いいショップで一貫して対策&チューンを続ける
2009年にZRX1200RがDAEGに代わり、その翌年にDAEG初のツートーンカラーモデルが投入される。その2010年型を元にした1台だ。
「これに乗ろうと思って大型二輪免許を取って、それから14年乗っています。とても乗りやすくて、もうDAEGひと筋なんです」
そう言うオーナー・馬場さん。乗りやすく気に入っているこの車両に手を入れた理由も明確で、乗り慣れてくると足まわりがもうひとつかな、とかコーナーが曲がりづらいかなといった、気になる点が浮かび上がってきたからだという。
「それで車両を購入したショップの社長さんに相談してアドバイスを受けながらパーツを換えていったんです。最初はサスペンションを換えて、すると路面の段差からの突き上げがなくなったりで、もうひとつと思っていた部分が改善されて良くなります。次は曲がりにくさで、ホイールやスイングアームを換えてそれが解消される。そうやってどんどんカスタムを進めました」
換えるだけでなく馬場さんの走り方に合わせつつ、“ふわふわする”といったような乗った感じなどの疑問を解消するようにセッティングもしっかり行ってもらい、このDAEGはもっと気に入る存在になる。
「エンジンもハイコンプピストンにして、カムとバルブスプリングをヨシムラに換えて150PS出るようになりました。エンジン外観はノーマルがよかったのでカバー類も換えていませんが、内容や出力は別ものになっています。これも良かった」
さらに高速域で振れることもあったというハンドリングも、ビキニカウルのフレームマウント化できっちり解消。
こうしてこのDAEGは当初の「乗りやすい」から「乗りやすい、かつ速くてよく曲がってよく止まる」になって普段乗りもOK、高速走行や長距離連続走行でも疲れないという仕上がりを得ることとなった。
ずっと面倒を見てくれるショップ=サンタバイクと同店代表・安東さんに本当によく作ってもらいましたとも馬場さん。同店の常連メンバーからのアドバイスにも助けられたとも加えてくれた。そしてそれだけ気に入りの1台なので、走ったらその日に掃除してという具合にして、こうしたきれいさも保っているそうだ。気に入りのバイクにで出てきた疑問やネガを次々解消してより良くなる。カスタムのひとつのあり方として参考にしたい1台に仕上がっているのだ。
Detailed Description詳細説明

ビキニカウルはアクティブ・カウルマウントステーでフレームマウント化。ハンドリングも軽く、高速の振れもなくなった。ステムはケイファクトリーで左右マスターはゲイルスピードVRCに換装。メーター手前にヨシムラPRO-GRESS2テンプメーターを追加した。

シートやグリーンツートーンの外装は2010年型DAEG純正できれいに保たれる。

車体右サイドにステアリングダンパーを備える。この角度からはカウルのフレームマウントステーも確認できる。

ステップはストライカー・スペシャルステップキットだ。フレームまわりにはOVER製サブフレームも追加。

1164ccの直4エンジンは外観こそ好みでノーマル仕立てとするが、ピストンをヴォスナー鍛造品に換えてハイコンプレッション化。カムもヨシムラに換え150PSをマークし、速さも見せてくれる。冷却系はナイトロレーシング・ワイドラジエータKITと同OILクーラーHIGHマウントKITで強化し、エッチングファクトリーのコアガードでそのコア部をカバーする。

吸気はツインフラップタイプの純正FIでファンネル仕様とし、排気側にはアンドーレーシング・チタンエキゾーストを装着。

フロントフォークはオーリンズRWU/FS625BでフロントブレーキはブレンボGP4-RSキャリパー+サンタバイクオリジナルZRX1200ダエグ・サンスターオメガディスク320Φ(ブレンボラジアルキャリパー専用)の組み合わせだ。

リヤブレーキはフロントに合わせてブレンボP2-RS84 2Pキャリパー+サンスターディスクとした。

リヤサスはオーリンズKA927グランド・ツインをケイファクトリー・日の字断面スイングアームに組み合わせてセットアップ。ゴールドカラーの前後ホイールはアルミ鍛造のラヴォランテ・レジェンダで3.50-17/6.00-17サイズを履く。