ポジションや内容までM2進化の先を具体化していた
自分のバイクがモデルチェンジを受けて新しいカラーリングや仕様に変わったとき、その仕様を取り込んでみるというのもカスタムでは認知された手法だ。このyhanaさんのKATANAは、’20年型M0がベース。そう聞けば冒頭の手法によって’22年型M2仕様にしたのかと思えるが、yhanaさんはそれは逆なんですよと言う。どういうことだろう。
「KATANAは購入する前から青のカラーリングにしたかったんです。それで購入して納車される前に、ショップのサービスを生かしてヤマハFZSのブルーでフルペイントしました。まだM2は出てくるというような話もない頃です。納車されて新型KATANAミーティングに参加して、カスタムへのスイッチが入りました。
ブルーにはゴールドが映えるだろうって、フロントフォークのアウターチューブをGSX-S1000F純正のゴールドに交換して、ホイールも仲間内で“ゴールドが合うね”って、ゲイルスピードType SB11のゴールドを履いて。それで色のバランスも良くてと自己満足に浸っていたら、’21年秋頃に“KATANAがM2になった”って。見てみたらブルーのボディカラーにゴールドのフロントフォーク、ホイール。“あ、自分のに同じ色味で来た!” って。ちょっとショックでした」とyhanaさん。
つまりM2情報が世に出るより早く、M2カラーを先取りしていたわけだ。これは珍しい例かも。実際のKATANA M2はマットブルー(マットステラブルーメタリックで、yhanaさん車はきれいなツヤありブルー。ホイールもM2のオレンジ系に対してyhanaさん車はストレートなゴールド。ここで見分けるのがいいだろうか。
それでも、排気系をチタンエキパイ×バナナサイレンサーにしたりガレージ414でECUセッティングをしたり、ハンドルもKATANA仲間が装着しているものを参考にウエストパワー製に、シートもオーダー製作してフィット感を向上。先のホイール換装やフロントマスター/リヤのシステムといったブレーキ系変更と、しっかり手も入ってアップデートされている。
M0の上質化を図った上でM2化、いや、M2カラーを先取りして内容を少し異なる形で充実させた、アナザーKATANA M2と言える1台。そんなエピソードも楽しく思える。もちろん、他にないというだけでない自分だけのスペシャルという意味でも、満足度が高くていいと思える。
Detailed Description詳細説明
フロントマスターはブレンボRCSでヘッドライトシェルやポジションライトカバー、タンクサイドアンダーカバーなどカーボン地の見えるパートはエーテック製に換装される。
ハンドルはウエストパワー製セパレートハンドルA kitでオーリンズステアリングダンパーも備え、タンクカバーもウエストパワー製を塗装した上で載せ替えた。
カーボンパーツからの流れを周部のカーボンパターンレザーで汲み、座面を高質表皮としたシートはノグチシートへのオーダー品だ。
エーテック製サイドカバーには岡山・倉敷のJETWRENCH ArtStudioによってKATANA/GSX-S1000Sのレタリングが入れられる。
999cc直4エンジンやアルミツインスパーフレームはKATANA M0ノーマルでサイドにアグラス・レーシングスライダーを装着、Woolrich Racingクイックシフターを装着。排気系はケイファクトリー・CLR-RGエキパイにヨシムラB-77サイレンサーの組み合わせ。吸気側はK&Nフィルター仕様としてガレージ414でセッティングしている。
ステップはSTRIKER SPECIAL STEP KIT 6ポジション。アンダーカウルもエーテック製を装着する。スイングアームピボットキャップはヨシムラのGSX-S1000S/F/GT用だ。
フロントフォークアウターチューブはGSX-S1000F用純正でゴールドにカラー変更。フロントブレーキは純正ブレンボキャリパー+サンスター×ユニコーンディスク、フロントフェンダーはSPEEDRAを使う。
リヤはブレンボP2-RS84キャリパー+サンスターディスク。カーボンのリヤフェンダーにもエーテック製をチョイスした。
リヤショックもオーリンズでSU509をセット。フロントフォークアウターに同じくゴールドカラーのホイールはゲイルスピードType SB1で3.50-17/6.00-17サイズを履く。