Hayabusa用各種パーツのデモ車としても活躍
「Hayabusa EWCレーサー オマージュグラフィック」と名付けられたこの車両。撮影は’24年3月下旬の東京モーターサイクルショー(東京ビッグサイト)で、その後も8月4日の隼駅まつり(鳥取県・船岡竹林公園)や11月16日のヨシムラミーティング(栃木県・那須モータースポーツランド)などでも展示されていたから、まだ記憶に新しいという人も多いだろう。
今年創立70周年を迎えたヨシムラジャパンがヨシムラSERTモチュールチームとしてスズキGSX-R1000Rで参戦するEWC=世界耐久選手権シリーズ。’24年シーズンは全4戦中ふたつの24時間レース(ル・マン、ボルドール)で優勝。残るふたつもスパ・フランコルシャン8時間で2位、鈴鹿8耐で3位と、全戦表彰台を得て、’22年に続くチャンピオンを獲得している。その参戦マシンをオマージュしたカラーリングが施されているわけだ。
参考までに同様のカラーリングを施したHayabusaは、’22年シーズン終了後に同年EWCチャンピオンライダーのシルバン・ギュントーリ選手に「ヨシムラSERTモチュール・レプリカHayabusa」の名を冠して、UKスズキから贈呈されている。
このときのカラーリングはサイドのSUZUKIロゴが’24年車両よりもっと白く、強調されていた。ちなみにSERTはスズキ・エンデュランス・レーシング・チームのことで、’83年鈴鹿8耐優勝のGS1000Rやそれに続く油冷/水冷GSX-R750、1000で耐久レースを舞台に長く活躍してきた。今はチーム名の通り、ヨシムラとともにEWCを戦っている。
話を車両に戻せば、そのカラーリングだけでなく各部にはヨシムラのHayabusa用パーツが使われている。機械曲げR-11Sq Rチタンサイクロン 2本出し 政府認証マフラー/サイレンサーブラケットSETはその筆頭で、車両を軽くしてくれる。
ポジションを良好にするヨシムラX-TREADステップキット、エンジンを保護するPRO SHIELDに、独自のスクリーン、ウインドアーマー。ハンドルバーエンドなどの細かいパーツも見ていけば“らしい”カラーにヨシムラロゴが組み合わさり、ヨシムラの世界観に引き込まれていく。気になればパーツを装着するのも、レプリカを作るのもいいかも知れない。
Detailed Description詳細説明
多くのパートはHayabusa純正だが、M24×P1.5のステアリングステムナットやブレーキレバーガード(ガード部は樹脂)、車体に合わせた赤の左右マスターシリンダーキャップ等のアルミパーツはヨシムラ製品に換わる。
純正テールカウル、および純正アクセサリーのシングルシートカウルにはYFデザインによって「ヨシムラ SERT Motul」カラー、#12のナンバーが入れられる。
スイングアームエンド、チェーンプラー部に入るリアアクスルブロックKITやスイングアーム下に付くリアスタンドブラケットセット High Line M8もヨシムラ製でレッドを選択。フェンダーレスキットもヨシムラ製。
3面加工が施されたヒールプレートを持つヨシムラ ステップKIT X-TREADは5カ所のバーポジション、シフト側3/ブレーキ側2のペダルバーポジションが選択可能だ。
MOTULはじめ各種スポンサーロゴもEWC用GSX-R1000R同様に入れられるが、Hayabusaのボディに合うようにリバランスされている点にも注目。エンジン左右にはレーシングスライダーKIT「PRO SHIELD」、左側にはエンジンケースガードKIT ジェネレーターカバー「PRO SHIELD」、ラジエーターコア/オイルクーラーコアには独自のヘキサゴナルメッシュパターンを持つヨシムラ ラジエター&オイルクーラーコアプロテクターも備える。
φ43mm倒立フロントフォークやブレンボ・ラジアルフロントキャリパー、ホールタイプディスク等はHayabusaノーマルで、タイヤはブリヂストンS23を履いている。サイズはフロントが120/70ZR17、リヤが190/50ZR17だ。
スイングアームやリヤショック、やリヤキャリパーに前後ディスク等の足まわりはHayabusaノーマルのまま。
3.50-17/6.00-17サイズの7本スポーク純正ホイールのリム部にはヨシムラ・リムステッカーTYPE-A(17インチ)(レッド)が張られ、車両下半分のアクセントとなっている。ドライブチェーンはRKの530XXWでカラーはED.BLACKを選択する。