憧れのLTDを手に入れ、街乗りからドラッグレースまで活用
「リヤが純正で16インチ径のLTDって面白そうだなと思っていて、前からほしいバイクだったんです。それが身近な方から割安で譲ってもらえることになって、手に入れました」。
こう言うのは、レッドモーターでメカニックを務める鹿島さん。若手ながらキャブレターの整備やセットアップが好きだったり、同店で新旧多彩なバイクの作業をしたりで、Zのような旧車も現代車もフラットな目で見ているところもその背景にあるのだろう。
車両は冒頭の言葉から分かるようにノーマルを重視していることが特徴だが、少し長めに見えるところ、バンス&ハインズのサイドワインダー・マフラー等も特徴と言って良さそうだ。
「そうですね。車高は低くなってはいないんですけどスイングアームがちょっと伸びています。ふたり前のオーナーさんの時にこの仕様になったようです。ハンドルは乗りやすくするのに低めにして、ステップも換えています」とのこと。もう少し細かく聞いてみよう。
「エンジンは丸型ヘッドで、中身は1015ccのノーマルです。フレームともども打刻はB1/B2(前期型LTD)のものでした。フロントブレーキディスクは穴開きなので、これはB3/B4(後期型LTD)のものが付いていると思います」
とのことで、いわばKZ1000LTD前期&後期混成仕様だが、言い換えれば、まったく無理のない仕様とも取れる。まだ手に入れてそう時間は経っていないというから、これからどうするかも楽しみのひとつだろう。
そんな鹿島さん、このLTDをHSR九州でのドラッグウエストin HSR九州に持ち込んで走らせたり、もちろん普段は街乗りもしているそうだ。
「HSRは初ドラッグレースでなかなか思ったように走れませんでしたけど、今後も機会があればJD-STER等は走りたいです。街乗りは、マフラーをカーカーメガホンに換えて乗ってるんですけど、それ以外はこのままで、普通に乗れてますよ」とも鹿島さん。
気軽さにドラッグレース要素も加え、普通に楽しむ。まさにLTDらしさ十分で、これからも楽しみだ。
Detailed Description詳細説明
マイル表示の速度計などメーターやヘッドライト、フロントマスターや60mmオフセットのステムはノーマル。ハンドルバーはローダウンされた車体に合わせて低めでフラットなものに変更した上でバー中央部に電圧計も追加している。ウインカーも小型化している。
サフェーサーグレーで塗られた外装はLTDのノーマル。シートはキング&クイーンのノーマルから、ダブルタイプのZ用に換装している。
ステップはバー先端にジュラコンスライダーが付いて(JD-STER規則に適合)、ポジションも良かったケイファクトリー製削り出しを装備。
エンジンはZ1000A由来の丸型ヘッドで前期型、中身は1015ccのノーマルで使用。フレームも前期型ノーマル。キャブレターはTMRφ32mmだ。
排気系はドラッグレース時にはこの写真で装着している右横出しのバンス&ハインズ・サイドワインダー(めっきタイプ)を使い、普段の街乗りにはKERKER4-1メガホンに換装して使っているとのこと。全体的に今後の手の入れ方も楽しみで、長く付き合えそうだ。
φ36mmフロントフォークとフロントキャリパーはLTDノーマルで、ブレーキディスクはLTD後期型ノーマルの穴開きタイプに変更する。
スイングアームは少し延ばされていて、2.15-19/3.00-16サイズのキャストホイールとリヤキャリパーはZ1000Mk.ll用を流用装着。
リヤショックはYSSでスプリングはめっき。ドライブチェーンはEKで530サイズのEK530SRXにコンバート、スプロケットはサンスターだ。