唯一のウイリーバー装着車ながらほぼストック状態?!
10代からRRCなどの団体の上位クラスでドラッグレースに参加していた今津太郎さんだが、一時活動を休止。その後、JD-STERが2022年から会場を茨城県・JARI城里テストセンターへ移したのを機に、クラスフォー・パワープレイヤーズからのエントリーで復活した。現在はオープントーナメントクラスに参戦している。そこで登場するのがこの車両だ。強力なスタート加速によるフロントの浮き上がりを抑えるためのウイリーバーを装着し、四角く見えるドラッグスリックタイヤをリヤに履く今津さんのハヤブサは、前後のクロームホイール(実は前後とも純正を表面加工したもの)と相まって、ハイチューンの印象を与える。だが、撮影時点でエンジンはノーマル。ホイールも前述の通り純正だ。
だとすれば明確な目的があるはず。聞けば、ウイリーバーとドラッグスリックタイヤの装着のみで、どれだけタイムを伸ばせるかに挑戦しているとのこと。撮影したJD-STER’25年第2戦まででのベストはSS1/4マイル(約402.1m)で9秒2台だった。この仕様で好タイムが出れば、ノーマルエンジンでもレースを楽しめることを示せると、車両をバックアップするクラスフォーの横田さんも期待している。今後はチューニングも進めたいとのことだが、ハヤブサなら目指す方向に合わせたドラッグ系パーツが豊富に揃っている。つまり、伸びしろは十分にあるというわけだ。
※写真はすべて2025年6月8日に開催のJD-STERドラッグレース第2戦の会場で撮影したものです
Detailed Description詳細説明
ハンドルをフラットなドラッグバーとしたのは今津さんの小柄な体格を考慮したためで、フィッティングするためのトップブリッジにはAGRAS製を使った。そのハンドルバー左にはエアシフターのボタンとエアゲージが付く。
エンジンはノーマルでマフラーはVANCE&HINESのステンレス製サイドワインダー。この右横出し集合管はバンク不要のドラッグレースで車高を極力下げ、車体を安定させるための必需品とも言える仕様だ。
ステップはMPSのエアシフターを組み込むアメリカD.M.E.製のキット。
3.50-17/6.00-17サイズの前後ホイールを筆頭とした足まわりもハヤブサのストック。
リヤタイヤはMICKEY THOMPSON製ドラッグスリックで、26/7-17のサイズはハヤブサの純正6.00-17ホイールでも装着可能。スイングアームにEXTI CYCLESの延長キットを使用し、PINGEL製ウイリーバーとのマウント部はクラスフォーでワンオフ製作された。
シートはホールド性を考慮したFRP製でフロントカウルは米CATALYST製を装着する。








