そのデビューから半世紀が経つ今も人気のカワサキZシリーズ。巻頭特集でも紹介の通り、新製品やメンテナンス&カスタムの技法も変わらず日進月歩で進化が続いている。
ここに紹介するのは、サンクチュアリー・グループ店のひとつ、サンクチュアリーIMCからのアドバイスも盛り込みながら、Ten Win Japan社が開発・製造した“Z用アルミ総削り出しシリンダーヘッドカバー”だ。
その注目点は、KEYENCE製3Dスキャナ型三次元測定機を使って仕組みや仕様、設計など解析する、いわゆるリバースエンジニアリングの手法を通して製品化されたこと。その測定精度は0.002mmを保証するといい、このシリンダーヘッドの形状再現性の高さも分かる。
一方でアルミ鍛造素材からの総削り出しで、薄肉成形が可能なため、ヘッドカバー総重量のノーマル比約30%の軽量化を達成している。
すでに受注はスタートしていてロットがまとまり次第、市販化される。他にないパフォーマンスを求めるZオーナーなら、注目の逸品だ。
最新のCNC切削技術を駆使して精密に削り出され、均一な厚みと滑らかな表面仕上げを実現。外観は写真の素地、光沢シルバーアルマイト、ガンコートブラック塗装の3種のほか、ニーズに合わせ相談に乗る。
アルミ鍛造素材を使い薄肉化できることで、純正鋳造品と比べ、カバー内側のスペースを確保できたことでハイカム使用に耐える、十分なクリアランスを持つ。さらに内側にリブを加えることでエンジンの高温環境下でも耐える強度となっていることも特筆点だ。
ヘッドカバーのデザインは丸ヘッド(上写真)と角ヘッド(下写真)から選べる。現在は同じZシリーズの後継となるJ、R系や別バージョンの開発も進めているという。
SPECIFICATION
メーカー | Ten Win Japan |
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製品名 | Z用アルミ総削り出しシリンダーヘッドカバー |
対応車種 | 前期型Z系各車 |
素材 | A6061材 |
価格 | 素地:19万8000円、光沢シルバーアルマイト:21万4500円、ガンコートブラック:22万5500円 |