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2ストロークGOGO!
GoGo2ストローク ヤマハTZR250編(第18回目)
レポート:H&L編集部

ヤマハRZヒストリー(1980-1992)

2020年 1月 01日

さて、毎週水曜日の更新でお楽しみいただいてきた、GoGo!! 2ストローク TZR250編。ここまで一昨年の2018年シーズンを振り返ってきましたが、ここでいったん小休止。2020年年初のしばらくは主役・ヤマハTZR250のご先祖となるRZシリーズの変遷と、連載の主戦場、テイスト・オブ・ツクバのZERO-4クラスでの最大のライバル、ホンダNSR250Rのそれぞれの歴史を紐解いていこう。今回はヤマハ2ストローク中興の祖、RZシリーズについて。本企画を読む上での参考にしていただきたい。



1980年代を目前にロードレースの世界がワールドワイドになり、そこで日本メーカーが活躍したことで、軽量・高出力でスポーツ性の強いの2ストローク車に注目が集まった。一方の市販市場では、その2ストロークは環境対応で縮小傾向にあり、ヤマハもそれに倣う方向へとシフトしていた。そして2ストロークモデルの開発販売が最後なら最良のものを…と投入されたヤマハRZ250/350が起爆剤となり、レーサーレプリカ熱とともに2ストスポーツを復権・発展させたのだ。当時のGPマシンと同排気量で1984年に発売されたRZV500Rはその究極点。その後、RZはレプリカ路線のRZ-R/RRを経て後期RZ-R/R1-Zでオーソドックススポーツへと転じていく。


“2ストロークの灯を消すな!”と作られた究極&ヤマハ初の水冷ロード車

環境対応で国産各社が2→4ストロークエンジン化を進めた中、“ならば2ストの集大成を”とヤマハが1980年6月に市販したRZ250。水冷化等で出力は破格の35ps、車体もスポーツ性重視で鋼管ダブルクレードルフレームやφ32㎜フロントフォーク&カンチレバー式モノクロス・リヤサス、キャストの前後1.85-18ホイール等を採用。1982年7月の国内カウル認可により、YSP仕様ではビキニ&アンダーカウルを装着した。RZ350は’81年2月に登場。250を元にボアを10㎜拡大しVM26SSキャブ内部パーツ変更、フロントブレーキのダブルディスク化しホーンもダブル化など行った。

■SPECIFICATIONS:●水冷2ストピストンリードバルブ並列2気筒247〈347〉㏄(54.0〈64.0〉×54.0㎜) 圧縮比6.2:1 最高出力35〈45〉ps/8500rpm 最大トルク3.0〈3.8〉㎏f・m/8000rpm 変速機6段●全長×全幅×全高2080×740×1085㎜ 軸距1355〈1365〉㎜ 乾燥139〈143〉㎏ タンク16.5ℓ シート高790㎜ キャスター26度50分 トレール101㎜ タイヤ:3.00-18・3.50-18 ●価格35万4000〈40万8000〉円(’80年型RZ250。〈 〉は’81年型350のデータ)
1980 RZ250(4L3)


1981 RZ350(4UO)


1981 RZ250 YSP LIMITED


市販レーサーTZレプリカ路線で発展したビキニorフルカウル装着版

RZ250/350は1983年にビキニカウルを持ったRZ250R(29L)/350R(29K)に進化。エンジンは出力を43/55psに上げつつ、扱いやすい特性を狙い、排気デバイスYPVSや電子式CDIを新採用した。前後サスはリヤがリンク式モノクロスになり、フロントフォークもφ35㎜に大径化した上で位置依存式のバリアブルダンパーに。’84年にはハーフカウル仕様(アンダーカウルはOP)/45psRZ250RR(51L)とフルカウルでの350RR(52Y)を追加。350R/RRは250R/RRにフレーム補強を加えていた。WGPの350クラス廃止に合わせて、RZ350系はここで終了する。

■SPECIFICATIONS:●水冷2ストピストンリードバルブ並列2気筒247〈347〉㏄(54.0〈64.0〉×54.0㎜)圧縮比6.4〈6.1〉:1 最高出力43〈55〉ps/9500〈9000〉rpm 最大トルク3.4〈4.4〉㎏f・m/8000〈9000〉rpm 変速機6段●全長×全幅×全高2095×710×1170㎜ 軸距1385㎜乾重145㎏ 燃料タンク20ℓ シート高790㎜ キャスター26度30分 トレール99㎜ タイヤ:90/90-18・110/80-18 ●価格39万9000〈45万8000〉円(’83年型RZ250R。〈 〉は’83年型350Rのデータ)

1983 RZ250R(29L)


1983 RZ350R(29K)


1984 RZ250R(1AR)


1984 RZ250RR(51L)


1984 RZ350RR(52Y)

トラスフレームに初代TZR同系エンジンを積んだ新世代スポーツ

’90年6月に登場したR1-Z(3XC1)は鋼管トラスフレームや2.75-17/3.50-17ホイールにTZR250(1KT)のエンジンを組み合わせた新しい2ストネイキッド。TZRからは点火時期やミッション/2次減速レシオ、キャブ口径もφ28→26㎜にし排気系は左右→右2本出しに。’91年9月(3XC2)にはフレームピボット部やRアーム補強を行いRサスはドカルボン→ビルシュタイン型としφ38㎜フォークは減衰力を弱めた。シートも変更。その後’92年12月(3XC3)に電装系変更で40馬力自主規制に適合、タイヤをラジアル化。1999年まで販売された。

■SPECIFICATIONS:●水冷2ストクランクケースリードバルブ並列2気筒249㏄(56.4×50.0㎜) 圧縮比6.4:1最高出力45〈40ps/9500〈8500〉rpm 最大トルク3.7〈3.4〉㎏ f ・m/8500〈7500〉rpm 変速機6段●全長×全幅×全高2005×700×1040㎜ 軸距1380㎜ 乾燥重量133㎏ 燃料タンク16ℓ シート高775㎜ キャスター24度30分 トレール92㎜ タイヤ:110/70-17・140/70-17〈同サイズでラジアル〉 ●価格49万9000円(’90年型R1-Z。〈 〉は’93~年型のデータ)

1990 R1-Z(3XC1)

50度V4+アルミダブルクレードルフレームのYZR500レプリカ

1978~1980年のケニー・ロバーツ、’84年のエディ・ローソンらがWGP500王座獲得した際のヤマハファクトリーレーサー、YZR500。そのレプリカとして排気量も500㏄で登場したのがRZV500R(輸出名RD500LC)だった。50度挟角で2軸クランクのV4エンジンにはYZR同様に排気デバイスYPVS、これに連動し吐出量を変えるオイルポンプも装備。フレームはアルミダブルクレードル(輸出仕様はスチールフレームだった)で、リヤサスはショックを車体下に前後方向に寝かせたリンク式。ブレーキディスクはベンチレーテッドタイプとするなど、高級車の雰囲気も持たせた。

■SPECIFICATIONS:●水冷2ストピストンリードバルブ50度V型4気筒499㏄(56.4×50.0㎜) 圧縮比6.6:1最高出力64ps/8500rpm 最大トルク5.7㎏f・m/7500rpm 変速機6段●全長×全幅×全高2085×685×1145㎜ 軸距1375㎜ 乾燥重量173㎏ 燃料タンク22ℓ シート高780㎜ キャスター26度 トレール95㎜ タイヤ:120/80-16・130/80-18●価格82万5000円 ※’84年型RZV500Rのデータ

RZV500R(51L)


RD500LC(輸出車)

【 GoGo!! 2ストローク記事一覧はこちら!! 】

【ヤマハTZR250ヒストリー(前編・1986-1990)はこちらから!!】

【ヤマハTZR250ヒストリー(後編・1991-1995)はこちらから!!】

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

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