京都発の高質ビレットパーツをHayabusa京翠で新展開
京都の老舗バイクショップ、カスノモーターサイクルによるオリジナルブランド、AELLA(アエラ)。高質な削り出しパーツで知られる一方、ドゥカティやBMWといった輸入車向けが主力として知られてきたが、最近では国産車向け製品の開発・製造にも力を注ぐ。そんなAELLAが今、推し出すのがHayabusa用パーツ群だ。この車両は「京の風を纏う、新緑の鼓動。」をテーマにHayabusaをより深く楽しんでほしいという意味も込めてパーツを製作して装着、ブレーキシステムをブレンボにするなどした“Hayabusa KYO-SUI(京翠[きょうすい])”として’25年の東京モーターサイクルショーで披露されたものだ。京翠は同社の所在地である京都から、きれいな水のように浸透していく様を表現した
ということで、ボディは抹茶を思わせるマットグリーンカラーとした。
先にアエラについて補足しておけば、元ヤマハワークスライダーにして’74年にバイクショップ、カスノモーターサイクルを創業したのが糟野雅治さん(現・同社会長)。’91年に興されたのがオリジナルブランドのアエラで、同社は’24年には創業50周年の節目の年も迎えた老舗でもある。’24年春からは雅治さんのご子息の糟野友則さんがアエラ代表として手腕を振るうが、今力を注ぐのが国産車向け製品の開発。Z900RS用を第1弾とし、可変ハンドルやライディングステップなど、独自のアイデアを取り込んだり、輸入車向け同様の質の高いものを製作したりしてリリースしてきた。その流れでの第2弾が、このHayabusa用というわけだ。もうひとつ踏み込んだところを、友則社長に聞いた。
「カスノモーターサイクルがドゥカティやBMWの車両販売を長く主軸としたこともあり、アエラも主に輸入車向けパーツブランドとしてのイメージが強かったと思います。一方でEICMA(ミラノショー)などで海外に出かけると“日本のメーカーなのに、なぜ日本車向け製品を作らないのか”とよく聞かれ、いつかは作らなければいけないと考えていました。
そうした中でまずは人気車種のZ900RS用の製品を発売し、私がアエラを任せてもらうようになって次に選んだのがHayabusaというわけです。
同車を選んだのは国内はもとより海外でも人気のモデルであることで、もちろん要望もありました。Hayabusa向け製品の開発はアエラを世界ブランドとして定着させる挑戦とも考えているんですよ。
あと、DUCATI チームKAGAYAMA(JSB1000に参戦。アエラもサポートしている)の監督で、親しくお付き合いさせていただいている加賀山就臣さんが、鐵隼でTOTに出ていることも少し意識したかな(笑)」
メイン写真、また部分写真で紹介するように、Hayabusa向けパーツ群はアエラが得意とする高品位ビレットパーツ群、そしてスライダーなどが潤沢に揃う。各パーツにはシックで美しい無電解ニッケルめっきが施されるのも特長で、一部販売中製品も含み、多くがラインナップに加わる予定だ。
「この後に続くのはCB1300SFファイナルエディション向け製品で、国産スーパースポーツ用も検討中です。ドゥカティ各車やBMW S1000RRなどで培ったスポーツパーツのノウハウを国産車オーナーの皆さんにも楽しんでほしいですね」(同)
高品位がモットーの老舗ブランドが推すパーツ群、愛車のグレードアップに、ぜひ注目してほしいところだ。
Detailed Description詳細説明

コクピットまわりを締めるのは4ピース組立式の“アルミ削り出し可変ハンドル”(7万9750円[無電解ニッケルめっき仕様:10万1750円]“トップブリッジ”(7万1280/[9万4380円])。写真のように両者を併用してアップハンドルにすることでフロント荷重をかけやすくなり、長距離走行時にポジションに余裕が出る。アルミ削り出し可変ハンドルはハンドル絞り角は17/19/21(度)の3段階、高さも0mm/+2mmで最適位置が探れる。ここでは左右マスターをブレンボRCSとしている。

“ブレーキレバーガード&バーエンドスライダーセット[内径14mm〜15mm対応]”は2万6400円。AELLAハンドル専用の“ブレーキレバーガード”(1万5400円)、“バーエンドスライダー”(1万4300円)の単品購入も可能だ。

最適化された専用設計で好みのバー位置が選べる“ライディングステップキット”(ポリッシュ8万9100円、ホワイト、ブラック9万4600円)。このデモバイクに装着されている無電解ニッケルめっき仕様は12万5600円。バー位置は純正比で後ろ10/20mm、上10/20mmを組み合わせた4ポジション。

より確実なシフト操作を実現するアルミ削り出しの“シフトホルダー”は9460円。写真の無電解ニッケルめっき仕様(1万4630円)は数量限定販売品となっている。

エンジン右側に付く6角穴タイプのアルミ削り出し“オイルフィラーキャップ”(4620円)はブラック、レッド、ゴールドの3カラーを設定。写真の無電解ニッケルめっき仕様は参考製作品だ。

スクリーンの長さを純正より約75mm延長して風防効果を高め、カーボントリムを採用した“カーボンハイスクリーン・スモーク”は4万8400円。

美しく削り出され肉抜きされたアルミ部品を主に構成されたモノアーム仕様の“ショートナンバープレートホルダー”(3万7840円)にはLEDライセンスランプ、リフレクターも同梱される。

ワイバンとのコラボによるチタンフルエキマフラー(23万4300〜29万7000円)には、AELLAオリジナルのアルミ削り出しエンドキャップを装着する。

カウル等無加工で装着できる“フレームスライダー”(3万5750円)。カウル内側にベースマウント部を配した。

ブレンボ製ラジアルマウントフロントキャリパー用“チタンキャリパーボルト”は2万3100円(4本1セット)。

AELLAロゴも右下隅に入る“ラジエター&オイルクーラープロテクターセット”は3万5200円。ここに紹介した製品はすべて'24年型Hayabusaに適合する。フロントフォーク下端に見えるフロントアクスルスライダーは1万4300円だ。