漆黒とマットな外装の対比も楽しめるデモ車最新仕様
Z900RSを軸とした現行モデル向けブランドとしてPMCが展開するARCHI(アーキ)。この車両は’25年春の東京モーターサイクルショー・PMCブースで展示されたもので、ARCHI Z900RS SE仕様と名付けられている。簡単に言えば、’24年の同ショーでARCHIブランドのZ900RS向けハイエンドモデルとしてデビューした『漆黒エディション』パーツ群を軸にまとめたというものだ。先にその漆黒エディションについて説明しておけば、同ブランドで展開するアルミ削り出しパーツをベースに独自の漆黒加工を施し、アルマイトでは演出できない高級感と高耐候性を特長とする。特殊な加工によるために少数生産しかできない希少性も持つため、販売についても全国25店舗のショップでのみ購入可能とする製品群だ。
この1年を通じてそのZ900RS用漆黒パーツが充実され、ほぼ出揃ったという形になった。デモ車での装着具合を見れば、削り出しパーツの存在感や美しさ、もちろんそこに内包される機能もそのままに感じさせながら、主張が強過ぎていない。主張はあっていいのだが、それが上質に表現されていると言っていいだろうか。しかも、このように多くのパーツをまとった場合にもバランスが取れている。そこは大きな注目ポイントと言っていいだろう。
車両全体の仕様で言えば、外装はマット(つや消し)のブラック&グレーによる火の玉パターンが施される。これも単にモノトーンと表現するのが難しいくらいに漆黒エディションパーツ群とのトーンバランスが取れていて、実車を見終わった後にもきれいな立体感をもって、車両のディテールが思い起こされる。
ビレットパーツが見せる機能的な質感は好きだけど、その多くが持つギラギラした光り感を和らげてみたいと思う向きにも。グレーやブラックのモノトーンが好きでそれをベースにまとめたいけれど、その中にアクセントがほしいという向きにも。その双方に注目してもらいたいのがこの漆黒エディションパーツ群となるし、このデモ車の構成は間違いなくその参考と言える。
先に「ほぼ出揃った」とは記したが、PMCによれば、この先もまだ新作パーツが控えているとのこと。ほかと違う個性をZ900RSに求めるのなら、この漆黒という技法をマークしておくのがいいだろう。
Detailed Description詳細説明

漆黒と削り出しが組み合わさっての表情変化も特長のひとつ。ビレット・ハニカムハンドルアッパークランプで低めのステンレスハンドルバーをセットし、ステムトップキャップやタンクキャップリングなども漆黒エディションのパーツ。ライダーの視界に入りやすいこれらの変更は車両の所有感もより高めるものだ。

漆黒エディションパーツ群以外にもARCHIパーツから「ロングテールカウル」や「シートAssy」(ここでは6タイプあるシリーズ中から高級感ある「ヴァイパーシート・スエード調バックスキン」を装着)、「タンデムグラブバー(ARCHIロングテールカウル専用)」等も使い、それらの相乗効果によって全体もより高いまとまり感を見せている。

純正よりもエンドが60mm延長される「ロングテールカウル」の下にはテールランプ位置を同じく約60mm後方に移動させつつその際にテールに空きがちな空間をカバーする「スライトリアフェンダー」、シートレールパネルをポリッシュしたステンレス材で構成した「ステンレスポリッシュインナーパネル」も収まっている。こうした直接的に表に見えない部分でのカスタムの充実にも注目しておきたい。

「ビレット・ハニカムバックステップキットVer.2」、「スプロケットカバー」「ARCHIロゴプラグシリーズ スイングアームピボット」にもそれぞれ用意される“漆黒メッキ”仕様をセットする。

フィン付きエンジンカバーこそ試作品だが、それら以外の漆黒エディションパーツ群は「ビレット・ハニカム サスペンションリンクプレート」なども装着。ビレットで刻まれたハニカムパターン群に漆黒メッキが加わった上で、このようにパーツが揃うとその印象が強調されてより美しさも高まる。

綾織りカーボンのダクト部を持つ「ダブル・バブル・インテーク(D.B.I)」ほか各部に配されるカーボンパーツはこの車両のために製作されたマット仕様を使う。

「ビレット・ハニカムサブフレーム」ほか、この車両に装着されたパーツ群はいずれも販売中あるいは販売予定品。各パーツはアーキHP https://aRchi-gi.com/も参照を。

マフラーはφ42.7mmのエキパイをベースに6ピースのパイプで構成されるド迫力のARCHI製ショート管、「427ショート管マフラー(6ピース)漆黒メッキ」を装着する。この427ショート管マフラーは'18-'22 JMCA認定モデル(漆黒メッキあり)、'23-'25 JMCA認定モデル(漆黒メッキあり)、サーキット専用:公道走行不可 の計5つの仕様がある。漆黒メッキは他の漆黒エディションパーツと同様に、取り扱い店が限定されるものだ。