今手に入るパーツでいい車両を作るという提案にもなる
ブライトロジックによる第3世代ハヤブサ。見覚えがあるという人もいるだろう。そう、’25年春の東京モーターサイクルショー・オーリンズブースでオーリンズショックの装着例(コクピット部からぐっと覗き込むとステアリングダンパーもオーリンズになっているのが見える)として展示されたものだ。
こうして改めて屋外で見てみると、サスペンション変更以外にも多くのパーツが備えられているのがよりはっきりと分かるという具合に、屋内のショーの時よりも少し印象が異なって見える。
「現行車にオーリンズ・サスペンションを装着する見本ということで前後のサスを換えているのに目が行くかと思いますけど、確かにいろいろ換えたりしています」とブライトロジック・竹中さん。この車両は同店でカスタマイズされたGSX-R1000Rも所有するお客さんの所有車だった。
「ブレーキまわりはマスター/キャリパー/ディスクとブレンボで作って、ステップとマフラーはヨシムラ。ホイールもマルケジーニに換えていますね。あとはフロントフェンダーやフレームガードなどをカーボンにしています。
今Hayabusaをカスタムしたいと思った時に、手に入るものでいい車両が作れるという提案をしたと言ったらいいかなとも思いますよ」
なるほど、分かりやすい。現行車だからアフターマーケットパーツがある、それはパーツが選べるという点で容易。でも逆に、その付け方で性能がプラスにもマイナスにも振れる可能性もある。このブライトロジック車の場合はパーツを付けていく際にも、レーシングマシンを組み上げていくような手順で作業を行う。
フロントフォークなら長さなど換えるパーツの純正との違い、取り付ける際にきちんと付くのか、芯を出しておく、ボルトもきちんと通るか等の確認をしておく。回転や摺動のあるところなら適正な給脂を行い、動きを確認する。
そうした組みもしっかり行うことで、組み上げ後の姿も良くなり、もちろんパーツ性能も引き出せる。そこまで織り込まれた上でのカスタム見本と考えれば、もっと参考にしたくなってくる。
Detailed Description詳細説明

左右マスターはブレンボ・レーシングでブレーキ側にはヨシムラ・レバーガードを追加。フロントマスターのブレンボ・ラジアル化はブライトロジック推奨のメニューだ。

メーターカバー、カウルインナーパネルはマジカルレーシング・綾織りカーボン製をセットする。

シートはスズキ純正アクセサリーのカラードシートを同じくシングルシートカウルとともに装着している。

ステップには6ポジションタイプのヨシムラX-TREADをチョイスした。

エンジン左にはヨシムラ エンジンケースガードKIT ジェネレーターカバー「PRO SHIELD」を装着。タンクサイドカバーやフレームガードはマジカルレーシング製で、それぞれ綾織りカーボン製が使われる。

カウルサイドの開口部のトリム(縁取り)パーツは純正のめっきシルバーからブラックにして落ち着きを加えるなど、細かい作業も行われることに注目。

リヤショックはオーリンズTTX GP(SU206)に換装した。

フロントフォークはオーリンズFGRT243で、そのボトムピースにはブレンボGP4-RXキャリパーがマウントされる。ブレーキディスクはブレンボTドライブを使う。フォークガード一体型のフロントフェンダーはマジカルレーシング・綾織りカーボン製だ。

リヤブレーキはブレンボGP2-SSリアキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。排気系はヨシムラ 機械曲 R-11Sq R チタンサイクロン 2本出しを装着する。

スイングアームカバーはマジカルレーシング・綾織りカーボンで、3.50-17/6.00-17サイズのホイールはマルケジーニ・アルミ鍛造のM7RSジェネシを履く。ドライブチェーンはRKの530XREだ。