カウル換装と同時に細部アップデートを図る
2008年式K8のスズキGSX-R1000。純正パターンのカラーリングだから一見ノーマルにも思えるが、ヘッドライトやサイドに備わったカウルファスナーから、外装が換装されていることが分かる。しかし、このようにごく自然な感じでまとめられているのが、好印象をともなって見えている。
「この車両はその通り、外装をクレバーウルフさんのFRPカウルKITにして、ブレーキ関係もオールブレンボにして仕上げています。元々入庫時点で左右出しのマフラーとマルケジーニホイールは装着済みでした。それをオーナーさんが、ヨシムラの全日本レーサーが付けていたカウルが好きだということで。前々から来たかったということもあって、当店にいらしてカスタム化したんです。いい感じになったと思います」と、ブライトロジック・竹中さん。
竹中さんには歴代のヨシムラGSX-R1000レーサー(全日本ロードレース用も、鈴鹿8耐用も)の公道用レプリカ車を多く仕立ててきた手腕もある。さらに……。
「K9くらいまでのモデルが、電制のエラーも出にくくてベースとしては使いやすい。その上でK5以降はスリッパークラッチも入っていますし、オートシフターを付ければほかに足すものはないくらい。そんな理由もあってか、この辺のモデルは長く乗る、なかなか手放さないという人が多いようですよ。あとクレバーウルフさんのカウルは取り付け精度も良くて、軽くなるのがいい。これもお勧めです」とのこと。
ベースとして好適な車両に、いいものは積極的に使うという考え、そしてオーナーの好きな車両のイメージがうまく組み合わさって進化したと言えるのが、この状態。その上でより軽く、ブレーキまわりのタッチや効きといった部分もアップデートされて、車両との親密さもより高まったはずだ。
Detailed Description詳細説明
外装はクレバーウルフの'09~GSX-R1000ストリートフルカウルに換装。耐久カウルをストリート向けに高強度にしていたもので、ヘッドライトもこのカウルに同梱されるPIAA H4バルブ。ミラーはマジカルレーシングのレーサーレプリカミラー・タイプ3ヘッドをチョイス。
クラッチをワイヤから油圧駆動化、マスターシリンダーもブレンボに置換されてタッチもアップデート。フロントマスターもブレンボだ。
シートはスプリームシートに換装。このような小さなライダー用シートでも、製品を吟味すればホールド感や座り心地は高まる。リヤ側は小物入れスペースになっている。
エンジンやフレームはノーマルで、クランクケース左右にヨシムラのエンジンスライダーを装着。ブライトロジックでは純正で十分という部分はそのまま生かし、アフターパーツの方が良い部分はそれを採り入れる姿勢で、その場合のパーツを吟味する目も鋭い。
ブライトロジックでこのようにクレバーウルフ・カウルを積極的にGSX-Rシリーズやハヤブサに使うのは、取り付け精度の高さや純正並みの強度(振動等に強い)、そして軽量という理由などから。純正ミラーやサイドスタンドも装着可能な点もそこに含まれる。
フロントフォークはノーマルベース。フロントブレーキは今回手が入り、ブレンボ・ラジアルビレットキャリパー+ブレンボディスクに変更された。
3.50-17/6.00-17サイズの前後ホイールは、マルケジーニの10本スポーク鍛造、M10S。このホイールとヨシムラ・2エンドサイレンサーは今回の入庫前から装着されていたもので、マフラーはオーナーがそのサウンドが特に好きで付けたものとか。リヤショックはノーマルのまま。
ステップはアグラス製のNC削り出し品。リヤブレーキはブレンボCNC・2Pキャリパー+サンスターディスク。前後タイヤはブリヂストンS22を履く。