他にないBUSAでツーリングも楽しむ
2021年9月20日にスポーツランドSUGOで開いたヘリテイジ&レジェンズ初のカスタムコンテスト、“H&Lバイクビルドオフ”。総勢12台のエントリーの中から上位3台を投票制で決める中、3位に食い込んだのがPONTAさんのハヤブサ。1位750SS、2位NSR250Rで3位がこのハヤブサと、世代が分かれたのと同様、車両の方向性も三者三様。この車両では特に、独特なそのイメージが人気となったようだ。
見ての通りと言うか、初見から他のハヤブサ・カスタムとはひと味異なることがありありと分かるこの車両。ベースは第1世代だが、そこはさておいて、ひとつひとつ追っていくと成り立ちも独特。ラウンド感のあるノーマルに対してレイヤードやエッジを駆使したフロントカウルはサイドのMotoGP調ウイングレットとともに黒魔テック製。さらにヘッドライトカバーを追加、純正ロアカウルは外した上でベリーパン(ネイキッド車等に追加する、いわゆるアンダーカウル)を装着して、軽快感と機種不明感も醸し出してくる。これとバランスを取るようなスリムなシートカウルはGSX-R1000純正で、クラスフォーエンジニアリングのキットを使ってコンバート。
これだけでもかなり特異な感じがするが、スイングアームを延長することで伸びやかな印象も作り、軽快感を強めている。さらにマフラーに目を向けると、右2本出しという、これも超個性派。
こうした成り立ちを聞いていくとショー向けのカスタムなのかと思うが、さにあらず。PONTAさんは年間3万kmは走るというツーリング好きライダー。ハヤブサオーナーズネットワーク、BUSA-TOMO東北に所属。また地元でPONTAというツーリングクラブ(こちらは車両は何でもよく、気が向いたら気が向いたメンバーとツーリング)も興し、あちこちを走り回っているとのこと。それゆえエンジンはノーマルのままということだが、個性化や各部の軽量化等のカスタムも好きとも。なるほど、この軽さ(編集部も押し回しを体験)ならもっと遠くに行きたくなるだろうし、それも楽にできるかもしれない。
Detailed Description詳細説明
カラーリングも含めて戦闘機感覚も持ち、まさに独特という言葉がふさわしいルックス。フロントカウルやウイングレットは黒魔テック製でヘッドライトカバーも追加。カーボントリム付きスクリーン/レーサーレプリカミラー・タイプ3ヘッドはマジカルレーシング製だ。
シートカウルはGSX-R1000純正をクラスフォーエンジニアリングのコンバートキットでマウント。さらにウイング調パーツを加えてある。
エンジンはハヤブサ・ノーマル。純正ロアカウルは外してベリーパンとエンジンスライダーも追加する。フロントスプロケットカバー/クラッチレリーズはケイファクトリー製。NOSボトルはカウル変更にともなって半透明の冷却水リザーバーに代えて使われているものだ。
フロントフェンダーまわりを変更、ブレーキ冷却ダクトも備えている。フロントキャリパーは第2世代ハヤブサ純正のTOKICO製ラジアルマウントタイプを流用する。
他にないと言うエキゾーストはフルチタンのワンオフでサイレンサーは右2本出し。フレームはノーマルのままで、リヤショックはオーリンズ。
スイングアームは4cm(アクスルブロック1個分)延長仕様をケイファクトリーでワンオフ、ノーマルのアクスル位置にも戻せる仕様だ。前後ホイールはマルケジーニM10Sで3.50-17/6.00-17サイズ。ドライブチェーンはRK・530XXW、スプロケットはアファム。ステップはアグラス製だ。