スマートなまとまりの中に秘める好ポテンシャル
“純正のようなルックスのまま、しっかりと手を入れる”──。カスタムのスタイルのひとつとして定着した手法。ただ、それを実現するのは意外と難しい。でもこのKATANA M0は、そんな難しさをクリアしていると思える。
ブラックのボディカラー、それに合わせるように選ばれた各パーツがそう思わせるのだろうか。オーナーであり、自身で手を入れてきたというhisashi 3109さんの話を聞いてみると、このまとまり具合が納得行くものと分かってくる。
「コンセプトはその通りに“さりげなく純正のようなカスタム”です。外装色はじつはブラックにレッドをミックスしたものです。シートはKATANA純正アクセサリー、アンダーカウルはGSX-S1000純正なんです。
パーツはボルトオンできるもの、それから長距離を走っても無理のないポジションになるようになどで選んでいます。全体のルックスは、低めで少しロングなイメージを想定しています」
アクティブのラジエーターシュラウドやオオノスピードのGTテールカウルキットはそのルックスを実現するために早い段階で装着を決めていたとのことで、この2点が作り出すフロントまわりのボリューム感とすっと伸びたロングテールは、KATANAに空冷カタナが進化したような、よりスマートな印象を持たせる。近づいて見ると黒の中から赤が浮き出てくるカラーも、ロゴを純正のアルミ地から赤に変えたブレンボキャリパーや、ツートーンのシート、アンダーカウル(赤×黒は初代GSX-S1000純正の塗り分けそのまま)とのマッチングを高めている。
長距離もどんどん走るのでそれに適した、車体との一体感を高めながら疲れないポジションをと選んだウエストパワー製セパレートハンドル/トップブリッジも、空冷カタナを思わせるような全体感に貢献。マットブラックのゲイルスピードType SB1ホイールも同様で、これらは機能の向上も行ってくれる。
配色とパーツ使いの妙味、全体イメージへの合わせ込み。純正のように見えながらしっかりと手が入った姿は飽きも来ない。長距離走行用にリヤバッグを積んでも似合う作りは、まさにさりげないを地で行く、好感度の高いものなのだ。
Detailed Description詳細説明
純正より上方向に伸ばされてルックスのスマート感を高めるスクリーン&ステーはヨシムラウインドアーマー、フロントマスターはブレンボRCSコルサコルタ。
セパレートハンドルとトップブリッジはウエストパワー製で、タンクカバーはセパレートハンドルKITとの干渉を防ぐウエストパワー製。外装はトヨタ・ベルファイア222の純正色で塗られ、ブラックの中にレッドが潜む上質な印象を作る。
テールカウルは純正よりすっと伸びたロング仕様で内部スペースも作れるオオノスピード・GTテールカウル。赤×黒のツートーンシートはKATANA純正アクセサリー。アクティブLEDナンバーサイドウインカーも組み合わせて、低く長い上に現代的な印象も加えられた。
ステップはストライカー・スペシャルステップキット6ポジション。純正フレームにはヨシムラ・フレームキャップを追加、ドライブチェーンにはRK 525XXWをチョイス。
エンジンやFIはKATANA純正で、エアクリーナーをK&Nに変更。チタンサイクロンの排気系/左右エンジンガード/ラジエータコアガードはヨシムラ。ルックスを引き締めるのはアクティブのフロントウィンカー&ラジエターシュラウドだ。
フロントフォークは内部スプリングをハイパープロに変更、フロントブレーキは純正ブレンボキャリパーのロゴを赤にしてサンスター・プレミアムレーシングディスクを組み合わせる。
リヤブレーキもブレンボ2ピストンキャリパー+プレミアムレーシングディスクの組み合わせに、bremboロゴが赤いのはフロントに合わせた選択だ。
リヤショックもハイパープロ・ホース付きタンクタイプに変更、ホイールはマットブラックのゲイルスピードType SB1で純正に同じ3.50-17/6.00-17サイズを選択。ホイールも同様。タイヤはブリヂストンT32で120/70ZR17・190/50ZR17サイズ。リヤフェンダーはマジカルレーシングを使う。