派手さを抑え要所をきっちり作り込んだ渋さが光る
足まわりやポジションなど、変わるべき部分が変わっているのに、全体に落ち着いてすっきりした印象が感じられるカワサキ・ゼファー1100。手を入れたのはしゃぼん玉だ。
「長くお付き合いをさせていただくお客さまの多い中、この車両のオーナーも20年に及ぶお付き合いがあります。オーナー曰く、“ゼファーに一生乗ると思う”ということで、フレームは今回塗装しリフレッシュ、各部も塗装して、ホイールはゲイルスピードに。全体感としては“ゼファー1100に対して当店で勧める仕様でまとめた1台”。加えて“シブいバイク”というのもコンセプトなんです」と、しゃぼん玉本店マネージャーの滝川さん。
「シブい、というのはバイクやカスタム、走りでそれなりに経験を重ねてきた方がこうした車両で長く楽しめること。この車両もサーキットもストリートもどんどん走るという使い方をされていて、不足もない。カスタムマシンのあるべき姿を作り込んでいると思います」と続くが、今回フレームをリフレッシュしたことで今後のバイクライフももっと長くできる。そうした作りということだ。
使われているパーツ群については、これからゼファー1100を手に入れて乗ろうとした時に、どこに何を使うと効果的かが、どの部分でも分かる見本となっている。
「エンジンはノーマルですが、フレームは塗装。何度も言うようですが、ゼファーは一番新しくても15年もの(2021年時点)なんですよ。そこは知っておくべき部分。スイングアームとフレームサイドカバーもウイリー製ですが、ともに珍しいパウダーコート仕上げ(通常、ウイリー製品のブラックはRXコート仕様)にしています。ステムもフロント17インチホイール化対応のしゃぼん玉オリジナル、前後ショックはハイパープロですが、これも当店オリジナル。扱い元であるアクティブの担当・宇田さんが近くにいらっしゃる(アクティブとしゃぼん玉の所在地は同じ)ので、細かいセッティングも分かる。
ブレーキもブレンボレーシングキャリパーに、これは少し前にしゃぼん玉 一宮店で限定5セット作ったサンスター。絶版になってますけど、こうしたオリジナルやコラボレートパーツは今後も作りますし、来店してくだされば好みに合うパーツも判断できると思います。
ほかにもゲイルスピード・マスターシリンダーや当店オリジナルのオイルクーラー、カーボン製外装パーツ等のお勧めが装着されています。言わば“鉄板中の鉄板”セレクト。本当に参考にしてもらいたいです」
大型バイク用・用品店として、カスタムショップとして、ゼファー登場初期からこうした深いユーザーと付き合ってきたしゃぼん玉。市場や車両作りの推移を見てきたからこそ分かるパーツの良否やまとまりは、これからもこのような車両を通じて提案されていくはずだ。
Detailed Description詳細説明
シンプルで飽きのこないこと、を追求したコクピット。メーターはノーマルでハンドルはテーパーバー化しヨシムラ・プログレスメーターを追加した。各部パーツはしゃぼん玉がゼファー1100に推奨するものが主。左右マスターはゲイルスピードで、フロント17インチホイール対応のステムはしゃぼん玉だ。
シートはスプリームでテールカウルとサイドカバーはしゃぼん玉オリジナルカーボンに換装。これによってゼファー1100で起こりやすいサイドカバー後ろ側の割れにも対処する。テールカウルはスケルトン塗装によってベースのカーボン地をわずかに見せている。
キャブレターはTMRφ38mmをセット。排気系はエキパイがしゃぼん玉オリジナルチタンでサイレンサーにはライダーハウス宮島製を組み合わせた。
シルバー外観のエンジンは1062ccのノーマルで、クランクケースカバーとジェネレーターカバーはウイリー製、スプロケットカバーはケイファクトリー製の、それぞれ削り出し品に換装。フレームはパウダーコートで再仕立てした。フレームカバーもウイリー製だ。
フロントブレーキはブレンボレーシングキャリパー+しゃぼん玉一宮店とサンスターとのコラボディスク。フロントフォークはハイパープロのCB1300SF用を内部改修して使う。車種設定がないパーツについてもこのような形で使う提案が出来るのもしゃぼん玉の強み。
リヤショックはハイパープロのZRX1200DAEG用を内部改修して使う。スイングアームはウイリー製をパウダーコート仕上げして装着する。