皆さんの想像のナナメ上行くエフモンを作りたい! T.T.Rモータースが 東京MCショーで魅せる “草加発信”の カスタムとは?!・TTRモータース

CB-Fカスタムで知られるプロショップ、T.T.Rモータースが2024年春の東京モーターサイクルショーでデビューさせた、モンキー125向け外装キット。CB“エフ”みたいなモンキー125、略してエフモン。以降、各所でのCB-Fやミニバイクのイベントにも持ち込んで大きな反響を得た。そんなT.T.Rモータース代表、林 一彰さんの次なるアイデアは『地元・草加の企業コラボを軸とした、誰もみたことのないエフモン』。その構想は我々の想像の遥かナナメ上を行くものだった。

地元・草加愛+独創性で カスタムの楽しみを拡大

’24年春の東京モーターサイクルショーでデビューした、TTRモータースによるモンキー125向け外装キット、エフモン。その好評を受けTTRは今年も、来る3月28日(金)〜30日(日)に開かれる同ショーへの出展を早々と決定していた。しかも今回は、地元・草加を中心とした企業力を、世界でただ一台のエフモンで表現するのだという。代表の林 一彰さんに聞こう。

▲2024年東京モーターサイクルショーでお披露目された、モンキー125用エフモン外装キット。2024年の1月からいよいよデリバリーが始まったが、人気はFBの赤塗装。受注の半分を占めるとか。

「おかげさまでエフモンは昨春の発表以来、多くの反響をいただきました。モンキー本体に被せるだけでCB-F風に変身するお手軽感とデザイン、そして手の届くプライスがウケたんだと思います。

そして今年もショー出展のためにカスタム製作しようとなった訳ですが、僕たちが普通に思い浮かぶスペンサーや巨摩 郡レプリカを作るようじゃいけない。

▲白龍神(はくりゅうじん)塗装が施されたエフモン外装を手に話す、TTRモータース・林さん。本当は主業務のCB-Fカスタムを見せられないのが残念というが、それはまた次の機会に。

ユーザーの皆さんの中には、モンキーが気に入って手に入れて、CB-Fの存在すら知らないままにエフモンキットを買ってくださった方もいて、自由な発想で愛車のカスタムを楽しんでいる。僕たちが市中のパーツを付けてカスタムを作るとイメージが固定化して、そうした方々が想像を膨らませる楽しみを奪ってしまうのではないか──って考えたんです。

▲デザイン書家、山崎秀鴎さんによるロゴ。映画やテレビ番組のタイトル文字など多く手がけ、直近では横綱に昇進した豊昇龍が3月の大阪場所で締める化粧まわしのデザインも山崎さんの書。「せっかくのこのロゴを、どうやって目立たせて使うか」が、林さんの目下の検討事項とか。

一方で、ウチには相撲の番付け額を作っている職人さんが居て、僕自身も草加市の異業種交流会に顔を出しているんです。そこではAQシールドという特殊塗料の販売代理店、テンシールドさん、さらにテンシールドさんの紹介で書家の山崎秀鴎先生とお会いして、その山崎先生は力士の化粧まわしを描かれていたり……。こうした縁を力にして、今までにない草加発信の一台をエフモンで作ろう!という話になった訳です」(林さん)

▲売りどころに困った、地元・まるそう一福の割れた煎餅を林さんがプロデュースしたのが「草加バリバリ煎餅Crash」(200g/880円)。バイクイベントで販売して、こちらも好評。T.T.RのHP内、ショッピングページでも購入できる。

注目はAQシールドのエフモンへの施工を担当した宮島星空さんがエフモンの外装に施工した白龍神/黒龍神と呼ぶ塗装で、これはAQシールド(元は構造物長寿命化塗料だ)の市場認知のために開発した塗料で、その塗装はふたつと同じモノができないことも分かる。その外装にレイアウトされる山崎秀鴎さんの筆によるロゴも出色の出来だ。

▲台湾で知り合った、SMR製のモンキー125用アルミ削り出しステアリングステムキット。国内で流通するそれと比べ、無骨なデザインだが、モンキーにかける同社の熱量にほだされて、装着に至ったという。

「前回のショーで台湾のギアーズというサスペンションメーカーとも知り合い、同社の勧めで台湾のイベントに出品したら、現地でマニアックなモンキーパーツを展開する、SMRともつながったです。製作するエフモンには両社のパーツも使うし、そうそう、白ヘビの皮革を使ったシートも今、インドネシアで作ってもらっている最中なんですよ」と、林さんは楽しそうに続ける。

ショー会場では、今までにないちょっと変わったコンセプトのモンキー・カスタムがあるぞ!? ぐらいで興味を持ってもらえるといい、とも言うが、世界でただ一台となるこのエフモン・スペシャルの完成形はぜひ、ショー会場で確認してほしい。通り一遍でないその姿に、愛車へのカスタムへの想像も無限に広がっていくはずだから。

 

目指したのは世界でたった1台。 だれも真似できないエフモン!




写真はショー用のエフモン外装を仮装着した状態だ。フロントフェンダーとテールまわりに見える塗装がテンシールドの黒龍神(こくりゅうじん)。マフラーは古くから付き合いのある、同じ埼玉県内のSSPファクトリーに依頼したアップタイプメガホンを装着。以降、白ヘビ皮革のシート、ギアーズのフォーク&リヤショック、SMRのステアリングステムを装着し、右のロゴ位置が決まれば完成となる。その晴れ姿は3月の東京モーターサイクルショー、T.T.Rモータースのブースで見てほしい。

 

【協力】T.T.Rモータース TEL048-925-8655 〒340-0017埼玉県草加市吉町4-3-28 https://bike-ttrm.com

※本企画はHeritage&Legends 2025年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
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WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。