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ACサンクチュアリー Z1(KAWASAKI Z1)

最新要素を満たしつつ今後の発展性にも適応する

ACサンクチュアリー Z1
(KAWASAKI Z1)

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店) TEL04-7199-9712 〒277-0902千葉県柏市大井554-1
URL:https://www.ac-sanctuary.co.jp
2023年 5月 19日
量産とカスタムの利点を活用し合い魅力を高める

空冷Zの各部を整備・修正し、あるいは強化・補強する。そのレベル=基準値を17インチハイグリップタイヤを標準で履く現代車のそれ以上に置いて、クリアさせる。そのために最適な数値を割り出してベースとして使う。いわゆる定量化によって、古いベース車両の質を上げる。普通の中古Zではなく、手を入れて基準値以上に質を高め、そこを出発点として、その上で個性化=カスタム化を図る。

名車としての魅力を持ったZ。これを時代に合わせた上でオーナーの仕様を盛り込むというサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Radical Construction Manufacture)は、2000年の製作開始以来10年で約100台が作られ、次の10年で通算500を超える数になる。この2023年には600台を超えた。うち、およそ9割がZ系で、この車両はその近作(RCM-570)だ。RCMはもうかなりの完成域に入っていると思えるが、少し前と異なることはあるのだろうか。

「確かにこの車両は、RCMとしての要素をきっちり満たしたものです。定量化によって一定の基準を満たす。車両の調達や製作の背景、それから排気量やポジションなどの仕様は車両ごとに異なっていますが、これはオーダーメイド=個性化の部分ですからオーナーに合わせています。この車両ではエンジンは1045cc仕様に。元々持ち込み車両で作業を進める予定でしたが、諸事情で新たなフレームを用意してこれを改修/補強し、そこに持ち込み車のパーツや、必要な新規パーツを組み合わせています。いわばハイブリッド的な構成ですね。セパレートハンドルのネイキッド仕様で組み上がっていますが、今後ハーフカウル仕様も楽しむ可能性があるということで、そのマウントが付けられる加工を先に施しています」

こう言う、同社代表・中村さん。高い質を維持するための定量化と、個性を高めるカスタム化については常に意識される。それに加えて、時代とともに違いも出てくる。

「通算500番台以降の車両では、内燃機加工が充実しました。この車両でも行ったようにDiNx社で作業を行いますが、加工そのものの精度が高まったり、Zでも多い個体差や、組み手=エンジニアの要求を汲み取った仕上がりで来る。普通だと数値に沿った加工になりますが、組み手のコンセプトに合った加工のおかげで、仕上がりの特性もよりコンセプトに合ってきたのが、違いでしょうか」

使われるパーツもだが、社外作業についても質の向上が図られる。また一方で、車両を製作する各担当メカニックの熟練度も高まっているとも中村さん。組み手が、そして直接の数値依頼ではないにしても、乗り手=オーナーがほしい要素が充実化し、車両パッケージとしてもスムーズさや寿命も延びることになる。この車両は、そんな進化も取り込んだ例としても参考になる。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

各部の構成は個性化やパーツの供給性にも配慮している。メーターはZ純正でセパレートのハンドルはデイトナ製。ステムはサンクチュアリーオリジナルのスカルプチャー 43 SPステムキット Type3だ。クラッチは油圧駆動化され、左右マスターシリンダーはブレンボRCSを使う。

シートはデイトナ RCMコンセプトで、Zのタイガーパターンをアレンジカラーで施した塗装は奥進による。外装はZ純正で、フレームはレーザー測定/修正後にサンクチュアリーST-II補強を行う。燃料タンク前下などにはハーフカウルのマウントステー装着部も作られている。

エンジンはφ71mmボアのピスタル鍛造ピストンで1045cc仕様で仕立てている。クランクシャフトの芯出しやシリンダーボーリング、ヘッド面研、バルブまわりなど内燃機加工をDiNxで行った後にサンクチュアリーで組んでいる。オイルクーラーはアールズ9インチ13段だ。

キャブレターはTMR-MJNφ38mmのヨシムラ・デュアルスタックファンネル仕様。ファンネルは車体色に合わせた赤×黒を選択している。

フロントフォークは天吊りフェンダーやキャリパーサポート同梱のサンクチュアリー・オーリンズE×MパッケージによってオーリンズRWUを組む。ブレーキはブレンボAxialキャスト P4 30/32キャリパーにサンスターRCMコンセプトφ320ディスクの組み合わせを使う。

リヤブレーキはブレンボ・キャストP2 34キャリパーにサンスターφ250mmディスクの組み合わせ。排気系はナイトロレーシング・手曲げチタンEX(ショートテール)ハーフポリッシュにナイトロレーシング・グレネードチタンV-2 ハーフポリッシュサイレンサーのセットとしている。

スイングアームはスカルプチャーR.C.M.専用ワイドスイングアームでオーリンズ・レジェンドツインショックを組み合わせている。ホイールはサンクチュアリーが扱うO・Zレーシングのアルミ鍛造品、GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズ。ドライブチェーンはEK530RCMだ。

ワイドタイヤ化でフロントスプロケットは23mmオフセットされていて、外(左)に来たチェーンラインとフレームの干渉も防いでいる。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

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