ライダーの意思に沿った動きこそ上質の中核
2013年型に販売された限定仕様のGSX-R1000L3Zが好きというオーナーの依頼で、テクニカルガレージRUNが手を入れた車両。
「そうした理由もあって外装類もノーマルのままなんですが、きれいに使っておられるバイクだと思います。GSX-Rはその年代ごとのものが最良と言われますが、好きな型式があるのならば、それをベースに選んで、上質化してやればもっと楽しめるんです。それを受けて当店でも、オーナーさんのフィーリングをしっかり汲み取りました。今回はツーリングに主に使い、車両への取り付きやすさを高めるということで、操作系と足まわりを軸に、軽量化。その上でタッチの良さを上質化しています」とテクニカルガレージRUN代表の杉本さん。
オーリンズにブレンボ、マルケジーニというブランドによるパーツ使いは同店の定番。だが、ブランドものが付いているから上質というのではない。信頼できる作り、そしてライダーの考えや動き方、乗り方にラグ(遅れ)や違いがなく付いてくること。これらを、ライダーの使い方も知り尽くした上でセットアップも含めて体現しているからこそ、上質なのだ。
Detailed Description詳細説明
ベースは2013年のGSX-R累計100万台生産記念限定車、GSX-R1000L3Zで、トップブリッジには1985台の限定シリアルが貼られているのが分かる。
赤いエアスクープなど、外装類はL3Zノーマル。カーボントリム+スーパーコートのスクリーンはマジカルレーシング製を装着する。
フロント側ブレーキマスターシリンダーはブレンボ製で、ピボットピンにはTG-RUNオリジナルのチタン製を組み合わせる。クラッチホルダーはゲイルスピードで、こちらも操作感を高めている。
カーボンで立体成型されたフェンダーレスキットはマジカルレーシング製。こうした部分でも上質化や軽量化が図られているのだ。
ステップキットはアグラス製。ヒールでの車体ホールド性を高め、バーへの足裏グリップを高めるなどの効果が期待できる。
フロントフォークはオーリンズ倒立タイプに置換。ブレーキはブレンボ・ビレットレーシング4ピストンキャリパー+サンスターディスクの組み合わせだ。
リヤショックはオーリンズTTXでスイングアームにはKファクトリー製スタンドフックも装着。ドライブチェーンはRK製。
前後ホイールはマルケジーニM7RSでリヤブレーキはブレンボ・ビレットレーシング4P+サンスターディスク。各部ボルト類はβチタニウム製に置換される。