相談に応えられる強みは現行系でもZでも同じ
多くのカスタム車製作を行う中で、ゼファーやZRXシリーズ、GPZ900RニンジャにGSX1100Sカタナといった’80〜’90年代車両に軸を置くしゃぼん玉。だが、それらの系譜の前にあるZシリーズも十分な対象だ。そしてこの車両は、同店のお客さん(寺井さん)がプライベートで作った車両を参考にして組まれたもの。しゃぼん玉では、自らのもうひとつの立ち位置、大型洋・用品販売店としての特色も活用しながらアドバイスを行った。
アドバイスは、パーツの選定に際したものだ。付けたいパーツや作りたい仕様がある時に、何がいいか、方向性はどうかなどを提案するとともにオーナーの好みと摺り合わせていく。ここでは、前述の車両=寺井さんのZ1-Rが先行して作った内容やパーツ選択に準じた方法が使われた。パーツの色が換えられないかとか、仕様違いはないかといったオーダー、寸法精度にもこだわっての依頼にしゃぼん玉が応じる。そうして選ばれたパーツを、オーナーがきちんと使って組み上げるというものだった。
「弊社社長の滝川も合わせて20年に至るお付き合いをしていく中で、たくさんのパーツを使っていただいたし、いい車両を作るので周りへの影響も大きかったんです」としゃぼん玉 一宮店店長の熊木さんが言うほどだった。その影響を受けたひとりが、この白いZ1-Rのオーナー・山崎さんだった。
山崎さんは寺井さんのZ1-Rを参考にしながら車両を作り込んでいく。山崎さん、寺井さん、熊木さんの3人でアイデアを練り、意見を擦り合わせながら進め、使用パーツや狙うところこそかなり近いが、細部の作りやパーツ選択に山崎さんの好みを反映するという点にも注目したい。
エンジンについても、寺井さんの友人でしゃぼん玉のお客様が持っていた車両が元。譲りたいけど知らない人には譲りにくい……というところを、寺井さんと山崎さんの関係性も分かり、しゃぼん玉では3人ともよく知るお客さんということでクリアした。それで素性はよく分かっている……と、エンジンもフレームも状態が良かったためにそこ以外をブラッシュアップするという好手法も採れた。
プライベーターが自力で車両を作り上げていく。Z系はその例が多いモデルだが、この車両はオーナーの強い熱意とこだわり、そして組みの実力がベースになっている。そこに車種(ここではZ)のことをよく知っているオーナーが、足まわりや吸排気等、ほとんどのパーツを入れ替える。と同時にメンテナンスの手も入れた。ならばアドバイスもしっかり聞けるだろうし、それを生かせる。参考にした車両(それも良好な作りだ)こそあれ、好みを生かしながらきちんと組んでいく。だからこそ良好で、オリジナリティも出せているのだ。
Detailed Description詳細説明
スカルプチャーZ1-R φ43ステムキットはType2を選択し、フォークオフセットは純正60から35mmに。カウルはフォークマウントとしてある。
メーターは参考とした寺井車と同形状のパネルを使いながら、こちらはカーボン製とし、スタックメーターは白文字盤にして違いを見せる。
左右マスターはブレンボ・レーシングで燃料タンクもアルミ製に置換した。
ステップはOVER RACING。リヤマスターはゲイルスピードを使う。
φ70×66mm、1015ccのエンジンはノーマルだが、素性のよく分かった状態のいいものを使っている。ナイトロレーシング・オイルクーラーを加え、アンダーカウルも追加している。
キャブレターはFCRφ39mmで2段ファンネル仕様。対する排気系はナイトロレーシング・4in1手曲げチタンEXマフラー・ハーフポリッシュに同コニカルチタンサイレンサーV-Ⅱの組み合わせだ。
フロントフォークはオーリンズRWUブラックでフロントブレーキはブレンボ484 cafe racerキャリパー+インナーをシルバーカラーとしたプラスミューディスクを使う。
リヤブレーキはブレンボGP2-CRキャリパーにプラスミューディスク。ホイールはアルミ鍛造のマルケジーニM10SKompe-EVOの3.50-17/6.00-17サイズを履く。
リヤサスはスカルプチャー“Z”専用ワイドスイングアーム+モナカスタビライザーにオーリンズ・グランド・ツイン(KA446)ショック。ドライブチェーンはD.I.Dの520ZVMXだ。








