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ブルドック Z1(KAWASAKI Z1)

17インチカスタムに似合う形を提案した2007年のGT-M

ブルドック Z1
(KAWASAKI Z1)

取材協力:ブルドック TEL0284-64-9825 〒326-0012栃木県足利市大久保町957-2
URL:https://www.bulldock.jp/gtm/
2023年 5月 31日
より良いZを作るためのパーツやノウハウの確立が分かる

元々は修理というスタンスでZに手を入れてきたブルドック・和久井さん。多くのZを修理していく中から、もっとよく走るように、いい状態を長く楽しむようにと現代的なスペックや機能を取り込んだカスタム製作の要素を強め、ブルドックを開店したのは2001年のことだった。当時すでに蓄積されていたノウハウは17インチコンプリートカスタムとしての車両製作につながり、それは後にGT-Mと呼ばれるようになった。そして2007年にはその1台が、鈴鹿8耐併催のカスタムマシンコンテストで優勝する。’08年、’09年の3年連続優勝も勝ち取っている。

これはその車両だ。当初17インチカスタムの手直しで入庫したが、すべてを作り直すことによって外観も性能も新しくなり、そうした結果を得たのだ。ロングに見えても乗り味にキレがあるという作りも特徴となっている。じつは写真は車両作製当時に撮影したものなのだが、今と変わらないような完成度と雰囲気が感じられる。ここで普通に考えれば、同店一連のコンプリートカスタムはここで完成型となって、その後各部に使われるパーツが時代に応じて変わったくらいかと思えるが、そうではなかった。

「Zをしっかり直すために、見たい、知りたいところがぐっと増えました。例えばエンジンでボアを広げたいという時には、ボーリングする機械があれば作業自体はできます。でも、どこを基準にするのが適正なのか。それは誰も教えてくれないし、おそらく知らない。

今のバイクならまだしも、50年経ったバイクではどうか。クランクとシリンダーの位置関係、バルブやガイドのセンターはどこかなど、Zのそれはメーカーのカワサキでもデータを持っていないでしょうし、出てこない。そんな、Zの本当の数字を知って、車両製作に生かす。そのために新しい測定具も開発したりということが増えています。ただ加工するというのでなく、チューニング屋だからこそ知りたくなるという部分でしょうけど」

こうしたデータを調べ、計り、積み上げて整理し、完成度を高める。ほかにも、スタッフ3人が変わらずに積み上げてきた経験値がある。同じ作業を行っているようでも、内容が濃くなっている。GT-Mではこの車両製作時に既にZの内燃機自社加工も確立していたから、そこにも積み上げが出来ている。さらにこの車両製作当時は、ステムやステップなどにブルドックオリジナルのマッコイパーツが揃ってきた頃だった。この頃以降、よりよいZ=GT-Mのためのパーツが充実したし、車高やキャブレターセッティングなど、既に確立したノウハウをより生かせるようになった。

もちろん、各部パーツは当時の最新、つまり同店で考える最良が施されている。この点においては15年以上が経った今も同じ。見た目にも隙がない一方で、自然さも感じさせてくれるという作りは、今も変わらず貫かれている。その理由が分かる1台でもある。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

当時、この新スタイルを提案するべく新たに送り出されたマッコイ外装パーツ。ビキニカウルは低く長いシングルシートと合うように考えられている。ウインカーのスマートな処理やハンドルまわりの軽さを意識したゼファー750純正樹脂ライトケースの使用なども注目ポイントだ。

ステムは当時の最新として可変フォークオフセット機構を採り入れたアルミ削り出しのマッコイで、ここでは35mmでセッティングしている。ハンドルはセパレート。左右マスターシリンダーはブレンボ・ラジアル。ワンオフカーボンメーターパネルには中央にPIVOTステッピングゲージGEKKO(エンジン回転計)、左下にアクティブ・デジタルモニター(速度計など)、右下にヨシムラ・デジタルマルチメーターをレイアウト。

エンジンはワイセコφ74mm鍛造ピストンによる1135cc仕様でカムはヨシムラST-1、内燃機は自社加工と、今のGT-Mにつながる構成を採る。チェーンラインがオフセットすることでのフレームへの干渉を抑えつつフロントスプロケットへの負担を軽減、かつミッションへのストレスを軽減するマッコイ・アウトボード&オフセットスプロケットも現在のGT-M同様に備えられる。キャブレターにはFCRφ35mmを装着。

フロントフォークはオーリンズ正立(φ43mm)でフロントブレーキは6ピストンのAPレーシング・CP4477キャリパーにプラスμ TYPE-S ディスクの組み合わせ。ホイールはMAGTAN JB3の3.50-17/6.00-17サイズ。この後2010年にオリジナルのラヴォランテ(現ラヴォランテ・レジェンダ)が登場する。

リヤショックはオーリンズで7N01アルミ5角目の字断面材製スイングアームやステップはマッコイ。リヤブレーキの組み合わせはフロントに同じでAPレーシング CP4227キャリパーにプラスμディスク。排気系はフルチタン4-1(内部4-2-1)のWin Mccoyフルエキゾーストを装着している。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

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