2台で条件を揃えてリヤの違いを堪能する
ビッグフットによるZRX1200DAEG。リヤまわりを見て分かるように、ノジマエンジニアリングによるモノショック仕様・NJ-5にモディファイを受けている。その上で各部をさらにカスタムした仕様だ。
「じつはこの車両は、以前紹介していただいたブラックのZRX1200DAEG(前回当コーナーで紹介)と同じオーナーさんが持っていらっしゃるんです。先にブラックの車両を作り、ロングツーリングやストリートで使って気に入ってくださった。“もっと走りを楽しみたい”と、このNJ-5仕様DAEGを増車されたんです。それでその言葉の通り、こちらはサーキット走行会やワインディングメインのツーリングで。ブラックの2本サスカスタムは、街乗りやロングツーリングにと使い分けてられますよ」とビッグフット・阿武さん。
こうした走り追求の場合、1台なら車両の作り替えが考えられる。それを増車でとする場合も、ネイキッドがあるからスーパースポーツをもう1台……ということが多そうなのだが、あえて同じ機種でというところは、それだけ手持ちの車両とその仕様が気に入ったということだ。そう言われて細部を見ると、使用パーツやその色合いは先に作った車両と通じる部分があり、その上でこちらはグリーンをアクセントカラーにするなどの差異が作られている。
2台の機能の違いとしては、かなり近しい作りのDAEGカスタムで、リヤまわりがツインショックかモノショックかという構成違い。ノーマルでの違いでなく、気に入った仕様にした上で、純粋にその違いを楽しめるとは、なんという贅沢な楽しみ方だろうか。仕様が多岐に渡るZRXならではの楽しみ方を叶えた車両。そう取れるエピソードだ。
Detailed Description詳細説明
丸目のアッパーカウルはビッグフットオリジナルで、同じくオリジナルのマウントキットでフレームマウント化。カウルの前後位置調整も可能だ。トリプルツリーはウイリー・ビレットでオフセットはノーマルの30に換えて28mm。ハンドルはセパレート仕様としている。
シングルシート化し、テールカウルもレオパルド製シングルシートカウルに換装。外装ペイントはサイドワインダーズが担当した。
エンジンはZZR1200用ピストンを重量バランスした上で組み込み、カムシャフトもZZR1200に。ラジエーターは大型化し、冷却系ほパイプはチタンに換わる。エンジンカバー類およびステップはウイリー製ビレット。FIはファンネル仕様としてパワーコマンダーⅤ(サブコン)で点火マップを調整している。電装はASウオタニユニットも使用。ウイリー製フレーム補強キットも組まれる。
ノジマエンジニアリングのリヤ・モノサス仕様NJ-5。リヤショックはオーリンズでスイングアームはウイリー(ともにNJ指定品)だ。
フロントフォークはオーリンズRWUで、ブレンボ.484キャリパー(4ピストン)/ウイリー製キャリパーサポート/サンスター・ワークスエキスパンドディスクという組み合わせはオーナー所有のもう1台と同じ。キャリパーロゴを緑に塗装した点は異なる。
フルチタンのエキゾーストはビトーR&D製をチョイス。リヤブレーキキャリパーはブレンボ2ピストン、ディスクはサンスター製。
こちらのホイールはMAGTAN JB4で3.50-17/6.00-17サイズを履いている。チェーンはDIDの525サイズ、スタンドフックも装備する。