RIDE WINの手が入る純正流用改エンジンで228PSを発揮
ドラッグレースに使われるマシンらしいロー&ロングスタイルにホイールまでに及ぶ派手なカラーリング。JD-STERの中核クラスであるオープントーナメント、その予選上位8台が進出できるクレイジー8(CRAZY8)に進出する下村さんの車両だ。
その結果を聞くとエンジンにも大がかりなチューニングがされているように考えてしまうが、そのエンジンは「2型と3型ハヤブサの純正パーツの混成仕様なんです」と下村さん。
出入りするRIDEWIN(ライドウィン)のメカニック・野口さんが純正パーツの活用に研究熱心で、加賀山就臣さんの“鐵隼”(TOTハーキュリーズで活躍する鐵フレーム仕様のハヤブサ。この日はJD-STERドラッグレースにも参戦した。追って紹介予定)同様に、そのノウハウをフィードバックしてくれるのだとか。
RIDEWINは、加賀山さんのTEAM KAGAYAMAが長年のレース参戦で培った技術を用いて最高のサービスを提供することを目的に立ち上げたバイクカスタムショップで、ハヤブサ、GSX-R、KATANAなどの、スズキを代表する車両ほか、他メーカー車も新旧問わず、扱うというお店だ。
この下村車もすでにシャシーダイナモで228PSを発揮しているというから驚き。エンジンに純正品以外で唯一使われているのはヨシムラST-2カムのみで、外部装置も使わない自然吸気のメカチューン仕様(スイングアーム部に見えるNOSボトルはエアシフター用)。この仕様でSS0→1/4マイル(約402.1m)8秒台に入れるのが目標という。受け止める車体は十分。このエンジンへの試みはとても興味深い。
Detailed Description詳細説明
デコレートもされながら水温計や油温計を追加したコクピット。左右マスターはブレンボ・ラジアル。スイッチボックスは換装して多くのボタンやスイッチが並ぶが、それぞれ機能が割り当てられる。
外装は純正でリヤシートカバーは純正アクセサリー。ライダーシートはスタート時と後半で座り位置を変えられるステップドタイプに換装される。
エンジンは2型と3型隼の純正混成仕様。クラッチも純正のままで、アクセスしやすいようにクラッチカバーをORIENT EXPRESS製としオイルパンもストリート系ドラッグハヤブサで著名なアメリカD.M.E.のフラットタイプだ。
シンプルなステップもD.M.E.製でステップキットにエアシフターも同梱される。
フロントは純正倒立フォークにTRAC DYNAMICS製インナースプリングを使い、フロントブレーキは軽量化のためシングル化する。ACCOSSATOのフロントキャリパーを使うのは「外装色に合わせて派手にしたかっただけ」と下村さんは笑う。
リヤサスはHRMによるオリジナルショック(試用品)にTRAC DYNAMICS製8インチロングスイングアーム。前後ホイールはMarchesini M10S Kompe-Evoで3.50-17/6.00-17サイズを履く。 ※写真はすべて2025年6月8日に開催のJD-STERドラッグレース第2戦の会場で撮影したものです。








