豊富な扱いパーツ経験を車両に適切に投影して構成する
誰もが思い浮かべるオーソドックスなバイク像を現代的に具体化して人気を続けるカワサキZ900RS。外装や足まわりにマフラー等のアフターマーケットパーツによるカスタムにも適していて、適合パーツは間断なく登場し続けている。
この車両はそんなZ900RSを元に、ナップス モトテラス東名川崎が作り上げたコンプリートカスタム。ナップスが本社を置く神奈川県横浜市に由来して“YOKOHAMA STYLE”とネーミングされている。
「コンセプトは“ナップスが理想とする究極の『走る』、『止まる』、『曲がる』、『魅せる』を最高の組み合わせ(Best of Breed)”で実現する唯一無二のカスタム車両です」と、ナップス戦略事業部の飯田さんは概要を教えてくれる。車両の各部仕様もそれに沿ったもので、ハードそのものに手を入れるのではなく、2輪用品店というナップスのバックボーンを生かし、世界の豊富なパーツから開発チームが吟味したものをセレクトし、装着している。つまりナップスの考えるパーツ選びを反映したとも言える。
ナップス自体もNaps Sports(https://n-sports.naps-jp.com)としてオリジナルパーツを鋭意開発していて、外装にそのドライカーボンパーツ(いずれも販売中)が奢られるのも大きな特徴。これらは12K綾織り素材でカーボン地も見せることでルックスからも軽さや上質感を感じさせる点も頼もしい。ホイールは前後であえて色を変えているが、これはカスタムにほしい遊び心の部分。
コンプリートではありながらもライトなイメージとして少し敷居を下げ、ノーマルから少しステップアップしたいというユーザーへの提案を行い、パーツを換えることの面白さや利点をこれで見せるという意味合いも込めているこの車両。ナップスモトテラス東名川崎では、こうしたスタイルを始めとして、カスタムの受け付けも行っているので相談/依頼するのもいいだろう。
なおこのZ900RSコンプリート“YOKOHAMA STYLE”は第1弾の試作状態。こうしていったんの形になったものをベースに、第2弾、第3弾とまだ進化していくというから、その姿も楽しみだ。 ※製品価格は’24年5月31日でのものです。
Detailed Description詳細説明
外装はNaps Sportsのドライカーボンパーツでまとめる。キャンディ塗装(タイガー)のブラスターIIビキニカウル(単品15万4000円)を装着している。
メーターまわりやハンドルはZ900RS純正。Naps Sports Z900RS用 メーターカバーはクリア塗装カーボン製(2万3100円)の設定がある。
フロントブレーキにはヨシムラ・レバーガードを追加した。
サイドカバー(左右セット)インジェクション カバー付きもNaps Sports Z900RSカーボンパーツ。写真のキャンディ塗装が12万1000円、クリア塗装(写真左側のインジェクションカバー部のようにカーボン地が見える)が5万9400円。
テールカウルもNaps Sports Z900RSカーボンパーツ。写真のキャンディ塗装が10万7800円、クリア塗装3万5200円。
フロントフレームカバー(同3万800円)/インジェクションカバー(同2万4200円、ここでは別写真のようにキャンディ塗装サイドカバーとセット)/フレームサイドカバー(同3万5200円)/ラジエーターカバー(同1万9800円)/ヒールプレート(同1万6500円)もNaps Sportsのクリア塗装ドライカーボンパーツだ。なお、Naps Sportsではこれらカーボンパーツをセットにしたものも用意し、「クリア塗装セット」は31万6800円(ブラスターIIビキニカウルは含まれない)、「キャンディ塗装+クリア塗装セット」は63万8000円(タイガーパターン塗装=ブラスターII/サイドカバー/フロントフェンダー、他はクリア塗装)で用意している。
リヤショックはナイトロンR3を装着する。選ばれた各パーツはベストとしてセレクトされるが、一択と言うよりも、パーツを多く扱ってきた中からのベストの中のひとつという意味合いとなっている。車両のカスタムを依頼する際にも相談すれば使い方に合ったものが提案されるはずだ。
φ41mm倒立フロントフォークやブレーキキャリパー/ディスクは純正、ブレーキラインはステンレスメッシュ化して確実性を向上。フロントフェンダーはNaps Sportsドライカーボンのキャンディ塗装仕様で6万3800円(クリア塗装は3万800円)。
リヤフェンダーはNaps Sportsドライカーボンパーツ・リアフェンダー(クリア塗装:4万1800円)。マフラーはヨシムラ機械曲 チタンサイクロン Duplex Shooter 政府認証を装着する。
ホイールはアルミ鍛造のゲイルスピードType-Nでフロント(3.50-17)はゴールド、リヤ(5.50-17)はグロスブラックと、あえて色違いとした。こうした試みも面白く、今後への期待感も高まる。