ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends
  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要
DAISHIN “RZ TRIPLE”(YAMAHA RZ250)

自由な発想と技術から生まれた並列3気筒のRZ

DAISHIN “RZ TRIPLE”
(YAMAHA RZ250)

取材協力:大真工業(活動終了。同社の復刻マフラーは http://daishin-racing.shop-pro.jp/ にて販売がある)
2023年 5月 12日
RZの市販直後に既に形になっていた3気筒エンジン

誰も思いつかないような発想と高度な加工、セッティング技術。これらが組み合わさっていることが、心に残るカスタムの要素だろうか。’80年代から’90年代頭にかけてのダイシン=大真工業・渡辺富士夫さんが手がけるカスタムは、その要素を備えていた。単に「今まで見たことがない形、構造をしている」のみならず、それが「技術的に計算されたバックグラウンドを持ち、しかも高いレベルで走る」。

そう知っていても、この3気筒RZには大きなインパクトがあった。クランクケースは2気筒のRZに左側をアルゴン溶接で足し、シリンダーもノーマルをベースに中央1気筒を追加。当初はこの中央気筒が後方排気で、チャンバーもシートカウル下に出す『4気筒風』(TZ500風と言っていいだろう)だった。ここまで大がかりなカスタムが、実は1982年、つまりRZ250登場から2年も経たないうちに既に形になっていた。今のようにPC上や3Dプリンタを使うようなことはまだなかった。発想はあったとしても、それを実際の形にするにはかなりの熱意と労力が必要だった(そんな熱と力を持った人も俄然多くいた時代ではあったが)。これだけでも大真がいかに独創的であったかが分かるというものだろう。

その後’80年代後半にはエンジンは後方排気から、写真のような通常の前方排気へと仕様変更し、この際に吸排気系も変更されたが、これだけの大作業の理由が「4気筒風に飽きたから」(同社代表、故・渡辺さん)というのも、じつに大真らしい。車体まわりはスイングアームやフロントディスク、タイヤ交換程度にとどまるものの、筑波や鈴鹿、中山などのサーキットで市販レーサーのTZ350にも決して引けを取らなかったというこのRZ・3気筒改。後に出てくる多くのカスタムに受け継がれるスピリットが、そこにはあった。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

DAISHIN RACINGのステッカーが貼られたフロントフォークはRZのφ32mm。ブレーキディスクはヤマハXJ750A用の片側を流用。フロントのキャリパーサポートはアルミ削り出しワンオフ品だがブレーキキャリパー本体はRZ250ノーマル。ブレーキラインはステンレスメッシュ化している。

クラッチは乾式だが、これは「TDがTZになった('73年)頃のもの」(渡辺さん談)を加工流用。このあたりは市販レーサーTZとRZが兄弟機的だったことを考えれば分かるだろうか。ミッションはTZ用6速クロスでキャブレターは'83RG250Γ用フラットバルブをリセッティングしている。

3本並んだ排気チャンバーは大進ワンオフでサイレンサーはDICロゴ入りのアルミ。ラジエーター、ウォーターポンプなどの冷却系はTZ用を加工した。

クランクシャフトはRZ250のノーマルを加工して3気筒化&120度爆発とした大真ワンオフで、クランクケースは左側気筒分をアルゴン溶接で足した。シリンダーも中央気筒を追加、コンロッドやピストンなどはRZ250のノーマルで点火系はKH400用6Vユニットを改造して組み込む。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

From our blog

  • 高嶺の華ばかりのZシリーズで異色の“敷居の低さ”こそLTD最大の魅力01 6月 2023
  • H&L SPECIAL ALBUMにSUGO 2FUN Spring Stageの写真を追加しました。29 5月 2023
  • H&L SPECIAL ALBUMに2023 JD-STERドラッグレース第1戦とストリートETバトルロイヤルの写真を追加しました。29 5月 2023
  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2023年7月号(Vol.49)は
    週明け5月29日(月)に発売!
    26 5月 2023

ザ グッドルッキン バイク

  • チームCB’s/市本ホンダ CB1100R<br>(HONDA CB1100R)

    チームCB’s/市本ホンダ CB1100R<br>(HONDA CB1100R)

  • K-2プロジェクト ZX-14R<br>(KAWASAKI ZX-14R)

    K-2プロジェクト ZX-14R<br>(KAWASAKI ZX-14R)

  • ピストンブローククラブ  GSX750S<br>(SUZUKI GSX750S)

    ピストンブローククラブ GSX750S<br>(SUZUKI GSX750S)

  • ブルドック Z1<br>(KAWASAKI Z1)

    ブルドック Z1<br>(KAWASAKI Z1)

  • オートスタッフ末広  ASS-TY001<br>(YAMAHA RZV500R)

    オートスタッフ末広 ASS-TY001<br>(YAMAHA RZV500R)

ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends

愛車とのバイクライフを、より豊かに楽しむためのアイデアを提供する新雑誌。 愛車をもっと知りたい、カッコよくカスタムしたい、そして上手に走らせたい…ライダーなら誰もが気になる情報をより広く、深く提供して参ります。

Content

  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要

お知らせ

  • 高嶺の華ばかりのZシリーズで異色の“敷居の低さ”こそLTD最大の魅力01 6月 2023
  • H&L SPECIAL ALBUMにSUGO 2FUN Spring Stageの写真を追加しました。29 5月 2023
  • H&L SPECIAL ALBUMに2023 JD-STERドラッグレース第1戦とストリートETバトルロイヤルの写真を追加しました。29 5月 2023
  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2023年7月号(Vol.49)は
    週明け5月29日(月)に発売!
    26 5月 2023
  • 手頃で良好な個体が多いLTDシリーズ。その素性を知った上で良さも味わってほしい/ブルーサンダース25 5月 2023

Contact us

  • Address: 東京都中野区鷺宮3-44-8-101
  • Phone: 03-5356-8575
  • Email: info@handl-mag.com
©2019 H&L PLANNING Co.,Ltd. All Rights Reserved.

詳しい購入方法は、各サイトにてご確認ください。 書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。

 
 

弊社・株式会社H&L PLANNINGでも、銀行振込・現金書留での直接のご注文も承っております。

ご希望の場合は、必要事項(お名前、ご住所、電話番号)を明記の上、メールにてご連絡ください。 追って、お支払い方法と商品ご発送の流れを返信させていただきます。 メールアドレス:info@handl-mag.com ※ご返信まで数日を要すこともございます。予めご了承ください。お急ぎの場合は上記各サイトからのご注文をお勧めいたします。