ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends
  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要
ショップ メローズ GSX1000S(スズキ GSX1000S)

ワンオフや希少パーツを駆使して作り上げた#40車

ショップ メローズ GSX1000S
(スズキ GSX1000S)

取材協力:ショップ メローズ TEL050-3690-4173 〒193-0824東京都八王子市長房町714-1 ※来店時には電話連絡を
URL:https://www.mellowsmc.jp
2022年 9月 19日

オーナーの情熱を汲んで形作られたAMAレプリカ・カタナ

#40のナンバーやぐっと立ち上がったシートレールを持ったカタナ。’82年のアメリカ、AMAスーパーバイクシリーズでデビッド・アルダナの駆ったヨシムラ・カタナ(GSX1000S、現地ではGS1000S名がベース)をモチーフに、いや、極力まで忠実に再現しつつ、公道も走れるようにと仕立てられたものだ。車両をまとめたショップ メローズの中川さんに、製作経緯を聞いてみよう。

「7年ほど前に、この個体とは別の補強済みフレーム+足まわりで製作を始めました。大加工もあることを前提にしてはいたのですが、作り直しなどの課題もあったんです。そこにモチーフと同じGSX1000Sの、ノーマルに近いフレームをヨシムラ・フロントフォークなどとともにオーナーさんが手に入れられて、より本格的に進められることになりました。

オーナーさんの熱意が並々ならないと言うか非常に高く、海外のコレクターとも知り合って、当時もののパーツや、希少なパーツも手に入れてくださいました。当時のウエス・クーリー車(こちらは#34。もちろんアルダナのチームメイトだ)を持っている方からの画像なども見せていただいて、そうしたパーツ類をどうフィッティングしていくかも考えました。

 

エンジンはSOHCエンジニアリングの渡辺さんに当時のレギュレーションに準拠した1015cc仕様(GSX1000Sノーマルは998cc。AMAスーパーバイクのレギュレーション上限は1025ccで、ここに合わせている)でピストンを作っていただいたり、フレームの加工や、画像を見ながら何度も調色して当時のカルガードの色を再現したガンコート。それからシールが今はもうないブレーキキャリパーをどう復活させるかなど、各部はそれこそ多くの専業の方の協力を得ながら、ここまで形になったと思います」

ワンオフのエンジンカバーやリヤショックなど、中川さんの話はまさに記し尽くせない(中川さんも話し尽くせない)ほどに膨大だ。だが、こうしてまとまった今の車両の状態は、オーナーには公道を走る上での妥協こそしてもらっているけれど、試乗時に「頭がおかしくなりそうなくらい楽しかった」(中川さん)という完成度も見せている。

オーナーの尽きない熱意とそれに基づくパーツ調達力、ショップの心意気とそれに応えようとした周囲の協力。狙いこそ違うが、モチーフのカタナレーサーも、同様の熱意を尽くして仕上がっていたはず。この車両は、そんなモチーフ車のバックグラウンドも再現したと言えそうだ。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

フロントカウルはオオノスピード製を加工して装着。カウル下のフィンはモチーフ車に合わせて外してあり、純正ウインカーを外した穴は残している。フロントはゼッケンプレートに穴開け加工してプロジェクター・ヘッドライトをマウント。タンクはビーター・アルミを装着する。

メーターはAMAのレギュレーションに準じてカタナ純正ケースを使う。その中にスズキファクトリーのDENSO製エンジン回転計を埋設し周囲に警告灯を配置する。ケース下側にモトガジェット・ミニスコープ速度計を置く。ハンドルバーはクロモリでワンオフ再現。

カウルステーはワンオフ、モチーフ車にないミラーステーもハンドルバーに合わせてワンオフする。公道走行用にETC車載器も追加してある。

超小型LEDウインカーなど、公道走行用に保安部品も備えている。写真はフロント側で純正ウインカーステー穴の真下にレイアウト。

エンジンはGSX1000S(998cc)の新品シリンダーにSOHCエンジニアリングによるワンオフ鍛造ピストン等を使って1015cc仕様で製作する。ヘッドカバーやシリンダードリリングなども現車に即して加工している。エンジンカバーは右が3D CAD→CNC製作でクランクエンドカバーの曲面を再現、左がヨシムラGSX-R600キットパーツの小さく薄いフライホイール等を使って極力現車のイメージに近づけ、スプロケットカバーもGS1000R(XR69)タイプを海外から調達した上で加工装着した。

キャブレターは今となっては希少なVM33+ヨシムラアルミファンネル仕様で、公道用に乗りやすくリセッティングされている。

ハーネスはオオノスピード製の新品を使って電装はウオタニSP2に置換と、信頼性も確保する。ロングテールやバックスキンシートも初期型(SZ)を加工しオールペイント、ステッカー類も製作と、外観や各部数値は当時を再現しながら、中身は新品と言える作りだ。

フロントはステアリングステムやフロントフォーク、ブレーキマスター/キャリパー/ディスク等がスズキファクトリーパーツで、それぞれオーバーホールした上で装着する。前後のブレーキキャリパーはシールがないことの対策としてキャリパーピストンをワンオフし、その表面にカシマコーティングを施して対処するようにした。ブレーキホースはアコサット製ステンレスメッシュをセミオーダー製作したもの。

スイングアームや当時の2ストローク500レーサ−のRGB500用マグネシウム製ブレーキキャリパー、前後18インチのダイマグホイールもスズキファクトリーパーツでフィッティングパーツもオーバーホールし、ホイール自体もマグ専用ペイントを施して装着している。リヤショックはFOXで、アメリカのファクトリーでオーバーホール。ステップはモチーフ車のバー位置がレース専用品で高い位置にあったため、メローズで治具を作り、オーナーとミリ単位でバー位置を合わせした上で装着、マフラーもこれに合わせて現車風にワンオフされた。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

From our blog

  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025
  • 2025シーズン最新! 新旧Zカスタム詳報。他に類を見ない妖艶な高級感を演出する漆黒エディションパーツはZにも拡大!・PMC10 6月 2025
  • KIJIMAバイク専用ドライブレコーダーAD731J詳報。本格ドラレコを使いこなして 大切な愛車の万一に備える!・キジマ05 6月 2025

ザ グッドルッキン バイク

  • カスタムファクトリー刀鍛冶 GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

    カスタムファクトリー刀鍛冶 GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

  • アニーズ KZ1000LTD<br>(カワサキ KZ1000LTD)

    アニーズ KZ1000LTD<br>(カワサキ KZ1000LTD)

  • ACサンクチュアリー  GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

    ACサンクチュアリー GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

  • K-2プロジェクト ZX-11<br>(KAWASAKI ZX-11)

    K-2プロジェクト ZX-11<br>(KAWASAKI ZX-11)

  • ZAPレーシングサービス Z1<br>(KAWASAKI Z1)

    ZAPレーシングサービス Z1<br>(KAWASAKI Z1)

ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends

愛車とのバイクライフを、より豊かに楽しむためのアイデアを提供する新雑誌。 愛車をもっと知りたい、カッコよくカスタムしたい、そして上手に走らせたい…ライダーなら誰もが気になる情報をより広く、深く提供して参ります。

Content

  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要

お知らせ

  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025
  • 2025シーズン最新! 新旧Zカスタム詳報。他に類を見ない妖艶な高級感を演出する漆黒エディションパーツはZにも拡大!・PMC10 6月 2025
  • KIJIMAバイク専用ドライブレコーダーAD731J詳報。本格ドラレコを使いこなして 大切な愛車の万一に備える!・キジマ05 6月 2025
  • 純正代替プラスαを狙うアップデートパーツ群と 水圧検査・精密加工でNinja系をロングライフ化・ディンクス×ACサンクチュアリー29 5月 2025

Contact us

  • Address: 東京都中野区鷺宮3-44-8-101
  • Phone: 03-5356-8575
  • Email: info@handl-mag.com
©2019 H&L PLANNING Co.,Ltd. All Rights Reserved.

詳しい購入方法は、各サイトにてご確認ください。 書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。

 
 

弊社・株式会社H&L PLANNINGでも、銀行振込・現金書留での直接のご注文も承っております。

ご希望の場合は、必要事項(お名前、ご住所、電話番号)を明記の上、メールにてご連絡ください。 追って、お支払い方法と商品ご発送の流れを返信させていただきます。 メールアドレス:info@handl-mag.com ※ご返信まで数日を要すこともございます。予めご了承ください。お急ぎの場合は上記各サイトからのご注文をお勧めいたします。