CBナナハンの誕生から50年の節目に制作された現行CB改
2019年は“世界初のスーパーバイク”とホンダが位置づける直4ナナハン、ホンダCB750Fourの登場から50年が経った年。そんな背景から欧州ホンダは、フランスで8回目を迎えたショー“ホイール&ウエーブス”に現行CB群を出展、同時にヨーロッパ全域の有力ディーラー&ビルダーによる12台のCB1000Rカスタムを並べた。今回と次回の2回に渡って、歴代ホンダやカルチャーに触発されたカスタムマシン群を一挙に紹介していこう。
これからのCB像にもつながるルックスあり
このところの欧州ホンダは、大きなイベントごとにこうしたカスタムモデルを多く出展している。ドイツのグレムセック101しかり、イタリアでのEICMAしかり。製作者は社内デザインチームや有志は元より、有力ディーラー、ビルダーが名を連ねている。
以前にも出展はあったが、これだけの数、そして今回こそCB1000Rのみ(これは4発CBの50周年というテーマ性があってのこと)だが、1980年代車から現行車まで幅広い機種をベースにしているのも、従来はなかったことだ。
Detailed Description詳細説明
CB1000R Dirt Endurance
ホンダ・トリコロールを耐久レース&ダートイメージに展開
スペインのディーラー、VC MOTOが往年のホンダ・トリコロールをヒントに作り上げたのがこのCB1000R『ダート・エンデュランス』。エンデュランスの名の通り耐久レーサーイメージを特注前後カウル+2灯ヘッドライトで表現、セパレート式になったハンドルで空いたブリッジ部には本田宗一郎さんの「レースは走る実験室だ」の語を入れたプレートをセット。テールの四十八はホンダ創立の1948年にちなんでいる。
CB1000R Limited Edition
HRCトリコロールカラーをまとった限定販売車
欧州ホンダとイタリアホンダによるCB1000Rリミテッドエディションは、イタリア/フランス/スペイン/ドイツで計350台が用意された限定販売仕様車。見ての通りにHRC=ホンダ・レーシングコーポレーションをイメージした赤/青/白のトリコロールカラーをまとい、SCプロジェクト製の2本出しサイレンサー仕様によるスリップオン・エキゾーストや同社製カーボンパーツ(ラジエーターシュラウドやエアクリーナーカバー)をセットする。
Alfredo CB1000R
フレディ・スペンサーの'83NS500カラーを投影する
ホンダ・トリコロールをカラーリングのベースとしながら、黄色地に#3から分かるようにこの『アルフレード』は'83年WGP500チャンピオンを獲得した時のフレディ・スペンサー用NS500カラーを投影。タンク上にも250/500チャンピオン/フレディ・スペンサーの名が入る。ステップは位置を変え、マフラーはオリジナルのエキゾーストパイプ+SC製レース用サイレンサーで、倒立フロントフォークのアウターはブラックでエナメルコート仕上げされる。製作はスペインのハクバモトで、実際にイベント内でも走った。
CB1000R-adical
限界までカーボンを活用した意欲作
スイスのガネットデザインとフューラーモトが手がけた『CB1000Rアディカル』は、カモパターンに目が行くものの、ROTOBOX・ブーストホイールやCeraCarbon製カーボンアウター×カーボンセラミックインナーのフロントフォーク、ほか可能な限りカーボンパーツを使った1台。マフラーはアクラポヴィッチ製スリップオンでアンダーカウルはFRPだ。
CB1000R Black Edition
全身ブラックで固めるスペシャル・ワン
ショー会場であるフランス・ビアリッツのディーラー、3CモトによるCB1000R『ブラックエディション』はフルブラックをテーマに、各部をさまざまなトーンのブラックでまとめている。フレーム/スイングアーム/フォークは黒、ボディは3トーンの黒。ホイールとリヤショックはマットブラックで、ラジエーターシュラウドとフューエルインジェクション部のカバーは艶ありブラックという具合だ。
※以下、次回(11月8日公開)に続く。