ベースに合ったカスタム&ツーリング路線を強化
しゃぼん玉はカスタムショップとしても知られると同時に、広い商圏を持つ大型の二輪用・洋品店としても知られている。このDAEGは、その両面を、他の同店製車両とは少し異なる形で生かしたと言えそうな1台だ。マネージャーの滝川さんに聞いてみよう。
「DAEGはFIや6速ミッションなども持っていますし、オールラウンド性が高いのが特徴でしょう。フォークオフセットもZRX1100に同じ30mm(1200は28mm)に戻っていますから、ハンドリングも軽い方。それにボルトオン系のアフターパーツも多いので、カスタムしやすい。ですからカスタム&ツーリングという路線が支持されています。
この車両はZRXオーナーズクラブ、プレシャス(Precious)の東海支部のメンバーでもある大塚さんのもので、まさにその路線にある1台。ご自分で手を入れるのが好きな方ですので、プライベートカスタムとも言えますが、パーツに関しては当店で購入いただいてます。その際にパーツの特徴をご紹介したり、ご自分のしたいことをお話いただいて、こちらではアドバイスをした上で、納得して購入されたものが各部に付けられています。派手目のパーツも多く、紫のオールペンもしているのに下品になっていないセンスは私も感心してます」
エンジンはノーマルで、足まわりの変更と、しゃぼん玉がZRXに対してまず決めておきたいというポジションの設定を確実に行うことによって、性能向上や使いやすさを狙う。
「この車両は狙う路線が明確ですし、先の通りパーツのご理解もいただいている。DAEGについて言うなら、サーキット路線もOKで、その受け入れ幅の広さも人気の理由のひとつでしょう。アフターパーツもまだ豊富と言えるレベルですし。何度も言うようですがその分、狙いを、そしてポジションを決めてほしいんです。ZRXシリーズも純正パーツが減ってきましたが、リペアのできるカスタムパーツも今後しゃぼん玉として作っていきたいですね」とも滝川さん。
既に同店で展開中の冷却系パイプやラジエーター用冷却フィンはその先駆け。今後変わるだろうZRXの環境に合わせて、しゃぼん玉がどう動き、どう対応していくか。カスタムに対してぶれない姿勢も、引き続き期待していい。その中からこの車両にも、また同店のアドバイスを受けた新しいパーツが選ばれていくはずだ。
Detailed Description詳細説明
ドクター須田製フレームマウントカウルステーでマジカルレーシング製ワイドアッパーカウル/メーターカバーをマウント。
ステムはDAEG純正(オフセット30mm)でハンドルはハイタイプ、メーターは白パネルに置き換わりKOSO水温計/電圧計を追加する。ミラーはマジカルレーシング・NK-1ミラーのタイプ4ヘッド。スクリーンはMRAツーリングをセットする。
シートカウルはSTRIKER エアロデザイン ワイドシートカウルで、外装は'13年型DAEGの純正パターンを使いながらパープルでフルペイント。シートは加工。リヤウインカーはアクティブLEDナンバーサイドウインカーでスマートなテールまわりを作り出した。
ステップはBEETハイパーバンク。マフラーはノジマ・チタンエキパイにBMSのチタンサイレンサーを組み合わせたものを使う。
ウイリー製カワサキ水冷系パルサーカバーを備えるエンジン左。油圧クラッチシリンダーはPOSHでサブフレームはアクティブ。ラジエーターも大型化しその下にオイルクーラーを置き、冷却性にも配慮しているのだ。
φ79×58.4mm(1164cc)のエンジンはノーマルで、ウイリーのトップエンドオイルフィッティング(後ろ出し)やカワサキ水冷系クラッチカバー タイプS-Ⅱを装着。アンダーカウルもパープルでペイント。
フロントフォークはオーリンズRWUにチタン製のケイファクトリー・フロントフォークガードを取り付ける。フロントアクスルプロテクターはベビーフェイス。フロントブレーキはブレンボGP4-RSラジアルモノブロック4Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクの組み合わせだ。
リヤはオーリンズKA927(グランド・ツイン)をOVERスイングアームType9に組み合わせる。ドライブチェーンはThreeDの520Z(CR;-)[シルバー]で、リヤスプロケットはRKのH.C.Sプレミアムスプロケット02PS。
リヤブレーキはブレンボP2-RS84キャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。ホイールはアルミ鍛造のO・ZレーシングGASS RS-Aの3.50-17/6.00-17サイズを履き、ブリヂストンT32のフロント120/70ZR17・リヤ190/55ZR17をセットした。