眼前に今再現されるロードゴーイングレーサー改
ホンダCB900Fをベースに、プロダクションレース用ホモロゲーションモデルとして作られたCB1100R。一見、そのフルカスタムと思えるこの車両、ベースは現行の空冷4バルブモデル、CB1100だ。
「それにドレミコレクションのtype-R外装キットを装着しているんです。フレームはアンダーチューブをバンク角が稼げるように加工した上でめっきして、キャンディレッドでパウダーコート仕上げ。エンジンはノーマルでFIをファンネル仕様にしてます。あと、外装はウチの所有するCB1100Rカスタム車のパターンを参考に、ベース色を白から赤に変えてフルペイントしてます」(市本ホンダ/市本さん)
遠目から、いや、近くに寄ってもCB1100Rカスタムと見えてしまうのは、長年空冷CB-F/Rを扱ってきた市本さんのなせるワザか。
「CB-F/Rオーナーが愛車とともに集まる、ウチが主催するCB ZONEというイベントでに並べていたら、“CB1100Rをインジェクション化してるんだね!”なんて声もかかりましたよ(笑)。メーターもワンオフで作っているから余計に1100R……と思えるんでしょうね。
そもそもオーナーさんはロングなど、たくさんツーリングする方で、CB1100Rでやりたい、でもツーリング途中で壊れるのは怖いねって話をして、それなら現行CB+ドレミtype-Rで行こうとなったんです。カスタム感も出てていいけど、ちょっとやり過ぎたかな(笑)」
市本さんはこう言うが、狙いはバッチリ。現状でもよく走り、今後はサブコンでセッティングをより詰める予定。これなら安心してロングでどんどん走っていけそうだ。
Detailed Description詳細説明
CB1100R形状の外装はドレミコレクション製CB1100 type-Rキットで、フルペイント済み。カーボンボディのミラーはマジカルレーシング製だ。
STACKを中心にデイトナNANOⅡ(速度計)/ウィズミーデジタルマルチゲージ/プロテック・ギヤインジケーター等を置いたメーターパネルはワンオフで、ここが最も苦労したと市本さん。ハンドルバーはアクティブ、ブレーキ/クラッチマスターはともにブレンボ・ラジアルを装着する。
タンクもドレミ製CB1100 type-Rキットのアルミだが、市本ホンダでエアプレーンキャップ化。このペイントがカスタムCB1100R感をアップしている部分。
シートはネオファクトリー製で、シングルシートカバーもtype-Rキット+ペイント。パターンは同店の代表作となるCB1100R改(ご子息・宗一郎さんの愛車として、CB'sフリークの間では有名)を生かす。
エンジンは現行CB1100のノーマルだが、ジェネレーター/パルサーカバーはCB1100Rに準じたゴールドに、そしてフレームもCB1100R純正の赤に準じつつ、めっき+キャンディレッドでアレンジして仕上げた。丸パイプのアンダーチューブはバンク角を稼ぐべく、三角形に加工されている。
FIをファンネル化してフルチタンEXと組み合わせる。レーシングキャブでは定番の赤いファンネルとしたことなども、CB1100RをFI化したかのようなルックスに寄与。
フロントまわりはACサンクチュアリーのオーリンズNEW倒立E×Mパッケージを加工装着。前後3.50-17/5.50-17サイズのゲイルスピードType-Sホイールをキャンディレッドにペイントして履く。ブレーキはブレンボ・ラジアルビレット4ピストンキャリパー+サンスターディスクの組み合わせだ。
下側スタビライザーを持ったアルミ角型のスイングアームはCB1300SF用純正パーツを加工流用、ブラック×ゴールドのリヤショックはナイトロン。
リヤブレーキもブレンボCNC・2ピストンキャリパー&サンスターディスクで、ステップはストライカー。ほか、各部にチタンボルトを多数使用して、全体の高級感をさらに押し出す。