクリーンと綾織りカーボンのスクリーンベースはマジカルレーシング製。カウルリップもカーボン、ヘッドライトはLEDに換えられた。

純正メーターが収まるメーターボックスはマジカルレーシング製。ステムは刀鍛冶ワンオフでセパレートのハンドルはベビーフェイス、フロントブレーキ/クラッチのマスターシリンダーはブレンボRCSを使う。燃料タンクもアルミ製に置換。

エンジンは油冷1100/1200の混成でφ81mmのJE鍛造ピストン×59mmストロークの1200クランクによる1216cc仕様。カムはヨシムラST-2、ミッションは刀鍛冶6速クロス。シリンダーヘッドに付くアルミベース+ジュラコンスライダーのエンジンスライダーは刀鍛冶オリジナル。フレームはネック下/背面/エンジン後ろの左右連結バー基部/キャブレター後ろ/ピボット上/リヤショックアッパー近辺の11カ所を補強し赤で再塗装した。

キャブレターはTMRφ40mmをSmoothStreamエアフィルター・オーバルタイプとともにセット。フィルターのレッドは車体各部のレッドと連携する配色となっている。

排気系はテックサーフ製チタン4-1をセット。取り回しやパワーデリバリーを考えた組み合わせも油冷で各仕様を突き詰めた刀鍛冶のノウハウだ。

シートはSBEに準じた前後赤仕様。テールカウルもカーボンとなり、リヤウインカーは純正位置、フロントはオイルクーラーサイドに移設される。

ステップは刀鍛冶によるワンオフ品を使う。ピボット部上と下に見えるアルミ製のリヤエンジンハンガーは油冷エンジンをカタナフレームに積むためのもので、フロント側ともに刀鍛冶製だ。

フロントフォークはラジアルマウントキャリパーが装着できるCB1300SF SP用オーリンズ(RWU)で、そのキャリパーはブレンボGP4-RS。ディスクにはサンスター・カスタムタイプをチョイス。

リヤブレーキはブレンボP2-RS84 2pキャリパー+サンスターディスク、ホイールはアルミ鍛造のゲイルスピードTYPE-Nで2.75-18/4.50-18サイズを履く。

純正よりも太い角断面でスタビライザーを加えたアルミスイングアームは刀鍛冶ワンオフで、オーリンズ・レジェンド・ツインショックを組み合わせてある。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

From our blog

  • 迷わずエンジンを開けられる環境を作る! 内部パーツでカタナを支える・オオノスピード10 7月 2025
  • 【CUSTOM MACHINE IMPRESSION】試乗を通して知る ヨシムラが提案する KATANAの楽しみ方!06 7月 2025
  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025

ザ グッドルッキン バイク

  • アメリカンドリーム Z1<br>(KAWASAKI Z1)

    アメリカンドリーム Z1<br>(KAWASAKI Z1)

  • アメリカンドリーム Z900RS<br>(KAWASAKI Z900RS)

    アメリカンドリーム Z900RS<br>(KAWASAKI Z900RS)

  • ブライトロジック GS1000S<br>(スズキ GS1000S)

    ブライトロジック GS1000S<br>(スズキ GS1000S)

  • アクティブ XSR900<br>(ヤマハ XSR900)

    アクティブ XSR900<br>(ヤマハ XSR900)

  • ヨシムラジャパン  KATANA<br>(スズキ  KATANA)

    ヨシムラジャパン KATANA<br>(スズキ KATANA)

ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends

愛車とのバイクライフを、より豊かに楽しむためのアイデアを提供する新雑誌。 愛車をもっと知りたい、カッコよくカスタムしたい、そして上手に走らせたい…ライダーなら誰もが気になる情報をより広く、深く提供して参ります。

Content

  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要

お知らせ

  • 迷わずエンジンを開けられる環境を作る! 内部パーツでカタナを支える・オオノスピード10 7月 2025
  • 【CUSTOM MACHINE IMPRESSION】試乗を通して知る ヨシムラが提案する KATANAの楽しみ方!06 7月 2025
  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025
  • 2025シーズン最新! 新旧Zカスタム詳報。他に類を見ない妖艶な高級感を演出する漆黒エディションパーツはZにも拡大!・PMC10 6月 2025

Contact us

  • Address: 東京都中野区鷺宮3-44-8-101
  • Phone: 03-5356-8575
  • Email: info@handl-mag.com
©2019 H&L PLANNING Co.,Ltd. All Rights Reserved.

詳しい購入方法は、各サイトにてご確認ください。 書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。

 
 

弊社・株式会社H&L PLANNINGでも、銀行振込・現金書留での直接のご注文も承っております。

ご希望の場合は、必要事項(お名前、ご住所、電話番号)を明記の上、メールにてご連絡ください。 追って、お支払い方法と商品ご発送の流れを返信させていただきます。 メールアドレス:info@handl-mag.com ※ご返信まで数日を要すこともございます。予めご了承ください。お急ぎの場合は上記各サイトからのご注文をお勧めいたします。