進化するカワサキZRXシリーズのパーツトレーディングガレージナカガワ編
ZRXは確立したエンジン&点火系メニューで長く楽しみたい
ZRXはGPZ-R系エンジンを使っているが、この系統のエンジンにオーバーホール(O/H)や強化メニューを豊富に用意しているのがトレーディングガレージ(TGN)ナカガワだ。
▲トレーディングガレージナカガワの代表の中川和彦さん。
コンプリートでのチューニングメニューも用意され、1052cc/鋳鉄スリーブのZRX1100にはφ78mmピストンを軸にした1108cc化するTGN#1108を設定し人気を得てきた。
各部バランスや加工、このところ注目の独自表面処理加工R-SHOTの活用でバランスも寿命も向上し、コンプリート製作して6〜7万kmは保つという、予防的チューニング&O/Hメニューともなった。
1164cc/めっきシリンダーの1200やDAEGでは排気量をそのままに各部加工を行うTGNメニューが適用できる。1200では1224cc仕様も新たに加わっている。
1100/1200の点火マップを最適化するHIRや点火コイルを現代車同様に一体化したDIS=ダイレクトイグニッションコイルも始動性向上や低速トルク拡充で人気のパーツとなっている。
▲オリジナル点火ユニットのHIR(ハイパーイグニッションリーダー)はZRX1100/1200対応品を用意。両車に合わせたTGNオリジナル点火マップも入れられているほか、各ユーザーのエンジン/吸排気に合わせたマップも作れる。
▲4輪アフターパーツメーカーとの協業によって展開するR-SHOTは樹脂メディアを対象物の表面に高速で打ち付け、対象物の応力を分散して表面強度を高め、油膜保持性を高める処理。パーツ寿命が延び摺動抵抗も減らせる。
▲TGNオリジナルのDIS(ダイレクトイグニッションシステム)。ZRXでは別体の点火コイルを現代車のようにプラグキャップに一体化、点火を強化。
▲トレーディングガレージナカガワで組まれたZRX系エンジン。各部表面処理や寸法計測/精密加工=ポート研磨やマシニングヘッド、重量/容積合わせ。内部バリ取りや軸部のラッピング加工など=も行われ、チューニングエンジンでありかつ長寿も得ている。
■取材協力・トレーディングガレージナカガワ
※本企画はHeritage&Legends 2019年11月号に掲載されたものです。
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