街中&ツーリングからドラッグレースまで
「オーナー・藤平さんは、最初ふらっとお店に来られて、この車両を中古でレッドモーター購入したんです。それから当店によく来るお客さんたちと意気投合して、“JD-STER(ドラッグレース)に出よう”と考えて体験走行にいらしてくれたんです。すると“面白くて”と、JD-STERに出ているまわりの車両も見ながら、車両に手を入れてきてるんです」とレッドモーター・中村さんの言うヤマハTRX850。その内容は…。
「YZF750用スイングアームや前後オーリンズサスが入って、ブレーキまわりも強化しています。エンジンはアフターマーケットのカムがないのでピストンも含めてこれからやっていく予定ですが、FCRキャブレターも、ドラッグレースで標準のエアシフターも装着予定。マフラーもアフター品はもうほぼないですから、テールテーパー管をワンオフして、プロドラッグサイレンサーをドッキングしたんですよ」という感じで、必要な部分はきっちり作られる。今後の見通しもすっきりとしていて、既にかなり走りそうである。
「今も乗りやすくていい感じのストリート&ツーリング仕様。やりたいことは山のようにありますけど、藤平さんと相談しながらいろいろと進めることになるでしょう」(中村さん)
登場25年を経て、今やパーツも車両もレアとなったTRX。今ならではの工夫やノウハウも加えつつ、どう変わるかも楽しみだ。
Detailed Description詳細説明
中村さんのプロストックバイクのブラック×ワインレッドを投影してペイント。スクリーンはMRAで#124はJD-STER参戦時のゼッケンだ。
フロントマスター/クラッチホルダーはゲイルスピード。ステムは他機種流用でφ[純正サイズ:41→]43mmフォークに対応、ハンドルもセパレートだが純正と異なりアッパーブラケット下側にアフターマーケット品をマウントする。センターのバーはガジェットマウント用。
シングルシートタイプで内部に小物入れを備えたFRP製シートカウルは、静岡のTHE SIMPLE製。リーズナブルで精度も高い、と中村さんは言う。
ダウンドラフトタイプのキャブは撮影時点ではノーマルで、この後FCRに換装予定としていた。今やパーツ探しもカスタムの一部だ。
トラクションに優れた市販車初の270度クランクエンジンもボルト類以外ノーマルだ。内部もパーツ等が見つかれば手を入れていく予定と言う。
フロントフォークはオーリンズRWUで、ブレンボ4Pキャリパーをクレバーウルフ製サポートでマウントする。ディスクはサンスター製だ。
上側スタビライザーが装着されたスイングアームはYZF750用の加工流用で、今後のロング化も視野に入る。リヤディスクもサンスター製。
リヤショックはオーリンズに換装済み。マフラーはエキパイ部分から写真に見えるテールパイプ部をテーパー形状でワンオフ製作して装着してある。