唯一無二の250cc4発をルックスも走りもより軽快に
2020年秋に’21年型として登場した現行250ccロードスポーツ唯一の4気筒エンジン搭載車、カワサキNinja ZX-25R。以来、他を圧する魅力を放ち続けている中で、各社からも多くのパーツのリリースが続く。今回の紹介は、その中でZX-25Rをメインターゲットにすると掲げるARCHI(アーキ)と、YSSサスペンションの両ブランドによるデモ車両だ。
アーキは、カワサキZ1向けリプレイス/カスタムパーツで知られるPMCが、今までに蓄積した自社ノウハウを現行車向けに活用するとして立ち上げたブランド。カワサキZ900RSへのパーツ展開は実に多く、かつ継続的に新作が登場している。そのZ900RS用とともにアーキに託されたもうひとつの挑戦が、中〜小排気量車両向けパーツの開発。その第1弾が、このZX-25R向け製品群のリリースだった。
「新ブランドの立ち上げ、そしてZX-25Rというミドルレンジモデル、さらにはスーパースポーツ向け製品の開発は、どれも弊社には新しいチャレンジばかり。当初、ZX-25Rのニーズは、スーパースポーツモデルだけにレースになるかと思いきや、調査するとそうではない。むしろストリート向けにあると気づいて、今は街で映える“カッコいいデザイン”を追求しているんですよ」とは、同社販売促進課の清水昭尋さん。
とはいえ、各パーツの強度や剛性はじめ安全面に関わる高品質は担保しなければならないし、250ccモデルなりの、幅広いユーザーの持つ予算感もある。’22年前半時点でイチ推しというフロント&リヤのカーボンフェンダーは、そんな要素を込めていった腐心の末に生まれた力作だ。
「ZX-25R用パーツの開発はさらに続きます。仲間から『カッコいいね』って言われてオーナーは鼻高々……。アーキを使って良かったって思われたい。今後の展開にもぜひ、ご期待ください」とも清水さん。ZX-25Rオーナーは、アーキの動向から目を離さずにいてほしい。
Detailed Description詳細説明
ARCHIカーボンミラーマウントプレート(7700円)は綾織カーボンによるミラーマウントプレートで、純正カウルのデザインに合わせてエッジを効かせた立体形状を採用。カウル側の形状を完全トレースし、ミラーと共締めするだけのイージーフィットを達成している。
ARCHIカーボンフロントスプロケットカバー(2万2000円)は大胆に肉抜き加工を施したレーシー・デザイン。センター部の厚みもボリュームアップしてフレームとの段差も緩和させ、エンジンからフレームにかけての視覚的ラインの一体感を演出。
ARCHIマスターシリンダーガード(5500円)は純正のフロントマスターカップの上から被せ、転倒時のカップ本体へのダメージを軽減してくれる。美しいアルマイト仕上げにARCHIのロゴタイプをホワイトのレーザーマーキングで加え、ドレスアップ性も抜群のパーだツ。
ARCHIカーボンフロントフェンダー(3万9600円)は純正デザインを踏襲しつつ、強度と繊維の編み込みの美しさに定評の東レ製綾織りカーボン材に置換。上部をより流麗に、サイド部は大胆に肉抜きしてメッシュ網を張って高級感も演出する。装着はボルトオン。
ARCHIカーボンリヤフェンダー(4万1800円)は後部を約10mm延長しチェーンカバー部は強度を考慮しながら大胆に肉抜きと、純正品の各部ディテールをさらに強調したレーシー仕立て。こちらも素材は東レ製。クリアコート仕上げで、リヤに存在感を演出する。
ステップはジュラルミン削り出しの「ARCHIバックステップ (クイックシフター装着車)」(5万2800円)。純正比で後方に45mmから57.5mm、上方には35mmから60mmまで移動可能な5ポジションが選べ、レースからストリートまで対応する。ステップバーはノンスリップ・切削ローレット加工済み、ペダル軸部にはダブルベアリング採用など、ステップに求められる最新機能はすべて搭載している。
PMCの扱うYSSサスペンション。この車両ではフロントフォークに「YSSオープンカートリッジ(11万円)を組み込む。左右独立で各30段の調整が可能な伸/圧減衰機構、最大15mmのイニシャル調整を可能とし、その調整機能をフォークトップに集約。イニシャル調整時にもフォークトップ位置が変化しないフラットアジャスト機構を装備。組み込みはYSS JAPAN(PMC内、工賃:4万4000円)でも対応してくれる。
リヤショックもYSS製。この車両ではレーシングスペック(伸側:30段/圧側:高速・低速各30段の減衰調整等)を持つYSS・MR456(22万円)を装着。また、紹介のデモバイクにはARCHI製ローダウンリンクプレート(20mmダウン。1万890円)も装備。YSS製リヤショックのZX-25R用は、ほかにも軽快なライディングに必要な機能を装備したレギュラーモデル、YSS・MZ456(8万3600円)もラインナップされている。