フレームから組み上げたコンプリートカスタム
スズキのスーパースポーツ、GSX-R1000はレースベースとしての素性はもちろんとして、ロングストローク傾向のエンジンによる立ち上がりの良さなどでストリートでの評価が高いシリーズ。その中でも3世代目となった’05年型K5/K6は988→999ccへのフルスケール化やFIのツインインジェクター化を図り、車体もコンパクト化して扱いやすさも高め、今でも多くのファンがいる型だ。
この車両はそのK6を元に、ブライトロジックが仕立てたもの。外装カラーはK5ノーマルだから程度のいいライトカスタム……と思いきや、実情は違った。もう一歩踏み込んだ「非常に程度が良いコンプリートカスタム」だった。
その外装はアッパー&ロアがクレバーウルフによるフルカウル。ストリート用だからミラーもスタンドもそのまま付けられて、強度もしっかりと確保。ブライトロジックでも常々教えてくれるように合わせ精度も高く、換装の結果、車体全体も軽くなる。シートカウルもクレバーウルフで、これらにK5純正パターンがペイントされていたわけだ。これだけでも魅力十分。
車体側も同店・竹中さんがフレームから仕立て直し、リヤサスやフロントディスク&パッドは新品、ステップもマルチポジション、マフラーもヨシムラフルチタンに換装される。電気系もヨシムラEM-PROが入り、セットアップ済み。ブライトロジックで車両を仕立てる際の過程を知る人なら、ここに述べた内容を聞くだけで、作りの丁寧さも分かるはず。しかもこの車両が販売された時のプライスは120万円(’20年末時点)だったと聞けば、本当に信じられないくらいに破格だ。
この車両、撮影直後に新オーナーが付いたとのことだが、ブライトロジックではGSX-R1000だけでなくGS1000/750や空冷カタナに空冷Z、ハヤブサなどでこうしたコンプリート車も随時製作・販売している。しっかりと作られたコンプリートは楽しみも深いから、興味のあるモデルがあればぜひ問い合わせを。
Detailed Description詳細説明
アッパー&ロアカウルはクレバーウルフの'05~'06GSX-R1000ストリート用フルカウルで、JSB対応カウルにPIAA製H4ヘッドライト(光軸調整可能。ハーネス加工が必要だが、この車両ではそれも施工済み)とクリアライトカバーをマウント。ストリート向けの強度も持ち、純正ミラーもサイドスタンドも装着できる。カーボンエアダクトやスクリーンもクレバーウルフ製でまとめられている。
メーターやステム、ブレーキまわりはノーマルだが、これは後から変えられるパートでもある。グリップのみ、ヨシムラの新品に換装した。
燃料タンクはGSX-R1000K5のノーマル(カラーも純正そのままだ)で、カーボン製タンクプロテクターも装着されている。
小物入れを備えるシートカウル(ストリートシートASSY。フェンダーレスキット同梱、シート本体はノーマル)もクレバーウルフ製で、K5パターンでペイントされる。これら外装変更で軽量化も進み、GSX-R1000K5/K6の素性がさらに楽しめるから、これだけでも価値ありと言える。
エンジンはノーマルだがヨシムラ・フルチタン2エンドエキゾーストやヨシムラEM-PRO(サブコン)で、軽量化した車体に合わせ込んでいる。「K5/K6以降はスリッパークラッチも入っているので、オートシフターだけプラスすれば困ることはないですよ」とも竹中さんは言う。
外装変更だけでなくフレームからきちんと仕立てられたK6(K5/k6は基本的に同じものだ)。マルチポジションステップも装着されている。
フロントブレーキは純正キャリパーに新品の純正ブレーキディスク/パッドが付けられ、購入直後からそのまま楽しめる仕様に仕立てられている。以後のパーツ変更を考えたとしても、かなりお得な内容になっていると言えるはず。カーボン製フェンダーもクレバーウルフ。なお、新オーナーはGSX-R750に乗っていてR1000を探していたところ、この車両を見つけて購入に至ったとのことだ。
リヤショックは純正新品、スイングアームや3.50-17/6.00-17サイズのホイールも純正。カーボンリヤフェンダーにもクレバーウルフ製をチョイスする。