全体のカラーバランスと走行性能維持に配慮する
珍しいと言っていいだろうイエロー×ホワイトの火の玉パターンで仕上げられた、Z900RS。オーナー・荒木さんは入手のきっかけをこう言う。カスタムもされていた車両だったということで、その時の仕様で乗っているのかと思ったが、入手時からかなりの手が入った、と続けてくれる。
「コンセプトは“見た目は多少派手でもきちんと走れるバイク”にしています。私が入手した時には足まわりもマフラーも換わってて、光りものが多かったんです。外装は緑タイガーでした。全体的にちょっとゴールドが目立つのを抑えたいと思って、外装一式と、ドレミコレクションさんのストーンカウルを買ってオールペイントしました。
私も持っていた50ccのホンダ・モンキー(2012年のモンキー・リミテッドの、プラズマイエロー)にあった色です。あの純正塗装パターンも火の玉ぽくて、かわいくていいなと思って、埼玉のペイントショップ、G-Designさんに相談しました。純正のタンクから1度型を取って、火の玉は純正より大きく。イエローもホワイトもパールを入れて、こんな仕上がりになりました。気になっていたパーツの光りも抑えてくれたかなと思っています」
確かに他にない色味とパターン。ピンストライプや、カウルからのカラーの流れもいいのだろう。パーツに関してはハンドルは干渉などを抑えるため4セットを付け替え、最後はカウルステー加工等も行って現在の状態で納得。これにシートとポジション系を換える。ほかにミラーやサブフレームを変更して、この状態に至った。ここまでに多くの距離を走ったそうだが、ほしかったバイクだったZ900RSは手に入れてどう見えたのだろう。
「Z900RSはパワーがすごいとかではないですけど、軽く扱えて乗りやすい。峠も行けるしツーリングも、何でも出来る。燃費もいいから、遠乗りも心配が少ないですよ」
KATANAやHayabusaも所有し、どれも乗り込んできた上で、Z900RSにはオールラウンドな速さと使い勝手の良さを言う荒木さん。撮影後にもスイングアームを換えたりサブフレームをチタン製にしたりと、パーツによる走りの違い、ルックスの変化を続けて楽しんでいるとのことだ。そのあたりも含めてこの車両は、多くのオーナーが潜在的に考えるZ900RSの楽しみ方を具体化した好例と思える。
Detailed Description詳細説明
ドレミコレクション・ストーンカウルを追加。そのステーを加工し、ドレミ製ヘッドライト&メーターアップキットも使って、カウルとブレーキリザーバータンクなどの干渉を避けた。ヘッドライトはマーシャル製だ。
純正ステムに付くハンドルは、車両入手後に4回の変更を重ねた上で現在のOVERスポーツライディングハンドルキット(セパレートハンドル/ハンドルポスト/トップブリッジ)に落ち着いている。フロントマスターはブレンボRCSコルサコルタ、クラッチホルダーはコーケン製を装着。
車両入手後に外装一式も揃えて、G-Design(〒369-1245埼玉県深谷市荒川1136-2)にペイントをオーダー。パールホワイトとパールイエローによる大きめの火の玉パターンをリデザインし、ペイントした。純正タンクから型を取った上でその型を使ってパターン/サイズを検討したとのことで、それも好結果につながっていると言える。タンクエンブレムも全大文字のKAWASAKIに変えている。
シートはノグチシート製で、テールカウルはアーキ・ロングテールカウルに換装した上でペイントを施してある。
エンジンおよびFIは'20年型Z900RSノーマルで、ウイリー・ラジエターコアガードやウイリー・ビレットの3D ACGカバー/3Dパルサーカバー/3Dスプロケットカバーを装着。
エンジンマウントやサスのリンクはアーキ・ハニカムビレット。サブフレームはOVERで排気系はケイファクトリーエキパイ+アサヒナレーシングサイレンサーを選択。
ステップはケイファクトリーでクイックシフターも追加する。フレームにはアーキ・フレームプラグも見える。ドライブチェーンはEK・ThreeDを使う。
フロントフォークはG-Sense G-Fork41φでフロントフェンダーはARCHIカーボン。フロントブレーキはブレンボGP4-RXキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクだ。
リヤブレーキはブレンボGP2-SSキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。ホイールはO・Z GASS RS-Aで3.50-17/6.00-17サイズを履く。
スイングアームは撮影時は純正+AELLAオーバーサスペンションでオーリンズKA739ショックを組み合わせ、撮影後にGストライカー・スイングアームに換装したとのことだ。