転倒トラブルを機に大好きなニンジャルックに
ニンジャカウルには根強い人気がある。誰が見てもそれと分かるデザイン、アッパーカウルだけでも成立する形と機能など、さまざまな理由があるが、他モデルに装着しても違和感がないのもその理由だろう。この車両は現代モデルの2018年型Ninja1000に、その元祖Ninja形状のカウルを取り付けた1台。ヘッドライトまで割ってしまう転倒を喫し、純正カウルまわりの修復が高額となったことをきっかけに、カウルコンバートを決意したという。そしてそのカウルは純正と思いきや、カスタムレボリューションが製作したものだ。同店とカウルについて説明することで、このフィッティング感も分かってもらえるだろうか。
カスタムレボリューションは2000年に創業。代表の根本さんは「なんでも屋ですよ」と笑うが、その当時からFRP造形が得意で、今はFRP/カーボン外装製作+ペイントショップと呼ぶのが、一番分かりやすいだろう。そしてZ1000/Ninja1000向けのGPZ900R風アッパーカウルの最初の装着は、2012年だった。
「自分でニンジャの純正アッパーカウルを水冷初期型(’04〜年型)Z1000に付けたオーナーが、『グラグラするから何とかして』と持ち込んできたのが最初。カウルステーを作って、アッパーカウルの下端をきれいに見えるようにアレンジしたんです」と根本さん。
その後、別のユーザーのZ1000B(’07〜年型)にニンジャカウルを付けたいという注文を機に本格的に雌型を起こし、FRPカウルを製作して納めると、これがSNSで拡散してヒット。Ninja1000用は近くのバイクショップの依頼からスタートしたという。これらを合わせると年間製作は10台はくだらないという商品だ。
その経験や、最初のカウルカット加工、ステー加工の段階で違和感のなさは詰められていたようで、この車両でも本家GPZ900Rで使われたエボニー×パールコスミックグレー+ゴールドラインのカラーリングや、要所へのゴールドカラーのパーツ配置で、Ninjaらしさを一気に高めている。センターカウルを付けないことでエンジンまわりを見せ、軽快感も獲得している。言い方は並みかもしれないが、GPZ900Rの雰囲気を今も継続していれば……を地で行くような仕上がり、注目だろう。
Detailed Description詳細説明
GPZ900R形状のアッパーカウルとそのステーはカスタムレボリューション製。カウル下側左右には、オプションでメッシュ付きダクトを追加する。
メーターはNinja1000純正をカスタムレボリューション独自のカーボンパネルに固定。そのパネル左にDC電源ソケットを追加、クアッドロック・スマホホルダーも装着する。ヘッドライトもLED化し省電力化するなど、ツーリングを意識した構成を採っている。
フレームやエンジンはNinja1000。アンダーカウルはカスタムレボリューション製で、こちらもメッシュ付き風抜きホールを追加。
ラジエーターコアガードやクラッチカバーガードは、eコマースを利用してオーナーが装着したもの。エンジンスライダーも加えている。
排気系はアクラポヴィッチのチタン・フルEXでバックステップはベビーフェイス製。リヤショックにはオーリンズが奢られる。
3.50-17/6.00-17サイズの前後ホイールやアルミスイングアームはNinja1000純正。タンデムステップバーもベビーフェイス製を使う。