ハンドル位置や排気系の仕様も選択可能という魅力
空冷Zシリーズを原点として多くの車両を扱い、整備からカスタムまで手がけるアメリカンドリーム。Z900RSのパーツ開発・販売や車両製作にも積極的で、Z900RSは今や同店にとってZに並ぶ主力モデルになっている。
この車両はそんな同店が’24年の大阪、東京の両モーターサイクルショーに出展した2台のZ900RSのうちの1台だ。まさに独自と言えるカフェレーサーカウルキットや、発表直後から人気を得ているというNeoショートマフラーというアメリカンドリーム定番製品。これらに加えて、インフュージョン成形によるカーボン製の前後フェンダーや旋回性を重視したオリジナルのPRIDEステム、ブラックラインスイングアームといった新しめのオリジナルパーツも各部に装着されている。
ここまで読んで、少し前(このHPでは9月16日にこちらで公開)に紹介したホワイトボディ×ブラックハードでまとめた同店のZ900RSを思い起こした人もいるだろう。同店・松田さんがかわいいけれどシブい“シブかわ”と表現した、ストリートで気楽に乗ることを意識したものだ。
対してこちらは、ハンドルをセパレートとして、ブラック×シャープなブルーのカラーリングからイメージできる強さや速さを、走りにも反映させた1台。走行会やサーキットでの走りを楽しむお客さんの車両(松田さん)ということだ。
テールカウルも“シブかわ”車が装着していたアメリカンドリーム製「ロングテールカウルType-1」(純正比30mmロングの仕立て)より25mm長い新作の「ロングテールカウルType-2」(同55mm)を付けている。
このType-2は、Type-1を装着した際にそのテールカウル内側に隠れるテールランプを後方50mmオフセットする同店の「テールランプ延長キット」を付けたユーザーから、テールランプがカウル内にちょうど入るといいという声があり、そこから生まれたのだという。この車両のように装着例を見ると、Type-2装着によって車体全体がロングでよりシャープ感が高められる感じになるのも分かってくる。
ほかにも前後のショーワ製サスにリヤ200幅タイヤと、確かに走りへの要素もきっちり備えたこの車両。Z900RSの可能性をより高めてくれる見本と言えそうだ。
Detailed Description詳細説明
アメリカンドリーム「Z900RSカフェレーサーカウルキット」はミラータイプスクリーンを選択。カウルサイドに超小型LEDウインカーを備え、マジカルレーシング・NK-1ミラー・タイプ4ヘッドをカウルステーにマウントした。
ステアリングステムはアメリカンドリーム製PRIDEで、セパレートハンドルをトップブリッジ上にセットしてポジションに余裕を作っている点もポイント。フロントマスターはゲイルスピードVRC。
シートはオリジナル加工。テール部は純正より55mm長い新作のアメリカンドリーム「Z900RSロングテールカウルType-2」をマウントする。超小型LEDのリヤウインカーはナンバーホルダーサイドにセットされる。
エンジンはノーマルでアメリカンドリーム・ラジエーターコアガード、純正アクセサリーのエンジンスライダーを追加。カーボンインジェクションカバーもアメリカンドリーム製だ。
ステップはモリワキZ900RS/CAFE 18-22/23- BACK STEP KIT BLACKを装着。マフラーはアメリカンドリーム「Neoショートチタン」のアップタイプでクエンチング(全体の焼き入れ)/ポリッシュ(研磨&鏡面仕上げ)/ショットエンブレム(エンブレム加工)の3つのオプションも追加されている。
フロントにはZ900RS専用品のSHOWA BFFフロントフォークをセットしフロントブレーキはゲイルスピード4Pラジアルキャリパー(ロゴを青色に変更している)をサンスター×アメリカンドリーム・コラボディスクに組み合わせる。フロントフェンダーはアメリカンドリーム「Z900RSカーボンフロントフェンダー」だ。
リヤブレーキはゲイルスピード・2Pリアキャリパー(こちらもGALE SPEEDロゴを青仕上げに変えている)+サンスター×アメリカンドリーム・コラボディスク。リヤフェンダーはアメリカンドリーム「Z900RSカーボンリアフェンダー」で、このように200幅タイヤも無理なく入る。
スイングアームはアメリカンドリーム「ブラックライン」で、Z900RS専用品のSHOWA BFRC-liteリヤショックと合わせて使われる。前後ホイールはゲイルスピードType-Rで3.50-17/6.00-17サイズを選択しタイヤはブリヂストンS23。リヤは200/55サイズを選択した。