通常とは逆構成?! がハマったまとまり感
カワサキ・ゼファー1100をベースにケイファクトリーが作ったカスタムマシン。サスやホイールを変更して前後17インチ化、その上でフルチタンマフラーやフロントフォークの色味を揃えて…と思いきや、製作者であるケイファクトリーの代表・桑原さんの答えはけっこう意外だった。
「削り出しのライディングステップやエンジンカバーなど、10年くらい前からゼファー1100用のパーツを作ってきたんです。それがだいぶ揃ったので、デモ車を作ろうってなったんです。ベース車を用意して、全部付けていって。ですからパーツ群は今販売しているもの。スイングアームだけ少し前のタイプですね。
足まわりも、ラヴォランテホイールはウチで持っていたものを黒仕上げして、前後サスもハイパープロ製があったのを付けて。ペイントもアラタカデザインさんがお任せで塗ってくれた(笑)。暗いところで見ると全体に黒く見えて、この写真のように明るいところに出すと、メタリックが引き立つマジョーラ仕立て。言ってみれば“まわりとパーツが作ってくれた”車両です」
それにしてもこのまとまりの良さ。普通ならばまず全体コンセプトがあって、各部を構築するピースを作っていって…となるケース。それが、個別に作られたパーツを合わせていってここまでのまとまりが出るというのは、それぞれのパーツに対する考えが一貫していることの証明だろうか。そう考えるとこのデモ車、ケイファクトリー製パーツの見本としても上々の役目を果たしていると言える。
Detailed Description詳細説明
高速走行時のブレを軽減するトリプルツリーはケイファクトリー製削り出し。オフセットはノーマル40mmから30mmとなる(オプションのカラーで28/32mmも可)。マジカルレーシング製のカーボンテーパーハンドルバーもマウント。左右マスターシリンダーはゲイルスピードだ。
フェンダーレスキット、チタン製ナンバープレートホルダーもケイファクトリー。外装ペイントはアラタカデザインによる。
ジュラルミン削り出しのエンジン各部カバーやエンジンハンガー、ビレットオイルパン、4ポジションのライディングステップに、ノーマルより20mm長く5度立てて車高アップ時に対応するアルミスタンド等もケイファクトリーの市販パーツだ。
ノーマルの角型から丸型にすることでエンジンの印象を変える丸型ヘッドカバーもケイファクトリー製。キャブレターはFCRφ41mmをチョイスした。
エキゾーストシステムもケイファクトリー・フルチタンだ。現在のラインナップでは青い焼き色の付いた3Dチタン4-1を設定している。
ハイパープロ製リヤショックはレイダウン装着。前後ホイールはアルミ鍛造のラヴォランテ(3.50-17/6.00-17サイズ)を履く。
スイングアームはケイファクトリー製旧タイプ(現在は目の字断面の「High-end model」を設定している)で、キャリパーサポートもケイファクトリーによる。リヤブレーキはブレンボ2ピストンキャリパーに置換している。
フロントフォークはハイパープロ製φ43mmでチタンフォークガードを装着してある。ブレーキまわりはニッシン4Pキャリパー+サンスターディスクの組み合わせ。