17インチオーダーメイドという作りを存分に生かす
カスタムは、あるモデルを軸としてオーナー自身が好むルックスや特性を作り込むことだ。バイクの場合はベースになる市販車があって、その上に独自性を持たせる。かつてなら大がかりな加工が行われること、作業自体に注目が集まったが、今ではその作業は自然に行われ、その先にどんな仕様を作り込んで好みを出すかにより配慮できるようになった。
旧車の場合、前述の大がかりな部分、例えばフレーム修正や補強、ディメンション設定。エンジンの出力向上に過渡特性の良化、耐久性強化というスープアップは当たり前となった。17インチまたは18インチ化して走行特性を軽快化して、使われる現代タイヤに対しての入力とのバランス。ワイドタイヤを履くに当たっての干渉や出力軸への悪影響を避けることまで配慮した事前の加工にパーツ選び。
エンジンなら古いという概念を払拭できるようなヘッド周りやシリンダーボーリング等の精密内燃機加工にクランクバランスなどの再生作業、それに見合った鍛造ピストンの使用と精密組み立て。
そうした過程を経て高い一定レベルで定量化された素体=ベース車が出来る。ここに挙げる車両で言えば、現代17インチを履くMk.IIの上質な、新車に近いベースということ。そこ=安心でスムーズに楽しめる車両に、思い描く姿を作り込んでいく。
ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Radical Construction ManufACture)は成立25年、通算製作700台に至る今、そんな状態にある。いや、今までもそうだったのだが、時や製作が進むごとにレベル(ガスケットなどの素材も、と同店・中村さんは説明する)が上がっている。
このRCM-645でもそのレベルの中に、DiNx鍛造ピストンでの1105cc化&DiNxフルリビルドクランク等によるトルクの厚みとスムーズさを得る。オイルクーラーへ的確にオイルを送るトロコイドオイルポンプも組まれ、旧車で悩むライフへの問題も解消している。そのよく走る安心パッケージに、ブラックの車体色と各パーツを組み合わせ、上質な自分だけの1台が完成するわけだ。
Detailed Description詳細説明
スカルプチャーφ43フォーク用SPステムKITでオーリンズRWUフォークをクランプ、スカルプチャー φ43&SP STEMライトステーKITで純正位置に小型のウインカーを装着。こうした、車両の元の印象を尊重しながら手を入れるというのはRCMの根底に流れる思想でもある。
メーターは純正そのままのシンプルな構成とし、デイトナ・RCM concept LOWハンドルをセット。左右マスターはブレンボRCSを使う。
シートは専用FRPベースを持ちライダー側左右もカット加工済みのRCM concept デイトナコージーシートだ。
ステップとクラッチレリーズプレートはナイトロレーシング、ドライブチェーンはEK530RCM。フレームは17インチワイドタイヤに合わせて補強を加え、外側にオフセットされるドライブチェーン軌道の確保や同様に外になるリヤショックの位置等も補正される。
エンジンは高精度軽量設計のDiNxφ73mm鍛造ピストンによって1015から1105ccに。クランクもDiNxでフルリビルドされ、ナイトロレーシング・オイルクーラーキット11インチ13段にもきっちりオイルを送り油温を下げられるサンクチュアリーメカニックブランド・トロコイドオイルポンプKITも組んだ、同店のライフパッケージ仕様として仕立てられる。
キャブレターはヨシムラミクニTMR-MJNφ38mmをヨシムラ・デュアルスタックファンネル仕様で使う。2段のファンネルはボディカラーに合わせたゴールドとブラックの組み合わせだ。
前後ホイールはO・Zレーシングのアルミ鍛造、GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズ。フロントはノーブレスト・E×M(エクスモード)パッケージによってオーリンズRWUフォークを組み、フロントブレーキはブレンボ484 cafe racerキャリパーにサンスター・プレミアムレーシング“RCM”コンセプトモデルφ320を組み合わせる。
リヤブレーキはブレンボGP2-CR CNC 2Pリアキャリパー+サンスターディスク。排気系はナイトロレーシング4in1手曲げチタンEXマフラー・ハーフポリッシュに同ストレイトチタンサイレンサーV-1ハーフポリッシュだ。
スカルプチャー・R.C.M専用ワイドスイングアームにコンビネーションされるリヤショックはオーリンズ・ブラックライン(KA963)で、レイダウンマウントされる。








