
ツーリングアイテムに止まらない! Bluetoothバイクインカムの定番=B+COMのモータースポーツでの活用法を鈴鹿8耐の現場で知る!
人気・定番のB+COMは レースの最前線でも活躍!
京都に店舗を構えるエムテックの松本さんといえば、バイクショップとしての業務の傍ら、ロードレースのフィールドでも活動を続けてきた人。19歳でメカニックの道に入り、古くは故・前田 淳さんが主宰したエイミングスポーツで、’08年には今回の話題とするエスパルスドリームレーシングのエーススライダーで当時、全日本ST600を走った生形秀之(おがたひでゆき)選手の、’14年にはケビン・シュワンツ/辻本 聡/青木宣篤の3選手によるヨシムラ・レジェンドチームのメカニックとして活躍。先の生形選手のエスパルスドリームレーシングでは’17-’19年の鈴鹿8耐でも腕を奮った。
▲前列、左から3番目が松本さんで4人目が生形秀之選手。その隣、ひと際背が高いのが第3ライダーを務める濱原颯道選手で、さらにその右がチーム監督のMFDモトフィールドドッカーズ・岡本彰弘代表。写真は6月の8耐合同テストにて。ここに第2ライダーとして、今シーズンはMotoGPを走るKTMマシンのテストライダーを務めるジョナス・フォルガー選手が加わる。
「’20年以降はコロナだったり、自社業務(最新スキャナーとエラストマー樹脂などを使った3Dプリンターでパーツ復刻など行う3Dラボの設立)が忙しかったりでレースから遠ざかっていましたが、今年で生形選手が引退するということで、最後の鈴鹿8耐のスタッフとしてお声がけいただいたんです。私もこの機会をレース活動の区切りとしたくて、できること、持っているノウハウやコネクションを全て出し切ろうと。サイン・ハウスのB+COMを採用したのも、そんな活動の一環です。
実際に使って感じるのは、やはり現場でのコミュニケーションがものすごくスムーズになったこと。それまで大声でやりとりしていた会話が着実に相手に届く。
▲m-tech(エムテック)の松本圭司代表が手に持つのはチームクルーが被るB+COMをセットしたOGK KABUTOのヘルメット(自転車用AERO-R1)と、専用のアタッチメント。そのアタッチメントはm-techの3D LABOで製作したものだ。
具体的にはテクニカルディレクターを務める私とサインマン、メカニック、タイヤマン、現場を統括するスタッフ、そしてライダーケア担当スタッフの6人で使いますが、クリアな音質でそれぞれの指示や意見が全員に行き渡る。これが何よりありがたいですね。耐久レースはチームワークで戦うモータースポーツですから。
実際には現場で使い方をフィックスしていくのですが、そこで得たデータはサイン・ハウスさんに逐次レポートする。サポートしてくださるメーカーさんの製品の、さらなる商品開発につながる情報をいかにフィードバックできるかが、レースの現場の務めとも考えているんですよ」(松本さん)
B+COMはそんなレースの最前線でも活躍していることも覚えておきたい。
エスパルスドリーム レーシングが使ったのは B+COM ONE!
B+COM ONE (3万4980円)/B+COMの中核を担うスタンダードモデルがこのONE。最大6人で同時通話可能なほか、ストリートでならスマホ接続や音楽、ナビ、ラジオのグループシェアといった、バイク用インカムに求められる機能を満載。最大20時間という連続使用時間も魅力だ。今回使われるアームマイクUNITのほか、ワイヤーマイクUNITも同額でラインナップされる。
トッププライベーターチームのコミュニケーションをつなぐB+COM!
サインマン(上)、タイヤマン(下)の使用例。チームでは6人が使用する。B+COMの採用でチームのコミュニケーションは飛躍的にスムーズになったという。
B+COMは8耐有力チームも採用した、信頼のインカムなのだ!
B+COMのBluetoothインカムはストリートやツーリングでの有用性に目が行きがちだけれど、すでに鈴鹿8耐はもとより全日本ロードレースなどトップモータースポーツの現場で有力チームに採用される。こうしたフィールドからフィードバックされるデータはサイン・ハウスの次期製品開発に役立ってもいるのだ。B+COMの人気を支える高品質はそんな取り組みにも支えられている。
S-PULSE DREAM RACING・生形秀之/Jonas FOLGER/濱原颯道・GSX-R1000R
Astemo Pro Honda SI Racing・野佐根航汰/荒川晃大/山中琉聖・CBR1000RR-R
TeamマツナガKDC&YSP名古屋北・荒川雅彦/松永修/加藤久幸・YZF-R1
Team TATARA aprilia・和田留佳/綿貫舞空/Matteo BAIOCCO・RSV4
KRP三陽工業&RS-ITOH・佐野優人/佐野勝人/新庄雅浩・ZX-10R
Team BabyFace Titanium Power・津田一磨/前田恵助/Robin MULHAUSER・YZF-R1
BAKUON!! RPTナガノ&RTマツナガ・櫻山茂昇/伊藤勇樹/松岡玲・YZF-R1
【協力】
サイン・ハウス TEL0434-400-1979 〒211-0012神奈川県川崎市中原区中丸子 13-2 N棟11階 https://sygnhouse.jp/
m-tech(エムテック) TEL075-932-6677 〒612-8486京都市伏見区羽束師古川町174-3 https://mc-m-tech.com/
※本企画はHeritage&Legends 2025年9月号に掲載された記事を再編集したものです。
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