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スピードテック×ケイファクトリー GPZ750R(カワサキ GPZ750R)

空冷KRレーサースタイルと18インチをニンジャに

20221116 speedtec k-factory gpz750r 01

スピードテック×ケイファクトリー GPZ750R
(カワサキ GPZ750R)

取材協力:スピードテック TEL072-676-9433 〒569-0043大阪府高槻市竹の内町64-5
URL:https://www.speedtec.co.jp/
2022年 11月 14日

誰も見たことがないニンジャ・カスタムでTOTを走る

「ナナハンニンジャ、GPZ750Rのカスタム」と書き出したのを見て、「違うんじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。それもそのはずだ。まとっているのは1980年代初頭のカワサキ・ファクトリーレーサーKR1000の形を再現したカウルだし、前後ホイールは18インチ。シリンダーヘッドも隠れているから、無理もない。

でも、それはある意味でこの車両の成り立ちを象徴している。テイスト・オブ・ツクバ=TOTのZERO-1クラスに参戦する。そのベース車にGPZ750Rを選ぶ。製作者にしてライダーを担当するのはカスタムショップであるスビードテックの代表、上田さん。そしてニンジャ用パーツも含めて多くの製品を送り出すパーツメーカー、ケイファクトリーの代表、桑原さんがそれをサポートする……。

そもそものこのGPZ750RでのTOTへの参戦経緯は以下の通り。ふたりは仲が良くてともにニンジャ好きというところから、「誰もが見たことのないニンジャ・カスタムを作ろう」と参戦テーマを掲げた。それを聞いたドレミコレクションの代表・武さんが好意で、かつてZRX1200DAEG用として試作したカワサキKRスタイルの外装(未発売品)とモーリス・マグの前後18インチホイールを提供してくれたという流れだった。車両をよく見れば、追加されたアルミダウンチューブやステップまわりの造形、エンジン左右に装着されたビレットカバーから、ニンジャ・カスタムの雰囲気もきっちり感じ取れるはずだ。

20221116 speedtec k-factory gpz750r 02

ところでZERO-1への参戦を考えれば、ホイールはまず17インチを選ぶところだろうが、「TOTはサンデーレースだから、まずは楽しんでなんぼ。成績なんて二の次でいい。やっぱりKRルックなら18インチで」というのが、3人の総意だった。最近のTOTはコンペティティブな部分ばかりに注目が集まりがちだが、元々、誰もが楽しめるイベントレースのはず。それを思い出せたらいいねと。

’22年春SATSUKI-STAGE出走に向け、余裕を持って’21年末に製作はスタートしたはずなのに車体完成はレース前日。シェイクダウンは特別スポーツ走行の1回で、後はぶっつけ本番。当初は「(1分)5〜7秒あたりのラップで後の方を走れれば御の字」(上田さん)、「それよりパドックで話題をさらおう」(桑原さん)というくらいの気持ちはそのまま、決勝ベストタイムは1分4秒679、6位に入賞して表彰台にも乗ることができた。

「当初セットしていたTMRφ38mmキャブレターが不調で急遽FCRφ41mmに入れ替えたらさすがに大き過ぎたり、ギヤレシオがショートだったりと見直すべき点はありますが、パッケージとして見れば良い感じ。走りに慣れて作り込めばこの18インチ仕様でも、17インチ車に遜色ない走りができるはずです。具体的にはまだ2秒ぐらい詰まるかな」とレース後に上田さんは感想を言う。短期間でここまで仕上げた実績をみれば、その言葉にも現実味があるけれど、「思い切り楽しんだから、まずはここまで」と、上田さんと桑原さん。

またレース後にこの車両をドレミコレクションブースで展示したところ、「また新しい外装キットを作るんですか? って聞かれたよ」と武さんも満足げ。間違いなく注目も集めたのだ。

サンデーレースはやっぱり楽しまなくちゃ! というノリを車体にも外装にも貫き、カスタムの自由さを思い起こさせてくれる1台。その上でしっかりと走れて成績を残す点にも、注目しておきたい。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

ステアリングステムはケイファクトリー製で、セパレートハンドルをトップブリッジ下にマウントしている。中央にアナログエンジン回転計を置き、その手前にヨシムラ・プログレスメーターを加える。マスターシリンダーは右がブレンボ・ラジアル、クラッチが同RCSだ。

KR風の外装はドレミコレクションによる試作品で、KR風外装は残念ながら一般市販はされていない。タンク部はカバーで、内側にアルミインナータンクを備える。このインナータンクやカウルステー、フィッティング類はスピードテックがワンオフ製作している。

シートレールやシングルシートカウルのマウントステーもスピードテックのワンオフ。こうしたレーサー製作に関わるワンオフパーツ製作は上田さんの得意とするところで、その人柄もあってか、近隣からは多くのサンデーレーサーたちがその腕を頼ってくるという。

ヘッドライト上(この車両ではフロントゼッケン上)のダクト後ろにオイルクーラーを置くスタイルはKR1000でも採用されていたものだ。

エンジンはGPZ900R用に販売されたポッシュ製φ74.5mmピストンとGPz750R用クランクを組み合わせた847cc仕様。カムとカムスプロケット、スプリングはWEB、クラッチはTSS製スリッパークラッチ、オイルポンプはZZR1200流用という構成だ。クランクケースはレギュレーションに合わせてGPz750R用を使っているが、ケース内は圧力損失を抑えるベンチレーションホール加工も行われている。

サブフレームやステップ、オイルバイパスキットなど削り出し製品すべて、およびマフラーとチタンウォーターパイプはケイファクトリー製だ。

キャブレターは当初装着しセットアップしていたTMRφ38mmが不調のため、FCRφ41mmに交換されている。エアフィルターはラムエアー。

フロントフォークはオーリンズφ43mm。フロントブレーキまわりはブレンボラジアルキャリパー+サンスターディスクを組み合わせる。

スイングアームもケイファクトリー製アルミで、リヤショックはYSS。ホイールはドレミコレクションが扱うモーリス・マグを履き、サイズはフロント2.75-18インチ、リヤ4.50-18インチという前後18インチ仕様。タイヤはピレリ・ファントムのスポーツコンプRSを履いた。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

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