今こそ求められそうな好印象の仕上がり
サンクチュアリー横浜大和による、カワサキZRX1200Sカスタム。世の趨勢を占めるビキニカウルのRでなく、ハーフカウル仕様/ツアラー設定のSがベースとなっている。代表の川浪さんその辺を聞いてみると…。
「車歴が15年前後(ZRX1200Sは2001~’04年型の展開)になって各部にヤレも出てきているということで、メンテナンスとレストアを依頼いただいた車両です。チェックしていくとエンジンは問題なしでしたのでそこに関わる作業は次回に回して、ほかはフレームや足まわり、外装と手を入れていきました」とのこと。
そのフレームは他の各部パーツとともにパウダーコート処理がされて今後の劣化を予防しつつ、上質なルックスも獲得。足まわりはO・Zレーシングのアルミ鍛造ホイールやスカルプチャー・スイングアーム等々がセットされて、これはサンクチュアリーグループのコンプリートカスタム、RCMの1台になっているのでは? と思わせる作り。
「ハーネスは単品製作していますし、フレームも前述のように同様の手順を踏んでいます。それに灯火類もLED化するなどしています。実際にはRCMの一歩手前という状態ですが、ほとんどそうなっていると言っていいでしょう。仕上がりについては、ビキニカウルの1200Rとはまた違った格好良さが出せていると思います」(同)
ホイール径もフロントフォーク径も全体の形も変わらないのに、確かにそうしたシャープな印象を見せるたたずまい。次回に予定するというエンジンオーバーホールも、GPZ900Rニンジャ系を多く手がけてきた同店なら、この車体同様の好結果が得られそう。今でこそ求められるオールラウンド・スポーツといった好印象を形にした良作と言える1台となっている。
Detailed Description詳細説明
ZRX1200Sの特徴と言えるハーフカウルはそのままに、スクリーンをMRAスモークに換装。ヘッドライト/ウインカーはLED化されている。
メーターもLED化し、ハンドルバーはアクティブ・ロードバー/ロータイプ。左右マスターはブレンボRCSでステムはKファクトリー製を装着した。
シートはPMCスタイリッシュシートCOMP/メッシュタイプに換装。外装は純正パターンで、オリジナルオールペイントが施されている。
エンジンはTGNヘッドバイパスキットの装着以外は内部ノーマルで、次回の作業を予定。ただ今回ハーネスは新品製作、今後長く乗ることも想定している。点火はウオタニフルパワーキットで各部スイッチ/リレーも新品、バッテリーも小型化してある。
キャブレターはノーマルのK-TRIC付きCVK36をオーバーホールして使用。オリジナルキットによってチョークをキャブレター下に移設している。
フロントフォークはオーリンズのE×Mパッケージ。ブレーキはブレンボCNCレーシングキャリパーにサンスター・プレミアムディスクを組み合わせる。
リヤブレーキもブレンボCNCレーシングキャリパー+サンスター・プレミアムディスクをセット。スパイラルコレクターの排気はノジマメガホンだ。
前後ホイールはアルミ鍛造のO・Z GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズ。スイングアームはスカルプチャー・ワイドのセミオーダーでガンコート仕上げ、スタンドフックとチェーンプラーは車体カラーに合わせたレッドとする。チェーンはEK RCMドライブチェーンを使う。