ひと手間加えたパーツを効果的に配する
「この車両は元々、カワサキ・ゼファー1100を持っていたお客さんに、当店に展示していたデモ用のフレームとエンジンをそれぞれ購入していただいたものです。フレームはリフレッシュ後に前後17インチに適したディメンションで作ってありましたし、エンジンもオーバーサイズピストンを組んでました。
ステアリングやピボットまわりのベアリング、付随するカラー類もすべて新品に一新、そこから各種のパーツ群を組んで仕立てたものなんですよ」と、しゃぼん玉の滝川さんが言うゼファー1100。なるほど、各部がカスタムらしい精悍さを備えながら、それが破綻なくまとまっているのはそうした理由によるものだ。
「コンセプトはひとつが“走りに特化したコンプリート”。ですからセパレートハンドルや当社オリジナルマフラーを始め、走りが向上するパーツ群を選んでいます」と滝川さんは続けるが、よく見ていくとそのパーツ群も他とは少し異なるような感じもする。
「フロントフォークがハイパープロ+シングルレートスプリング+オクムラMEチューニング、フロントマスターがゲイルスピード・エラボレートのしゃぼん玉バージョンなど、ちょっと手を加えたものになっています。これがもうひとつのコンセプトで“既製パーツにひと工夫して構築”。今、当社で強く推すスタイルなんです」。
これらのパーツは他にないルックス、それに機能もプラスされることになる。ただそれだけでなく、しゃぼん玉に行けば買えるし、使い方などの詳細も分かる。車両についても同様にイチから作りつつ、アレンジもプラスする。カスタムの視野を広げる1台と言えそうだ。
Detailed Description詳細説明
ウイングタイプのトップブリッジは、しゃぼん玉ZEPHYR1100用ショートオフセットステムKIT TYPE3。オフセットは純正の40mm→35mmになる。左右マスターシリンダーはゲイルスピード・エラボレートにクイックリリースピン/ホール加工レバーを備えた、しゃぼん玉オリジナル品をセットする。
シートはしゃぼん玉カスタムの定番となっているスプリームで、サイドカバー/テールカウル/フロントフェンダーはカーボン製の同店オリジナル品。
フロントフォークはハイパープロφ43mmにオクムラMEチューンなどを施した、しゃぼん玉オリジナル仕様。ブレーキディスクもサンスター×しゃぼん玉コラボレートによるφ320×t5mm(インナーディスクがブラック)。キャリパーはブレンボCNCを装着する。
マフラーはACサンクチュアリーとのコラボによるオリジナルかつ滝川さんイチ押しのウェルドクラフトチタン3Dだ。
[純正サイズ:3.00-18/4.50-17→]3.50-17/5.50-17サイズとした前後ホイールは、ゲイルスピードTYPE-N。リヤショックはオーリンズで、撮影時にはノーマルをブラックアウトしたのみだったスイングアームは、今後換装したいパートという。
フレームは各部リフレッシュ、エンジンはオーバーサイズピストンを組んでTMRφ38mmキャブレターをセット。オイルクーラーはしゃぼん玉オリジナルだ。同店ではこのようにイチから作りつつ、各部に個性を持たせた車両を今後も手がけていくとのことだ。