オーソドックススタイルに往時加工の外装がマッチ
フランスのビアリッツで毎年6月に行われるイベント、ホイール&ウェイブス。そこでホンダ(Honda Customs)が’20年から車種指定で主催するカスタムコンテスト。2025年はGB350Sが指定車種となった。ヨーロッパ(EU加盟国)のA2ライセンスの対象車で、身近なモデル。ちなみにA2ライセンスは18歳以上対象で、125cc以上で排気量制限はないが出力が35kW(47.6PS)を超えない車両に乗れるというものだ。
レトロなスタイルと、シンプルでオーソドックス。つまりコンテスト用のベースとして理想的で、欧州各国のコンテンダー(ここではカスタムビルダー)が創造性や個性を最大限に発揮できるベースとするだろうという期待感も含まれたようだ。
そのカスタムコンテスト上位入賞車、ここまでで1~4位を紹介してきたが、表彰対象最後となる5位に入賞したのがこの“ロケットライオン”だ。製作者はスペインのホンダディーラー、モトセントレ・レオン・ホンダ(Motocenter Leon hondamotos)。GB350Sの普遍的スタンダードというスタンスに目を付け、かつて1960年代のバイクがそうだったように、カウルを装備させることでレーシングマシン感を醸し出していこうという構成とした。
注目は1966年にホンダ初のGP500レーサーとして作られたRC181(空冷4ストロークDOHC4バルブ直4エンジン)用のカウルまわり。そのフロントカウルとスクリーンを加工し、ホンダの高品質やバイク細部へのこだわり、そして長く輝かしい歴史から受け継がれたスマートな印象を表現した。
このフロント~サイドラインに合わせるように当時のスタイルでワンオフされたシングルシート&テールカウルを組み合わせて、2ストローク時代よりも前のGPマシンのイメージとライディングポジションでこの“ロケットライオン”が仕立てられた。サイドカバーがGB350Sそのままというのもベース車へのリスペクトが感じられ、かつ車両に一体化してるのが面白くもある。
それだけでもう成功と言えるこのモトライオン、タイヤの選定などでもアクセントを入れる。さらにサイドに配されたホンダウイングマークにはあえて錆を帯びたような仕上げを施して、時間の経過を感じさせる演出も行ったということで、そんな細部もパッケージに花を添えている。
Detailed Description詳細説明
フロントカウルはRC181のものでスクリーンも同じくRC181用を加工。そう説明されてRC181を見てみるとその通りで、よく使ったなとも思える。RC181は赤いタンクにシルバーのカウルを使い、カウル前からサイドにイエローのラインを入れていた。ヘッドライト周部のイエローはその反映だろう。
ハンドルはこのRC181カウルに合わせてセパレート化して低い位置にマウントされる。おなじくフロントフォークも突き出し量を増やしている。燃料タンク上のラインも経年で錆が浮いたような視覚処理がされる。
テールカウルはワンオフ、フェンダーレス化したリヤにはライセンスランプ、またテールランプ/ブレーキランプを兼ねた小型ウインカーを備える。
マフラーはテーパースタイルサイレンサーのスリップオン。ステップやリヤショックも変わっている。タイヤはこの車両に雰囲気が合うミシュラン・ロードクラシックを履く。







