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ヨシムラ トルネード1200ボンネビル

理想のバイクを現実化して最速・最高を目指した完成車

YOSHIMURA TORNADO1200 BONNEVILLE_01

ヨシムラ トルネード1200ボンネビル

取材協力:アサカワスピード TEL045-961-9622 〒227-0031神奈川県横浜市青葉区寺家町603-2
URL:http://www.asakawaspeed.com/
2022年 5月 02日

油冷チューニング車の見本として燦然と輝く特別な1台

車両メーカーが諸事情から実現しにくいきめ細かな仕上げを、1台1台のバイクを対象にしてより緻密なレベルで対応する。そのためにスペシャルパーツを開発する。これらによって、市販車の完成度を100%≒理想の姿に近づけていく。

YOSHIMURA TORNADO1200 BONNEVILLE_02

1980年代当時、ヨシムラは自らを含めたエンジンチューナーやパーツメーカーの役割をこう捉えていた。一方で、自社で市販車の性能を大きく超えるストリートバイクを、それこそイチから作ることも不可能ではないが、コストや手間はとてつもなくかかる。逆に車両メーカーが前述のようなスペシャルパーツを開発・販売するにも無理がある。

それを突き詰め、素性の良い車両とヨシムラ・スペシャルパーツを組み合わせれば、理想的な完成度を持ったバイクを作り出せる。そうした理念をずっと抱いて活動していたヨシムラはその’80年代前半、スズキGSX-R(400)とGSX-R750によって理念を現実に近づけた。それが“トルネード”シリーズだった。

初代の油冷GSX-R750を通じてこの思想はストリートにも適用され、さらにGSX-R1100というベースが登場することで、さらに進化する。それは’86年型=初期型を元として’87年には具体化し、目標を“最速・最高”に置いた上で、公道車両としての認可も正式に取得するに至る。

当時の、今とは比較にならないほどの車検対応・認可への厳しい案件をクリアして「ヨシムラ・トルネード1200ボンネビル」は当時破格、かつ最速と誰もが認める数値となる300km/hに迫る性能も得て、歴史を作り出した。

ボンネビルは、開発用車両でもあった1号車が何度か仕様やカラーリングを変えた後に販売される。GSX-R750を元にしたトルネードF1と同様にボンネビル・キットパーツも市販され、それらを組んだ車両(“ボンネビル2”とも呼ばれる)も多く見られた。コンプリート車としては2号車(写真)、3号車まで都合3台が作られ、各車はオーナーの手に渡った後も、アサカワスピードによる定期的なメンテナンスで、その能力を維持していた。その様子は、完成から10年近くして撮られたこの写真からも感じ取ることができるはずだ。

今ならばもっと多くの選択肢も……と考える向きもあるだろう。しかし、油冷の初期から最前線でチューニングされ、過渡特性や熱対策などの起こりうる問題を解決し、それを車体側にも施してきたトルネード・ボンネビル。その手法やパーツ群は、今の油冷チューニングにもそのまま使える。何より、30数年も前に既にハイバランスの認可車両となっていた点にも、敬意を表しておきたくなる。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

メーターはミニマルなパネルを新作しGSX-R1100ノーマルの速度計とエンジン回転計、警告灯を配置した上で油冷らしく油温計を追加している。ウイングタイプのアッパー/アンダーブラケットはボンネビル専用品だ。

左右マスターシリンダーは、この2号機を改めて撮影した'97年時点でブレンボ・ラジアル。セパレートのハンドルバーはステンレス製だ。

フレームはGSX-R1100前期型のノーマルで、左前方には「ヨシムラ」ロゴとBonnevilleの名、その下に「YOSHIMURA TORNADO 1200 Bonneville」の車名、さらに4桁のシリアルナンバー(製造番号。この2号機では0002)が打刻されたシリアルプレートが打ち込まれる。

エンジンはφ76×58mmの油冷1052ccをベースにφ78×58mmの1108ccへ拡大。キャリロコンロッド、ハイカムを組みポーティング。上入れ/上出しのM&Sラウンドオイルクーラー(1号車はコアを前後に重ねたツインコア)などヨシムラのチューニングノウハウをフル投入する。

キャブレターは撮影時点ではヨシムラTMR-MJNφ40mm。ボンネビル開発当初はフラットスライドバルブのTMφ40mmでそのスロットルバルブにベアリングを8個配置するなどして作動性などもテスト。TMRのプロトタイプ(TMRではボディ側にベアリングを装備)的だった。

フロントフォークはヨシムラショーワφ41mmで、径はGSX-R1100ノーマルに同じだが肉厚等が異なり、剛性は50%アップしている。フロントアクスルはφ17mm。フロントブレーキキャリパーはヨシムラニッシン4ピストン、ディスクはノーマルφ310mm(キットは同径鋳鉄)。

スイングアームもGSX-R1100ノーマル。リヤショックは当初はマグボディのヨシムラショーワ、ここではクアンタムに換装している。中空3本スポークのホイールはマルケジーニで3.50-17/5.50-17サイズ。マフラーはサブサイレンサー付きデュプレクスサイクロンだ。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

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