スポーツライディングの楽しさが劇的に向上したデモ車
2021年型として’20年9月に発売、クラス唯一の4気筒エンジン搭載で250cc人気をより高めてくれたカワサキNinja ZX-25R。マフラーや操作系を初め、多くのカスタムパーツが市場に出てきているが、アクティブは積極的にパーツを製作し、その多くを装着したデモ車も用意した。この車両がそれだ。
順に挙げればラジアルポンプのマスターシリンダーにワイヤクラッチホルダー、前後のブレーキキャリパーにディスク、鍛造ホイール、それからステップキットがゲイルスピード。マフラーはアクラポヴィッチ・レーシングラインフルエキゾースト。フロントスプリングにプリロードアジャスター、リヤショックがハイパープロと、アクティブが自社開発、あるいは自社扱い(ハイパープロのようにデータ取りを自社で行う、踏み込んだケースもある)するパーツ群がしっかり取り込まれている。もう少し言うなら、フェンダーレスキットやLEDナンバーサイドウインカー、フレームスライダーも自社製品が装着されている。ホイールはノーマル(3.50-17/4.50-17)より細いフロント3.00-17にリヤ4.00-17と4.25-17(いずれも「レースサイズ」)、さらに「リヤカスタムサイズ」としてフロントはノーマルサイズの3.50-17、リヤをワイド化した5.50-17インチを用意するというのも興味を引かれる。
それぞれのパーツは他の車両用同様に、ライダーの操作に対してバイクの反応がより忠実で俊敏になる、あるいはコントロール性が高まる。サスペンションで言えば街乗りやツーリングでのちょっとした作動でも上質感が味わえ、疲労感を減らしてくれるなどの効果がある。ホイールに関しては、細身の4.00-17はタイヤも含めて軽快感を感じさせる。一方で太い5.50-17は太さゆえの違和感はなし。その上で迫力が増し、かつ重さも感じさせない点もいい。
車両全体としては、この車両ではまさに“全部入り”を実現し、スポーツライディングの楽しさも、フルペイントによってルックスも大きく向上している。前者に対してはアクティブによるトータルセットアップという背景もあるだろうが、各パーツの良さが折り重なってという要素も強い。だから、興味を引かれるパーツからひとつひとつ使っていくのもいいと思える。このデモ車は、カスタム派にも、走り派にもそう思わせてくれる1台だった。
Detailed Description詳細説明
フロントブレーキマスター、クラッチホルダーはゲイルスピード。セパレートハンドルはアクティブ。φ41mm倒立フロントフォークの左トップに備わるのはハイパープロ製のプリロードアジャスター。ZX-25RはSFF-BP=左右独立機能式のため、スプリングは左側のみだ。
2種類のカーブによる曲面を組み合わせたダブルバブルタイプのスクリーンはアメリカ・ゼログラビティのコルサ。アクティブが輸入発売元となっている。
アルミ削り出しのバックステップもゲイルスピード。車体のホールド感向上に貢献する。クイックシフターはZX-25Rの純正オプションを装備。
リヤまわりをすっきりさせるアクティブ・フェンダーレスキットとLEDナンバーサイドウインカー。スペシャルペイントはALFATECが担当した。
フロントフォークにはオランダ・ハイパープロ製コンスタントライジングレート・スプリングをセット。削り出しボディのラジアルマウント4ピストンキャリパー、インナー/アウターをフラットインサートするクロスロックディスクローターはすべてゲイルスピード・ブランドでまとめる。
コーポレートカラーのパープルを施したスプリングを持つリヤショックは、こちらもアクティブが輸入発売元のハイパープロ製。純正サスを確実に凌駕する作動性が魅力の一品だ。
排気系はアクラポヴィッチ・レーシングラインフルエキゾースト・JMCA認定とストリート向けを装着。前後ホイールはアルミ鍛造のゲイルスピードGP1Sで、フロントは3.50-17、リヤはこの状態では5.50-17を履き、純正ホイール比で1インチ広くなるが、一方で純正品の単体6.8kgに対し5.6kgと圧倒的に軽いもの。
こちらは「レースサイズ」として設定されているうちのリヤ4.00-17サイズ(4.66kg)。4.25-17サイズ設定もある。「レースサイズ」のフロント用3.00-17サイズは純正3.50-17サイズの単品5kgに対して3.25kg。カラーはブラックとゴールドに加えて、ホワイトも設定される。